ジュヴレ・シャンベルタンとは?造られるワインの特徴 ジュヴレ・シャンベルタンのワインおすすめ7選

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ジュヴレ・シャンベルタンとは?造られるワインの特徴 ジュヴレ・シャンベルタンのワインおすすめ7選

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ジュヴレ・シャンベルタンとは

ブルゴーニュでももっとも偉大なワインを生み出す産地コート・ドール。
中でもジュヴレ・シャンベルタン村は、ブドウ栽培に適した土壌が広がり、ブルゴーニュ地方で最も多い9つものグラン・クリュを擁しています。
ナポレオンも愛した王のワインと称されるジュヴレ・シャンベルタン。
本日は、ジュヴレ・シャンベルタンについてお話します。

シャンベルタンの土壌について

フランスのブルゴーニュ地方にあるワインの銘醸地、コート・ド・ニュイ地区とコート・ド・ボーヌ地区2つの地区を合わせた呼称の
「黄金の丘陵」を意味するコート・ドール。
ブルゴーニュでももっとも偉大なワインを生み出す産地で、ジュヴレ・シャンベルタン村は、このコート・ドールの中でもブドウ畑に適した土壌がどこよりも長く延びており、起伏にとんだ地形のため、他の村よりも長い日照時間を得ることができ、果皮が厚く色が濃いしっかりとした果実味のあるブドウが育ちます。
ブルゴーニュ地方で最も多い9つものグラン・クリュを擁しており、グラン・クリュが並ぶ村の南側の斜面は、硬い石灰岩の岩盤に、浅く土壌が堆積し独特の赤色を帯び、石灰岩に粘土や酸化鉄を多く含んでいるため、タンニンが豊富なしっかりとした骨格のスパイシーでパワフルな味わいのワインになります。

シャンベルタンワインの歴史

13世紀にベース修道院が所有していたクロ・ド・ベーズから造られるワインが有名になり、その噂を聞いたベルタンという農夫が、その隣の畑でワインを造ったところ、また素晴らしいワインを造ることでき、このベルタンの畑という意味のシャン・ド・ベルタンと呼ばれることになったのが、シャンベルタンの名前の由来だと言われています。
もともとは、この地域はジュヴレ村と呼ばれていましたが、1848年ジュヴレ村の村長が村のワインの評判を高めるために、ジュヴレ・シャンベルタン村という名称に変更し現在に至ります。
また、シャンベルタンのワインと言えばナポレオンと言えるほど、シャンベルタンワインとナポレオンの関係は深く、ナポレオンは遠征先に必ずシャンベルタンのワインを持ち込んだと言われています。
濃い色調のパワフルで男性的で品格ある味わいから、ブルゴーニュワインの王様と称えられるシャンベルタン。
ナポレオンが愛したワインということもあり、ブルゴーニュの王、王のワインと呼ばれ、多くのワインラバーから愛されています。

シャンベルタンワインの特徴

ジュヴレ・シャンベルタンのワインは何と言っても濃厚かつ男性的な力強い味わいが魅力。
しっかりとした酸に豊富なミネラルとタンニンが長期熟成にも耐えるワインを造り、若いうちは渋みが強く感じられますが、熟成するとビロードのようななめらかな口当たりを生みます。
また、土やスパイス、甘酸っぱいサクランボのようなアロマが感じられ、骨格がしっかりとしているので飲み頃は早くても5年、グラン・クリュのものになると25年くらいまで熟成させることができます。

■ジュヴレ・シャンベルタンの9つのグラン・クリュ
9つのグラン・クリュは集中したエリアにありながらも出来上がるワインの味わいは大きく異なるブルゴーニュのテロワールらしさが見事に反映されています。
ここでは、9つのグラン・クリュの特徴をご紹介します。

・シャンベルタン
グラン・クリュの中でも飛びぬけたポテンシャルを持ち、濃厚で力強く品格のある味わいはまさにブルゴーニュの王様。
ナポレオンが愛したシャンベルタンです。

・シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ
シャンベルタンのはじまりとも言える村を代表するワイン。
最も歴史が古くブルゴーニュ大公がベーズ修道院に畑を寄贈したことが始まりで、造られるワインは、しっかりとしたストラクチャーとフィネスを併せ持ち、長期熟成することで見事なバランスを持つワインになります。

・シャペル・シャンベルタン
クロ・ド・ベーズの斜面下方に位置する畑で、果実の凝縮感がありながらも、ピノ・ノワールの気品あふれる酸とタンニンのバランスのよい優れた味わいのワインを生み出します。

・シャルム・シャンベルタン
県道を挟んでシャンベルタンの正面に畑があり、力強い味わいのワインを生むシャンベルタンの村のグラン・クリュの中でも、瑞々しい果実味と柔らかいボディが特徴のワインを生み出します。

・グリオット・シャンベルタン
シャンベルタンとクロ・ド・ベーズが四方に囲んでおり、シャンベルタン村のグラン・クリュの中で最も小さく、生産量もかなり低いですが、チェリーのアロマとしっかりとした凝縮感のある肉厚な果実味が魅力のワインを生み出します。

・ラトリシエール・シャンベルタン
シャンベルタンの隣にあり、この村の最南端にある畑で、グラン・クリュの中でも、繊細でミネラル感のある柔らかな味わいで、女性的な印象のワインを生み出します。

・マジ・シャンベルタン
グラン・クリュの中で最も北方に位置し、畑の上部と下部では異なる気候で、表土が薄く太陽により地中まで温めらた土壌の上部と、渓谷から吹く風によって常に冷やされている土壌の下部の2つの特性を持ったブドウから造られるワインは、濃厚な果実味と、酸、タンニンのバランスが見事にとれたパワフルな味わいのワインになります。

・リュショット・シャンベルタン
マジ・シャンベルタンと同じ斜面の上部に位置し、グラン・クリュの中でも勾配がきつく、やせた土壌のため若いうちは強い渋みを感じるワインですが、熟成により華やかな味わいに変化していきます。

・マゾワイエール・シャンベルタン
シャルム・シャンベルタンの隣に位置し、味わいはシャルムに似ていて繊細なタイプですが、よりエレガンスな複雑性があり、緻密さが感じられるワインを生み出します。

ジュヴレ・シャンベルタンのワインおすすめ7選

ジュヴレイ・シャンベルタン アルロー・ペール・エ・フィス
ドメーヌ・アルローは、1942年ジョセフ・アルローにより創設されました。
ドメーヌはモレ・サン・ドニに位置し、1998年よりニュージーランドと南アフリカでシャルドネとピノ・ノワールのワイン造りを修行してきた若き当主のシプリアンの参画によって、畑仕事は全てリュット・レゾネとなり、殺虫剤、除草剤の使用は一切使用していません。
2004年からすべての畑でビオロジックを実践し、2005年には妹ベルティーユも加わり、彼女の発案でほとんどの畑が馬で耕作するようになっています。
所有しているブドウの樹齢は平均的に古く35年~50年です。
そして収穫量もかなり制限していて、単なるブルゴーニュ・ルージュでも35hl/haです。村名のAOCのものは30hl/ha、一級は28hl/ha,そして特級は25hl/haにして凝縮したブドウからテロワールが反映されたワインを醸造しています。
ロバート・パーカー氏やイギリスのジャーナリストも注目する次世代のブルゴーニュトップドメーヌ「ドメーヌ・アルロー」が手掛けるジュヴレイ・シャンベルタンです。

ジュヴレイ・シャンベルタン アルロー・ペール・エ・フィス

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ジュヴレ・シャンベルタン ヴィエイユ・ヴィーニュ アンヌ エ セバスティアン ビドー
ドメーヌ・アンヌ・エ・セバスチャン・ビドーは、モレ・サン・ドニに本拠を置き、畑は現在約1.30haと小規模ながら、海外のワイン愛好家の評判からじわりと人気を集め、今やブルゴーニュで外さないワインとして、徐々に名が知られてきている注目のドメーヌです。
家族経営で小規模の畑を丁寧に管理し、誠実なワインを造る生粋のブルギニョン。
ドメーヌ・アンヌ・エ・セバスチャン・ビドーでは、栽培は極力自然な栽培をしつつ、畑の状況に合わせて対処する、リュット・レゾネを採用しています。
シャンボール・ミュジニーの魅力は、華やかな香りとシルクのように滑らかな質感。ブルゴーニュで「最も女性的」と言われる優美で可憐な味わいを楽しむ事ができます。
アンヌ・エ・セバスチャン・ビドーの所有する区画はLes Herbues という北寄りの区画で、広さは0.2470ha、古いマール(泥灰質)や粘土質を持ち構造のしっかりしたワインを生み出します。
樹齢は非常に古く、なんと1921年植樹したヴィエイユ・ヴィーニュが、土壌奥深くのミネラルを吸い上げワインに深みを与えます。
「このワインはなんといっても熟成向きで、それも長く熟成させるのがよい。ヴィンテージを学ぶにはすばらしいワインである。」と説明されています。

ジュヴレ・シャンベルタン ヴィエイユ・ヴィーニュ アンヌ エ セバスティアン ビドー

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ジュヴレ・シャンベルタン・オ・ゼトロワ ドメーヌ・トーズ
パスカル・マルシャンは国をまたいで活躍するワインメーカーで、農家から買い入れたブドウで醸造するネゴシアンブランドであるマルシャン・トーズ(旧パスカル・マルシャン)と、自社畑のブドウを使うドメーヌ・トーズを運営しています。
ネゴシアンと言っても、パスカル・マルシャンはマイクロネゴス(マイクロ・ネゴシアン)と呼ばれる小規模のネゴシアンで買付から醸造まで一貫して行い、ブドウを購入する畑は彼のポリシーに賛同する人のみで、定期的に本人が畑を訪ね、ビオディナミ農法含め、木の管理など細かい部分まで直接見て、ボトルの1本1本にまで強いこだわりを持ったワイン造りをおこなっています。
オ・ゼトロワは、特級グリオット・シャンベルタンのすぐ下にある、知る人ぞ知る隠れた村名区画です。
特殊なクリマで、同じ区画であっても、標高が高い方では砂利や小石が堆積する浅い表土の区画で、国道74号線に向かうにつれ、表土が深くなり粘土質の比率が高くなります。
全ての工程はビオディナミカレンダーに基づいたルールで行われ、熟成はフレンチオーク樽(25%は新樽)を使用し、18カ月間熟成させます。澱引きは瓶詰前に一度だけ行います。それ以外はフィルターも通さず、清澄も行いません。

ジュヴレ・シャンベルタン・オ・ゼトロワ ドメーヌ・トーズ

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ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィラージュ ドメーヌ・トーズ
ジュヴレ・シャンベルタンにある自社畑のブドウを使用したワインです。
土壌は粘土質と砂質土壌が主体ですが、多い割合で小石や砂利が含まれているため水はけがとても良い点が特徴です。
ブドウは80%は徐梗し、20%は果梗を残し、短期間醸しを行いますが、その際昔ながらの足踏みでブドウを潰しつつポンプ・オーバーを行います。
アルコール発酵は20日間行い、空気圧の圧搾機で負荷をかけないよう自然な圧力でプレスします。
熟成はフレンチオーク樽(25%は新樽)を使用し、16カ月間熟成させます。
澱引きは瓶詰前に一度だけ行います。それ以外はフィルターも通さず、清澄も行いません。
全ての工程はビオディナミカレンダーに基づいたルールで行われます。
フランボワーズのチャーミングなアロマに、リコリス、スミレのエレガントなフローラル香も感じられ、フレッシュな果実味と適度なコクのある軽快な味わいのワインです。

ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィラージュ ドメーヌ・トーズ

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ジュヴレ・シャンベルタン ドメーヌ・マニュエル・オリヴィエ
ブルゴーニュの中でも新世代ドメーヌとして注目をドメーヌ・マニュエル・オリヴィエ。
優れた醸造コンサルタントとして彼のアドバイスを受けようと、多くの生産者が彼に助けを求め、畑仕事と醸造という過密スケジュールの合間を縫って、クライアントに最適なアドバイスをしており、クライアントには、なんとあのドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティもおり、ワインの熟成に関して彼のコンサルタントを受けています。
ジュヴレ・シャンベルタン村は、コート・ド・ニュイ最大の産地であり、最も多く特級畑を有する村です。
ナポレオンが愛したという逸話であまりに有名な 「シャンベルタン」を筆頭とするこの村のワインは、威風堂々とした作りで、エレガントなワインを生むブルゴーニュにあって、最も 男性的で力強く、骨格の整った長熟ワインを生むといわれています。
しかし、最も広い面積を誇るだけあり、そのワインは玉石混合。
同じ名前のワインであっても、「誰が造ったのか」が最も問われる産地です。
マニュエル・オリヴィエのジュヴレ・シャンベルタンは、樹齢30年以上の樹から 採れる果実のみを使用します。
力強い味わいを表現するため、仕込む際は徐梗せず、全房発酵を行い、果実も房もフレンチオーク樽で長い醸しをかけた後、そのままアルコール発酵させますが、その期間は実に18か月に及びます。
この過程で、ワインのタンニンを安定させ、仕上がったワインは力強く、15年以上熟成するポテンシャルを持ち、少なくとも5年以上は寝かせてから飲むのがお勧めです。
カシスのようなベリーの香り 寝かせるとニカワや獣のような熟成香も。
力強い味わいでブルゴーニュでもファンが多いワイン。

ジュヴレ・シャンベルタン ドメーヌ・マニュエル・オリヴィ

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ジュヴレ・シャンベルタン ジャン・クロード・ラトー
ジャン・クロード・ラトー氏は、1979年ブルゴーニュのコート・ドール地区で「ビオディナミ栽培」を始めた、実はブルゴーニュにおける自然派栽培の先駆者です。
ラトー氏のワインは、現地フランスで75%が決まった客先に送られるため、輸出は僅か25%のみと、日本へ回ってくるものは非常に少なく、超希少な自然派ワインです。
一般的にビオディナミ栽培に切り替えても、品質に影響が現れ始めるのは7~8年後からと言われています。
ジャン・クロード・ラトー氏は、すでに30年以上も前から「テロワールを表現する」方法として、農薬や化学肥料に頼らず手をかけてブドウを育てることだと考え、ビオディナミ栽培に切り替えて土をよみがえらせ、素晴らしい味わいのワインを生み出しました。
ジャン・クロード・ラトー氏の畑は、ジュヴレ・シャンベルタンでも南寄りの斜面、二つの区画に畑を所有しています。
特級グリオットの南側にあるリュー・ディEn Eteloisと、特級マジ・シャンベルタン、1級畑と続く斜面下方にあるリュー・ディLes Epointuresの2つです。
粘土石灰質土壌に鉄分が混じる、ジュヴレの特徴を備えたテロワールのおかげで、 美しい赤い色調や華やかな香り、若いうちから楽しめて、料理とよく合うタイプのワインを生み出します。

ジュヴレ・シャンベルタン ジャン・クロード・ラトー

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モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ レ ファソニエール マルシャン・トーズ
こちらは、ジュヴレ・シャンベルタンのワインではないですが、ジュヴレ・シャンベルタン村とシャンボール・ミュジニー村に挟まれていることから、 力強さと豊満さを兼ね備えたワインを生み出す産地として人気の高い モレ・サン・ドニ。
マルシャン・トーズが手掛けるモレ・サン・ドニのプルミエ・クリュのこのワインは、モレ・サン・ドニ村の北側、いかにもコート・ドールらしい斜面に位置し、特級クロ・ド・ラ・ロッシュと、モレ・サン・ドニ・ヴィラージュの畑にはさまれるように収まっている1級畑のブドウから造られます。
保水力の高い粘土質が多く混じった石灰質土壌で育つブドウは、ワインのボディに力強い骨格を与えることができます。
フレッシュな果実味と透明感のある口当たりで、エレガントなアロマが口いっぱいに広がり、適度なコクがありながらも非常に軽やかに楽しめる1本です。

モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ レ ファソニエール マルシャン・トー

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