高温と乾燥に強く放っておいても育つブドウ品種サンソー

高温と乾燥に強く放っておいても育つブドウ品種サンソー
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高温と乾燥に強く放っておいても育つブドウ品種サンソー

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サンソーの特徴

サンソーというブドウ品種をご存知ですか?
単一で使われることがあまりない品種なので、知っているという方も少ないかもしれませんが、南フランスや南アフリカではブレンド品種としてとても重宝されている品種です。
そこで本日は、サンソーについてお話します。

サンソーの特徴

サンソーは、古くからフランスで栽培されている黒ブドウ品種で定かではありませんが、南フランス・プロヴァンス地方やラングドック=ルーション地方が原産地だと考えられています。
地中海性気候に適した品種で、高温や乾燥には強いですが、湿度には弱く、カビなどの病害にも耐性がないため、暑く乾燥した産地で栽培されています。

ブドウの房は大きく、果粒も大きいため、適した環境では収量が多く獲れるブドウ品種で、比較的カジュアルなワインの原料として使われることが多いですが、あまり収量を増やすと、全体的に味が薄まった印象になることもあります。
逆に収量を抑えることで、質の高い凝縮した味わいのブドウになります。

サンソーはタンニンが少ないため、造られるワインは淡い色合いのものになり、イチゴやチェリーなどの赤系果実の香りに、桃やネクタリン、ザクロといったフルーティーなアロマもあり、カルダモンや胡椒などのスパイス香とハーブを思わせる爽やかな青みが特徴です。
タンニンが少ない分フレッシュな味わいで、色素の抽出も少ないため、南フランスではロゼワインに良く使われます。
ほどよい酸味とコクがあり、ジューシーなフレッシュさとフルーティな味わいの若くから飲めるフレッシュなタイプの赤ワインになります。

サンソーの主な生産地域

サンソーは、原産地であるラングドック=ルーション地方、プロヴァンス地方など地中海沿岸部と、両地方に接するローヌ地方の南部を中心に栽培されています。
ローヌ地方は、北部と南部では造られるワインが異なり、北部ではシラー種のみで赤ワインが造られますが、南部はシラー以外に、サンソー、ムールヴェードル、グルナッシュ、カリニャンなど、さまざまな品種がブレンドされ、バランスの整ったワインを生み出しています。
中でも有名なのが、シャトー・ヌフ・デュ・パプで、13品種のブレンドが認められており、さまざまな品種がブレンドされることで、見事な調和のとれた素晴らしい味わいのワインになります。
また、サンソーからはロゼワインも造られており、ロゼワインの一大産地であるプロヴァンスでは、色調の濃いフレッシュでフルーティーな味わいのロゼワインが造られています。

フランス以外では、南アフリカがサンソーの産地として有名で、19世紀後半頃から次第に広がり、20世紀初頭では黒ブドウ品種で一番多く栽培されている品種となり、約80年近く南アフリカでは、バルクワインのブレンド品種として、カベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドされて使われていましたが、1990年代から徐々に生産量が低下し、現在では、南アフリカの畑の僅か2%しか栽培されていません。
しかしながら、残ったサンソーの古木から造られるワインは、果実味が豊かでありながらエレガントさのある味わいで、世界的に有名なワイン評価紙でも、サンソー100%から造られるワインが、高得点を獲得し注目が集まっています。

ブレンドとして使われることが多い

前述の通り、サンソー単体で造られるワインは、南アフリカでもごくわずかで、ほとんどがブレンド用として使われることが多く、サンソーのシャープな酸味とほんのりとした青いハーブの清涼感のある香りが、しっかりとしたボディがあるものの酸味が出にくいグルナッシュやムールヴェードルなどの品種と合わせることで、ワイン全体の味わいにハリをもたらします。
多くの場合、シラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、カリニャン等とブレンドされます。

おすすめのサンソーを使用したワイン

SSR・レッド パーデバーグ・ワインズ
南アフリカの本気のカジュアルワインとして登場したSSR(Soft Smooth Range)のコンセプトは、手軽に飲める果実味たっぷりのワイン。
ウェスタン・ケープにある、垣根仕立ての畑と、ブッシュヴァインの畑のブドウを両方使用されます。
ブドウ品種ごとに最適な時期に収穫・醸造をおこない、最終的にバランスを取りながらブレンドするため、完熟ブドウのボリュームたっぷりの果実味を表現し、口当たりよく、滑らかな質感をもつワインに仕上がります。
サンソー、カベルネ・ソーヴィニョン、シラーズ、ムールヴェードル、カベルネ・フランから造られるレッドは、ブラックベリー、ブラックチェリー、カシスなどの果実の香りの中に、シナモン、ナツメグなどの甘苦いスパイス香、インク、なめし皮、たばこなどの野生的なニュアンスを感じます。
凝縮感ある果実味とほのかな甘みが豊かに広がり、ボリュームがあるが、タンニンが程よくカジュアルに楽しめる1本。

SSR・レッド パーデバーグ・ワインズ

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シュヴァリエ・ダンテルム・ルージュ セリエ・デ・シャルトリュ
プロヴァンスとラングドックの間、コート・デュ・ローヌの首都コート・ダヴィニョンにあるセリエ・デ・シャルトリュ。
石灰質の畑で生まれるワインは、ミネラル分豊富で舌触りが良く、香り高く仕上がります。
そんな土を守るためにも、農薬や化学肥料は基本的に使用せず、リュット・レゾネと呼ばれる農法で栽培しています。
もともとは自分たちのテロワールを表現するという思いでワイン造りをしていましたが、よりシンプルに、ワイン好きのため、素直に美味しいと思えるワインを造りたいという思いのもと再出発し、プロからワインを熱烈に愛するアマチュアまで、いろんなタイプの人々が情熱を持って運営しています。
セリエ・デ・シャルトリュが手掛けるコート・デュ・ローヌシリーズは、毎年金メダル常連の看板シリーズです。

シュヴァリエ・ダンテルム・ルージュ セリエ・デ・シャルトリュ

シュヴァリエ・ダンテルム・ルージュ セリエ・デ・シャルトリュ

キュヴェ・デ・シャルトリュ・ルージュ
セリエ・デ・シャルトリュが手掛けるヴァン・ド・ペイ・デュ・ガールは、いわゆるガール地方の地酒!
プロヴァンスのイメージそのままに、社交好きな南フランスの人々は、よくワインを持ち寄って昼間も夜も食べて飲んでしゃべります!
そして彼らも好んで持ちよるのが、この地ワイン!
海あり山あり、隣はイタリアという立地の南フランスは、当然ワインも魚介から野菜、肉、パスタまで、様々な料理と相性抜群で、ラズベリーやイチゴなど、ベリー系の味わいを思わせるしなやかで飲みやすい赤ワインですが、スパイシーな余韻が残る奥深い味わいも魅力の1本です。

キュヴェ・デ・シャルトリュ・ルージュ

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シャトーヌフ・デュ・パプ キュヴェ・デ・ロスピス
このワインは、ワイン生産者からの寄付で造られ始めたという一風変わった歴史を持った特別なワインです。
1973年、250の生産者によって提供されたワインを使って造られたのが、キュヴェ・ド・ロスピスの最初のヴィンテージとなり、以来このキュヴェの品質は高まり続け、ワインは毎年オークションで販売され、 その売上は現在老人福祉施設の 運営資金に充てられています。
ラベルに描かれているのは、村の守護聖人である14世紀の枢機卿ピエール・ド・ルクセンブルグです。
プルーンやドライフルーツなどの濃厚な果実のアロマと風味に、チョコレートの深みとスパイス香も加わり、非常に力強いコクや渋み、複雑味が魅力の重厚なワインです。

シャトーヌフ・デュ・パプ キュヴェ・デ・ロスピス

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