ジュヴレ・シャンベルタンとは?造られるワインの特徴 ジュヴレ・シャンベルタンのワインおすすめ5選

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ジュヴレ・シャンベルタンとは?造られるワインの特徴 ジュヴレ・シャンベルタンのワインおすすめ5選

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ジュヴレ・シャンベルタンとは

ブルゴーニュでももっとも偉大なワインを生み出す産地コート・ドール。
中でもジュヴレ・シャンベルタン村は、ブドウ栽培に適した土壌が広がり、ブルゴーニュ地方で最も多い9つものグラン・クリュを擁しています。
ナポレオンも愛した王のワインと称されるジュヴレ・シャンベルタン。
本日は、ジュヴレ・シャンベルタンについてお話します。

シャンベルタンの土壌について

フランスのブルゴーニュ地方にあるワインの銘醸地、コート・ド・ニュイ地区とコート・ド・ボーヌ地区2つの地区を合わせた呼称の
「黄金の丘陵」を意味するコート・ドール。
ブルゴーニュでももっとも偉大なワインを生み出す産地で、ジュヴレ・シャンベルタン村は、このコート・ドールの中でもブドウ畑に適した土壌がどこよりも長く延びており、起伏にとんだ地形のため、他の村よりも長い日照時間を得ることができ、果皮が厚く色が濃いしっかりとした果実味のあるブドウが育ちます。
ブルゴーニュ地方で最も多い9つものグラン・クリュを擁しており、グラン・クリュが並ぶ村の南側の斜面は、硬い石灰岩の岩盤に、浅く土壌が堆積し独特の赤色を帯び、石灰岩に粘土や酸化鉄を多く含んでいるため、タンニンが豊富なしっかりとした骨格のスパイシーでパワフルな味わいのワインになります。

シャンベルタンワインの歴史

13世紀にベース修道院が所有していたクロ・ド・ベーズから造られるワインが有名になり、その噂を聞いたベルタンという農夫が、その隣の畑でワインを造ったところ、また素晴らしいワインを造ることでき、このベルタンの畑という意味のシャン・ド・ベルタンと呼ばれることになったのが、シャンベルタンの名前の由来だと言われています。
もともとは、この地域はジュヴレ村と呼ばれていましたが、1848年ジュヴレ村の村長が村のワインの評判を高めるために、ジュヴレ・シャンベルタン村という名称に変更し現在に至ります。
また、シャンベルタンのワインと言えばナポレオンと言えるほど、シャンベルタンワインとナポレオンの関係は深く、ナポレオンは遠征先に必ずシャンベルタンのワインを持ち込んだと言われています。
濃い色調のパワフルで男性的で品格ある味わいから、ブルゴーニュワインの王様と称えられるシャンベルタン。
ナポレオンが愛したワインということもあり、ブルゴーニュの王、王のワインと呼ばれ、多くのワインラバーから愛されています。

シャンベルタンワインの特徴

ジュヴレ・シャンベルタンのワインは何と言っても濃厚かつ男性的な力強い味わいが魅力。
しっかりとした酸に豊富なミネラルとタンニンが長期熟成にも耐えるワインを造り、若いうちは渋みが強く感じられますが、熟成するとビロードのようななめらかな口当たりを生みます。
また、土やスパイス、甘酸っぱいサクランボのようなアロマが感じられ、骨格がしっかりとしているので飲み頃は早くても5年、グラン・クリュのものになると25年くらいまで熟成させることができます。

■ジュヴレ・シャンベルタンの9つのグラン・クリュ
9つのグラン・クリュは集中したエリアにありながらも出来上がるワインの味わいは大きく異なるブルゴーニュのテロワールらしさが見事に反映されています。
ここでは、9つのグラン・クリュの特徴をご紹介します。

・シャンベルタン
グラン・クリュの中でも飛びぬけたポテンシャルを持ち、濃厚で力強く品格のある味わいはまさにブルゴーニュの王様。
ナポレオンが愛したシャンベルタンです。

・シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ
シャンベルタンのはじまりとも言える村を代表するワイン。
最も歴史が古くブルゴーニュ大公がベーズ修道院に畑を寄贈したことが始まりで、造られるワインは、しっかりとしたストラクチャーとフィネスを併せ持ち、長期熟成することで見事なバランスを持つワインになります。

・シャペル・シャンベルタン
クロ・ド・ベーズの斜面下方に位置する畑で、果実の凝縮感がありながらも、ピノ・ノワールの気品あふれる酸とタンニンのバランスのよい優れた味わいのワインを生み出します。

・シャルム・シャンベルタン
県道を挟んでシャンベルタンの正面に畑があり、力強い味わいのワインを生むシャンベルタンの村のグラン・クリュの中でも、瑞々しい果実味と柔らかいボディが特徴のワインを生み出します。

・グリオット・シャンベルタン
シャンベルタンとクロ・ド・ベーズが四方に囲んでおり、シャンベルタン村のグラン・クリュの中で最も小さく、生産量もかなり低いですが、チェリーのアロマとしっかりとした凝縮感のある肉厚な果実味が魅力のワインを生み出します。

・ラトリシエール・シャンベルタン
シャンベルタンの隣にあり、この村の最南端にある畑で、グラン・クリュの中でも、繊細でミネラル感のある柔らかな味わいで、女性的な印象のワインを生み出します。

・マジ・シャンベルタン
グラン・クリュの中で最も北方に位置し、畑の上部と下部では異なる気候で、表土が薄く太陽により地中まで温めらた土壌の上部と、渓谷から吹く風によって常に冷やされている土壌の下部の2つの特性を持ったブドウから造られるワインは、濃厚な果実味と、酸、タンニンのバランスが見事にとれたパワフルな味わいのワインになります。

・リュショット・シャンベルタン
マジ・シャンベルタンと同じ斜面の上部に位置し、グラン・クリュの中でも勾配がきつく、やせた土壌のため若いうちは強い渋みを感じるワインですが、熟成により華やかな味わいに変化していきます。

・マゾワイエール・シャンベルタン
シャルム・シャンベルタンの隣に位置し、味わいはシャルムに似ていて繊細なタイプですが、よりエレガンスな複雑性があり、緻密さが感じられるワインを生み出します。

ジュヴレ・シャンベルタンのワインおすすめ5選

ジュヴレ・シャンベルタン マルシャン・トーズ
パスカル・マルシャンは国をまたいで活躍するワインメーカーで、その活躍の舞台はブルゴーニュをはじめ、オーストラリア、チリなど南半球にまで及んでおり、醸造化としてキャリアをスタートさせたのは1985年、ポマールにあるコントアルマンでのこと。
1999年にはドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレのチーフワインメーカーとして勤め、7年間醸造長を務め、その後、農家から買い入れた葡萄で醸造するネゴシアンブランドであるマルシャン・トーズ(旧パスカル・マルシャン)と、自社畑のブドウを使うドメーヌ・トーズです。
ネゴシアンと言っても、パスカル・マルシャンはマイクロネゴス(マイクロ・ネゴシアン)と呼ばれる小規模のネゴシアン。
買付から醸造まで一貫して行い、ブドウを購入する畑は彼のポリシーに賛同する人のみで、定期的に本人が畑を訪ね、ビオディナミ農法含め、木の管理など細かい部分まで直接見ています。
そんなマルシャン・トーズが買い付けをおこなうジュヴレ・シャンベルタンの畑は、Les pressonniers, les Crais, Jouise, les Seuvreesという4つの畑のブドウをブレンドします。
泥海岸の粘土質と石灰岩それぞれ個性の異なる土壌のブドウを使い、香り高さと、どっしりと力強さの特性を上手に組み合わせ、バランスの取れたジュヴレ・シャンベルタンに仕上がっています。

ジュヴレ・シャンベルタン マルシャン・トーズ

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モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ レ ファソニエール マルシャン・トーズ
こちらは、ジュヴレ・シャンベルタンのワインではないですが、ジュヴレ・シャンベルタン村とシャンボール・ミュジニー村に挟まれていることから、 力強さと豊満さを兼ね備えたワインを生み出す産地として人気の高い モレ・サン・ドニ。
マルシャン・トーズが手掛けるモレ・サン・ドニのプルミエ・クリュのこのワインは、モレ・サン・ドニ村の北側、いかにもコート・ドールらしい斜面に位置し、特級クロ・ド・ラ・ロッシュと、モレ・サン・ドニ・ヴィラージュの畑にはさまれるように収まっている1級畑のブドウから造られます。
保水力の高い粘土質が多く混じった石灰質土壌で育つブドウは、ワインのボディに力強い骨格を与えることができます。
フレッシュな果実味と透明感のある口当たりで、エレガントなアロマが口いっぱいに広がり、適度なコクがありながらも非常に軽やかに楽しめる1本です。

モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ レ ファソニエール マルシャン・トー

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ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ ドルーアン・ラローズ
所有する畑の半分以上がグラン・クリュという世界中のワイン好き垂涎の的である名門ドメーヌ、ドルーアン・ラローズ。
その歴史は1850年から始まりました。
ジャン・パプティス・ラローズ氏がジュヴレ・シャンベルタン村にブドウ畑を開き、1919年にスーザン・ラローズ嬢とシャンポル・ミュジニー村 アレクサンドル・ドルーアン氏の婚姻によって、ドルーアン・ラローズが産声を上げました。
現在のオーナーは、5代目フィリップ・ドルーアン氏と、妻のクリスティーヌ、6代目にあたるキャロリーヌとニコラがドメーヌ経営を手伝っています。
漫画「神の雫」では、「ブルゴーニュの良心」と紹介され、価格高騰が止まらないブルゴーニュの中で比較的手ごろな価格で、 確かなクオリティを楽しめるとあって、人気急上昇の作り手です。

ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ ドルーアン・ラローズ

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ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シャンポー フィリップ・ルクレール
フィリップ・ルクレールは、ジュヴレ・シャンベルタン村で1924年に設立された小さなドメーヌで、フィリップ・ルクレール氏が24歳の時、4haの畑を分与され、以後はフィリップがワイン造りの全てを取り仕切って運営されています。
フィリップ・ルクレールのワインは、遅い時期に収穫されたブドウを使い、天然酵母で3週間発酵(うち2週間は高温発酵)させ、果皮や種に含まれるブドウの成分をワインへじっくり抽出します。
フレンチオーク樽へ移された後、2年以上に渡り熟成され、ようやくリリースとなります。ワインは黒く濃密な味わいと、極度に凝縮したタンニンの強い味わいを持ち、熟成によって徐々に味わいを深めていく可能性を残した、とても個性的なワインに仕上がります。

ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・シャンポー フィリップ・ルクレール

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ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ フィリップ・ルクレール
極度に凝縮したタンニンの強い味わいを持ち、熟成によって徐々に味わいを深めていく個性的なワインのため、ブルゴーニュ地方の一般的なイメージと異なり、彼のワインはカベルネ・ソーヴィニョンを好むボルドーやカリフォルニアワイン好きの層からの支持が多いと言われています。
近年は早く飲めるような味わいになってきている、と言われていますが、やはりこのワインの本領を楽しむためには10年、20年と時間をかけるべきかもしれません。

ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエ フィリップ・ルクレール

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