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以前、このソムリエ手帳でご紹介したスイーツとワインのペアリング。
今回は、スイーツの中でもワインとの相性ってどうなの？と疑問を感じる人が多いのではないかと思う、和菓子とワインのペアリングについてお話したいと思います。
和菓子とワインのペアリングについて
和菓子を食べるとき思い浮かぶ飲み物と言ったら、やはり、抹茶や緑茶と言った苦みのあるお茶ですよね。
このお茶に含まれる「渋みや苦み」の成分は、カテキンやタンニンといったポリフェノールの一種です。
赤ワインに多く含まれるアントシアニンも同じポリフェノールの一種です。
勘が鋭い方ならもうお気づきかもしれませんが、同じポリフェノールを多く含む飲み物の、ワインが和菓子に合わないわけがないですよね。
少々強引かもしれませんが、甘味のある和菓子に渋みや苦みのある飲み物を合わせるのは、成分的にも味覚的にも合っている感じがしてきませんか？
それでは、具体的にどのような和菓子が合うのか、まず用意した和菓子は、どらやき、豆大福、梅ゼリー、かりんとう。
合わせるワインは、赤ワイン、スパークリングワイン、ロゼワイン。
それぞれ、どんな組み合わせがベストか検証していきたいと思います。
どらやきや大福などの餡子ベースには赤ワイン
まずは和菓子の定番、どらやきや大福などの餡子がたっぷりつまった甘い和菓子には、しっかりとしたタンニンと果実味が感じられるフルボディの赤ワインを合わせたいと思います。
合わせたのは、フランス・ラングドック＝ルーションの赤ワイン。
シラー、グルナッシュ、ムールヴェドルのブレンドで、しっかりとしたコクとタンニンに、ほどよい酸があり、熟した黒系果実の果実味が、意外なほどに甘い餡子とぶつからず見事にマッチ！
渋みも協調されずまろやかな味わいに。
また、大福の餅の部分の食感と後味がワインに合うのか気になりましたが、こちらも気になることなど何一つなく、むしろ大福に入っている豆もよい食感で程よい塩気も感じられ、意外なほどによく合うペアリングでした。
フルーティーな梅のゼリーには甘口のスパークリング
次に合わせたのが、梅ゼリーと甘口のスパークリングワイン。
爽やかな梅の香りが広がる甘酸っぱい梅の実が入ったゼリーは、同じくフルーティーな甘口ワインのモスカート・ダスティと相性ばっちり！
どちらも、とにかくさわやかなフルーティーさと果実味が感じられて、相乗効果で口の中でさわやかさが倍増！
モスカート・ダスティの鼻に抜けるマスカットの香りと、梅ゼリーの青い桃のような香りがとても似ていて、どちらもしっかりと冷やして、暑い夏の午後にデザートとして出したら、うけること間違いなしのペアリング。
さまざまな味が楽しめるかりんとうにはロゼワイン
最近は、オシャレなラスクみたいにいろいろなフレーバーが楽しめるかりんとうが、詰め合わせになっていますよね。
黒ゴマ、紫芋、抹茶、ピーナッツといったフレーバーはもうスタンダードな方で、チョコレート、キャラメル、コーヒー、ゆずこしょう、レモンティーなんて、変わったフレーバーのものまで多種多様。
そんないろいろな味が楽しめるかりんとうに合わせたのが、フランス・ロワールのロゼワイン。
野イチゴやさくらんぼを思わせるアロマがあるロゼワインに、さまざまなフレーバーのかりんとうをかわるがわる合わせていくと、合わせるかりんとうのフレーバーによって、ワインのアロマが変化して、ほどよい酸味と渋みが口の中に残って、かりんとうとワインに伸びる手がとまらなくなるペアリング。
和菓子と相性のいいワインおすすめ3選
クラシック・ルージュ シャトー・リヴィエール・ル・オー
ラングドック最上位のテロワールの1つとされる「ラ・クラープ」は、とびぬけて優れたワインを生み出すポテンシャルをもっており、安旨ワインの産地というラングドックのワインのイメージを変えるほど。
そんなラ・クラープで、シャトー・ラフィット・ロートシルトの元醸造責任者が造るワンランク上のスタンダードワインは、黒く熟したプラム、アメリカンチェリー、ブラックベリーなどの黒系果実に、黒蜜やなめし皮、ハーブが混じるような複雑なアロマがあり、とにかくシンプルで美味しいと感じる果実味。
辛口でキレも良いのでさまざまな料理と相性がいいです。
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モスカート・ダスティ ヴェッキア・ストーリア
イタリアワインのすばらしさを世界に広めるため、ワイン醸造のエキスパートとマーケティングのエキスパートたちが設立したＩ.Ｅ.Ｉは、イタリアのソアヴェ（ヴェローナ）に本拠地を構え、北はピエモンテ、アルト・アディジェから、トスカーナに プーリア、モリーゼ、そしてシチリアにサルデーニャとイタリア全土でファインワインを生産しています。
そんなＩ.Ｅ.Ｉが手掛けるピエモンテの甘口微発泡ワインのモスカート・ダスティは、マスカット、パイナップルや桃のコンポートなどの甘い芳醇な香りで、飲むと心地よい甘味があり香りと同様の果実味に溢れています！
微発泡の小粒の泡も心地よくスイスイ飲んでしまう白ワイン。
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ピノ・ノワール・ロゼ ドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエール
味に妥協を許さない造り手として知られるドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエールは、環境に配慮したブドウの栽培方法の「テラ・ヴィティス」と、ブドウ樹とテロワールを尊重し、収量コントロールと品質の改良のために「リュット・レゾネ(極力自然に近い農法)」の技術を用いてます。
サーモンピンクの色調で、イチゴやサクランボなどの赤系果実のニュアンスに、穏やかな酸味と爽やかでスッキリとしたクリーンな果実味があり、ほのかな心地よい渋みの余韻の辛口ロゼワイン。
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