乾燥でのどが渇く冬だからこそ、ワインに氷がおいしい!冬のかちわりワインの飲み方

乾燥でのどが渇く冬だからこそ、ワインに氷がおいしい!冬のかちわりワインの飲み方

乾燥でのどが渇く冬だからこそ、ワインに氷がおいしい!冬のかちわりワインの飲み方

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

ワインに氷

赤ワインは常温で、白ワインとスパークリングワインは冷やして飲む。
というのが常識とされていますが、この常温という言葉には間違いが…
そして、ワインに氷を入れて飲むという一見すると非常識な飲み方も、じつはワインをおいしく飲むための飲み方としてあるんです。
そこで、本日はワインに氷を入れて飲むおいしい飲み方についてお話します。

美味しくワインを飲む時の温度は重要

まずは、ワインをおいしく飲むときの温度って何度かご存知ですか?
冒頭でもお話した「赤ワインは常温で」というちょっとした誤解から、この時に言われる常温とは一般的に14℃前後のことを言います。
14℃というと体感としてはかなりヒンヤリとした温度ですが、ワインにとってはこれが常温です。
そのため、室温20℃くらいの中で赤ワインだから常温でと言っても、ワインとしては、かなり温めの状態になってしまいます。
できれば保存の段階から14℃くらいに保って、そのまま飲むのが理想です。

また、ワインによって適温というものがあり、スパークリングワインの適温は5~7℃。
白ワインは6~9℃といわれています。
先ほどの赤ワインの14℃と比べ、白ワインやスパークリングワインの適温は低めです。
その理由は、一つには、赤ワインに含まれるタンニンが関係しています。
タンニンは、黒ブドウの果皮に含まれている「渋み」の成分。
そのタンニンは、低い温度だと渋みが強く感じられ、温度が高めだとまろやかに感じられます。
そのため、赤ワインの適温は高めになっています。
また、タンニンだけでなく果皮にはアロマといわれる香りの成分も含まれており、赤ワインの方が白ワインよりも多く含まれているため、赤ワインを冷やしすぎてしまうと、このアロマが閉ざされてしまい、香りを感じにくくなってしまうこともあります。
このように、ワインを飲むときの気温や室温、ワインの種類によってワインをおいしく飲む適温というのは異なります。

ワインを冷やすことだけが目的なら別の方法がおすすめ

さて、ワインをおいしく飲むときの適温が分かったところで、買ってきたワインを今すぐ冷やしたい!というときってありますよね。
グラスに氷を入れてワインを注ぐのが一番手っ取り早くワインを冷やすことができますが、これだと、ワインの種類によっては美味しく飲めないことも。
そのことについては、のちほどお話することにして、ここでは、氷以外でワインを冷やすための方法と時間の目安をご紹介します。

まずは家庭用冷蔵庫で冷やす方法。
家庭用冷蔵庫は、だいたい2~6℃くらいの温度設定になっているので、20℃くらいの温度で保存されていた赤ワインを冷やす場合は、冷蔵庫で40分ほど冷やすと適温になります。
ただし、冷蔵庫を開け閉めするたびに冷蔵庫内の温度変化があり、ワインはその影響を受けやすいので、入り口付近で冷やすのは避けましょう。

常温に保存されていた白ワインを一気に冷やしたいという場合は、氷水をはったワインクーラーで冷やす方法です。
ワインのラベルが隠れるくらいまでワインクーラーに氷をいれ水を注ぎます。
氷水に漬け込むと、1分あたり1℃下がるというデータがあり、26℃の室温の部屋で6℃までワインを冷やしたければ、20分氷水に入れて待てば適温になります。

ワインに氷を入れることで苦味やアルコール分を和らげる

さて、本日の本題であるワインに氷を入れて飲むおいしい飲み方について。
ワインに氷を入れたらせっかくのワインの味が薄まってもったいないというお声も聞こえてきそうですが、ワインに氷を入れて飲むのは、「かちわりワイン」というちゃんとしたワインの飲み方の1つで、実はこのかちわりワインの飲み方を広めたのが、270年以上の歴史を持つ世界最大のシャンパン・メゾンのモエ・エ・シャンドン社」なんです!
2015年に、夏限定で「氷を浮かべて完成するシャンパン」”アイス・アンペリアル”という商品を発売し世の中を驚かせました。
アイス・アンぺリアルは、あらかじめ7~8℃にボトルを冷やしておき、グラスにシャンパンを120ml注いで、大きめの氷を3つほど入れて飲むのがかちわりワインのおすすめの飲み方だそうです。
そして、何を隠そうワインの本場であるフランスの夏のワインの飲み方がこのかちわりワイン!
南フランスのリゾート・プロヴァンスでは、夏はロゼワインに氷を入れて飲むのが常識なんです。
氷が溶けるなんて気にしません。
むしろ夏の暑さで乾ききった喉を心地よく潤し、口の中に爽快感を感じることができます。
夏ならこの飲み方は分かるけど、こんな寒い時期にこの飲み方は…と思われるかもしれませんが、意外にも夏の喉の渇きと同じくらい冬も喉はかなり乾くんです。
湿度が低く乾燥している上に、暖房などで部屋を暖めると、室温は25℃以上あるのに湿度は40%以下なんてことも。
夏は暑くて汗が出るので、のどの渇き以上に水分補給を気にしますが、冬は気づくとのどがカラカラしてるなんてことよくないですか?
ワインを飲んでいても、なんかいつも以上にのどが渇くということも冬は結構あるんです。
そこで、オススメのワインの飲み方が氷を入れて飲むかちわりワインなんです。
また、ワインを飲みなれていない方にも、実はこの飲み方がおすすめです。
ワインに氷を入れることで苦みが抑えられ、薄まることによりアルコール分も控えられるので、ストレートでワインを飲むよりもずっと飲みやすくなります。

ただ、ワインによっては氷をいれると、ワインの味を損なってしまうこともあります。
そこで、氷を入れてもおいしく飲めるワインのセレクトが重要です。
氷を入れておいしく飲めるワインの特徴を3つ挙げてみました。
・果実味が強い
・少し甘め
・アルコール度が高い
この3つの特徴が揃ったワインだと氷を入れても、薄まった感じがなく、乾燥した冬でも喉を潤し美味しくワインをいただけます。

最近は、氷を入れて飲む専用のワインも市販されています。
でも、夏場に多く販売されているので、今の時期なら、チリ、オーストラリア、南アフリカなどの果実味がしっかりとしたアルコール度数が14度くらいあるニューワールドワインでがおすすめです。

ワインに氷を入れると味が和らぐ

ワインに氷を入れる場合の注意点

最後に、ワインを氷で飲むときの注意点だけ。
普段ワイングラスでワインを飲んでいる方は、あまり繊細なワイングラスには、氷を入れない方がいいです。
特に、グラスのリム(口が触れる縁の部分)が薄いものは、氷を入れた衝撃でかけやすくなります。
できれば、厚みがある頑丈なワイングラスがおすすめです。
最近は、100円ショップでもさまざまなワイングラスがあり、普段飲みなら100円ショップのグラスでも十分というものも。
また、氷を入れることで重さも増すので、ステム(脚の部分)がないタンブラー型が安定感があり良いでしょう。

冬もかちわりワイン

ワインの選び方カテゴリの最新記事

特集一覧