注ぎ方が特徴的なスペインの地酒チャコリ

注ぎ方が特徴的なスペインの地酒チャコリ
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注ぎ方が特徴的なスペインの地酒チャコリ

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バスク地方の地酒チャコリとは

ピンチョスが並ぶバルで有名なスペイン・バスク地方。
そんなピンチョスと一緒に飲まれているのが、
バスク地方の地酒チャコリ。
軽快な飲み口の微発泡ワインで、注ぎ方がとっても特徴的なんです。
そこで、本日はスペインの地酒チャコリについてお話します。

チャコリの産地

おもにスペイン北部のフランスとの国境のピレネー山脈の麓に位置している
バスク地方で造られており、ミシュラン星付きのバルやレストランが多く並ぶ
美食の地であるサン・セバスティアンで親しまれている地酒です。
その他、スペイン北部のナバーラ、カンタブリアなどでも造られており、
少量ですが、チリでも生産されています。

チャコリの特徴

チャコリは、アルコール度数が9度~12度と低めの微発泡ワインで、
味わいはクリスピーで軽快な白ワインが多く造られています。
バスク地方はスペインの中でも大西洋気候に影響され寒い産地で、
夏でも最高気温は25℃ほど、冬の最低気温は5℃くらいまで冷え込みます。
また、湿度が高く雨も多いため、ブドウは病害を避けるために
栽培は棚仕立てでおこなわれています。
チャコリに使われるブドウ品種は、そんな気候でも適応する
バスク原産の2品種のみで、
白ブドウ品種はオンダリビ・スリ、黒ブドウ品種はオンダリビ・ベルツァです。
オンダリビ・スリから造られるチャコリは、淡い黄色の色調で、
柑橘類・熟した果実・ハーブ・花のアロマが感じられます。
フレッシュな酸味があり、余韻にわずかな苦味があるのが特徴です。
白ワインが主流で、収穫から1年以内の若飲みタイプが9割近くを占めます。

チャコリは、3つのDO(原産地呼称)が指定されており、
チャコリ・デ・ゲタリアは、3ヶ所のDOの中で最も大きい産地で、
バスク地方のギプスコアにある海沿いにあり、
カンタブリア海からの冷たい風の影響を受け、
粘土質や石灰質の土壌からは、しっかりした酸味と豊かなミネラルが感じられる
チャコリが造られています。
チャコリ・デ・ビスカヤは、バスク地方の北西部ビスカヤにあり、
かつてはスペインの鉄鋼業で栄えた街ビルバオのある産地です。
1994年にDOに指定され、畑は標高50~200mの高い所に多く点在しており、
標高400mを超えるとD.O.認定されません。
栽培している9割がオンダラビ・スリですが、
国際品種を使用したワイン造りに挑戦しているところもあります。
ここで造られるチャコリは、酸味と塩味のようなミネラル感と
深みのある味わいが特徴です。
チャコリ・デ・アラバは、3つのD.O.の中でも唯一内陸に位置する、
バスク地方のアラバにある産地です。
内陸部にあるため、乾燥した南風が吹き込んで昼夜の寒暖差が激しい気候となっており、
他の産地と比べ、畑の面積や生産量は少なめですが、
将来クオリティの高いチャコリが生み出されるポテンシャルを秘めた地域で、
長く熟成させたワインが多く、発泡が少なくてコクがある味わいが特徴です。

チャコリの注ぎ方エスカンシアについて

そして、チャコリのもう1つの特徴といえるのが、エスカンシアという注ぎ方
チャコリを注ぐ際には、高いところから底の平たいグラスに泡立てるように注ぎます。
このグラスは普通のワイングラスとは異なり、
口径9cm、底の径7cm、高さ12cmと決められていて、
見た目はガラスのコップのような形状で、
仲間と集い、乾杯の掛け声とともに一気にワインを飲み干す、
そんな賑やかな酒場に相応しいグラスです。
エスカンシアの目的は諸説ありますが、
1つには、もともとチャコリは酸が強いものが多く、
空気に触れさせて酸化させることで、まろやかな口当たりにするためと言われています。
もともと雨が多く比較的冷涼な気候のバスクでは、
ブドウがしっかり熟さず鋭い酸味をもったチャコリが多く造られていたため、
その酸味を和らげる目的ではじまったそうです。
他には、チャコリは微発泡のため、ボトルを開けてしまった翌日は、
ほとんど泡が立たないことから、グラスワインとして提供する際に、
泡立ちをごまかすために、高いところから注いで泡立たせたという説もあります。

おすすめのチャコリ

チャコリ・アレチャガ ボデガス・ビルヘン・デ・ロレア
ボデガス・ビルヘン・デ・ロレアは、17世紀からの歴史を持つワイナリー。
広さ22ヘクタール程のブドウ畑を所有し、
さらに地元の栽培農家とも提携して高品質なチャコリ・デ・ビスカヤを生産しています。
ボデガは、もともと自家用として美味しいワインを造ることが目的で始まり、
18世紀には、当時の当主であるファン・ライセカと妻グレゴリアも先祖と同様に、
熱心にこの地酒を造り続けました。
当時、バスク地方にはシドラとチャコリの造り手が生まれていましたが、
ほとんどは自家用や、地元のバル・食堂に卸しており、地元で飲まれるのが一般的でした。
20世紀初頭には、娘夫婦によってワイナリーの建物が建造され、
現在もテイスティングルームとして使用されており、
自家用チャコリの生産から、世界へ供給するワイナリーへと大きく発展しました。
自社畑は南向きの斜面に広がっており、豊富な石灰を含む粘土石灰質の土壌、
雨、適切な温度と海から吹く冷たい北風、それらの恩恵を受けて、
引き締まった酸と香り豊かな、複雑な味わいの白ワインが生み出されています。
爽やかなグリーンの色調で、ライムや洋梨、リンゴ、ハーブを思わせる
フレッシュかつフルーティーなアロマがあり、
チャコリ特有の力強い酸と、豊富なミネラルと、わずかな塩味が感じられ、
透明感がありながらもエレガントでバランスの取れた味わいのチャコリです。
合わせるお料理は、サラダから、カルパッチョ、カラスミをはじめ、
魚介料理全般、揚げ物やメインのお肉料理まで幅広く合わせられます。

チャコリ・アレチャガ ボデガス・ビルヘン・デ・ロレア

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