メゾン・ポール・ダンジャンについて
ポール・ダンジャンのキュヴェ
ポールダンジャンのラインナップは、大きく分けると二つのシリーズで構成されています。
世代を超えて受け継がれる、伝統的な製法を踏襲するものと、
革新的なシャンパーニュを造るために新しい手法を試した挑戦的な作品。
伝統と革新、それぞれの魅力を楽しむ事ができるのが、
他のメゾンにはない魅力と言えます。
ダンジャン家の現当主はまだ30代で、積極的に生産にも関わります。
経験豊富な先代、先々代も、引退後も引き続き暖かく見守りながら
積極的にサポートに回るため、失敗を恐れずチャレンジすることができます。
結果メゾン全体が新しいことに果敢に挑戦していく、という雰囲気が醸成されています。
伝統的なキュヴェ
英国王室からも愛される、伝統を大切に受け継がれてきた高い品質を誇るシャンパーニュ作りがポール・ダンジャンの売りです。
総じてエレガント、バランスが取れた味わいは、華やかなパーティシーンはもちろん、普段のお食事にも違和感なく溶け込みます。
ダンジャン・フェイ・ブリュット
セパージュ:ピノ・ノワール70% シャルドネ28% ピノ・ムニエ2%
瓶内熟成期間:30か月以上
週刊モーニング連載のワイン漫画『神の雫』にも掲載された、一番人気のシャンパーニュがこの「ダンジャン・フェイ」です。
ピノ・ノワールとシャルドネを主体に、エレガントな味わい、クラシカルなシャンパーニュとしての魅力を
味わえる作品です。
このキュヴェでも、メゾンのポリシーである、30か月以上の瓶内熟成を行い、共に、複雑味、奥行きのある味わいを表現します。
キュヴェ・ジャン・バティスト
セパージュ:ピノ・ノワール100%
瓶内熟成期間:30か月以上
現当主、ジャン=バティスト・ダンジャン氏の名前を冠した新たなキュヴェです。レストランで、料理と合わせてサーヴされる事を考えて作られた1本。
ピノ・ノワールのみを使用したブラン・ド・ノワールは、適度なボリュームも感じるため、魚介料理、肉料理ともよく合います。
前菜からメインまでシャンパーニュ1本で通すこともできる、万能使いのシャンパーニュです。
カルト・オール
セパージュ:ピノ・ノワール70% シャルドネ28% ピノ・ムニエ2%
瓶内熟成期間:30か月以上
フィネス(繊細さ)と、芳醇なコクのある味わいの両立を目指したキュヴェ。
3品種をアッサンブラージュすることで、単一品種では表現できないバランスを目指して作られたスタンダードシャンパーニュです。
食前酒として、華やかな雰囲気を演出してくれることはもちろん、前菜や魚介料理とよく合います。
おすすめは火を入れた魚介料理、バターを使ったクラシカルなソースの一品です。
チーズであれば、シャウルスやラングルがよく合います。
カルト・ノワール
セパージュ:ピノ・ノワール100%
瓶内熟成期間:30か月以上
英国王室へ提供され、仏国内ではマキシムのハウスシャンパーニュに、またアメリカン航空ではファーストクラス、ビジネスクラスにも採用されました。
名実ともにポール・ダンジャンのフラッグシップとなる1本です。
オーブのピノ・ノワールの魅力は、華やかな果実味と、リッチな味わい、しっかりしたボディがある事です。
しかし、これをそのままシャンパーニュに仕込んでしまうと、
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重要なフィネス、エレガンスと両立させることが難しくなります。
ポール・ダンジャンではピノノワールのもつシャープな酸、華やかな果実味を活かしますが、一方で食事と合わせた際に主張しすぎないようにコントロールします。
テイスティング
照りのある黄金色で、グラスに注ぐと細かな気泡が活き活きと立ち上ります。
リンゴやチェリーを思わせる果実味、エルダーフラワーやアラビアジャスミンのような優しい香り、徐々にブリオッシュやヘイゼルナッツのニュアンスも出てきます。
上品で、口にすっと溶け込むようなまろやかな口当たりで、甘みと酸味のバランスも良く余韻もあります。そのまま食前酒として飲むにもお薦めです。
これ単体で飲むと、ここまでの魅力しか味わえませんが、このシャンパーニュが真価を発揮するのはお食事と合わせた時でしょう。
王室御用達=宴席・パーティでの使用を基に作られているシャンパーニュは、単体で飲んだ時にやや強いとも感じる酸が料理と一体となることで和らぎます。
食材の味わいをクローズアップし、引き立てつつも食べ飽きさせない、食事の相方役として完璧な役割をこなします。
カルト・ブランシュ
セパージュ:シャルドネ100%
瓶内熟成期間:30か月以上
オーブのシャルドネ100%で作るブラン・ド・ブラン。
コート・デ・ブランに比べ南部で生まれるシャルドネは、果実味があり、リッチな味わいが特徴です。収穫時には酸が失われないよう、完熟より心持ち早め、ちょうど良いタイミングを見計らい朝早くから収穫します。
シトラスやリンゴ、エルダーフラワーの優しい香り、ヘーゼルナッツの香ばしさ。
熟成によりもたらされるパン種の香りなど、とても外交的で華やかな魅力あふれる1本です。食前酒として、お食事やパーティに華やかさを添えてくれます。
また、魚介料理とも素晴らしい相性を見せます。
カルト・ロゼ
セパージュ:シャルドネ80%、ピノ・ノワール20%(平均樹齢30年)
白ワインのベースに、ピノ・ノワールで仕上げた赤をアッサンブラージュ。繊細な味わいの中にも爽やかな果実味を感じるロゼ・シャンパーニュ。
キンメリジャン質の土壌から生まれる、繊細でシャープな酸、豊富なミネラルを持つベースの白ワインに、華やかな果実味を持つピノノワールの赤ワインをアッサンブラージュして作り上げる伝統的なスタイルのロゼ・シャンパーニュ。「ウィユ・ペルドリ」、山鶉の目の色を表現する、淡く美しい色合いです。
フュ・ド・シェーヌ
セパージュ:シャルドネ100%(平均樹齢30年)
瓶内熟成期間:72カ月以上
キンメリジャン土壌の樹齢30年以上のシャルドネを使い、8か月間フレンチオーク樽で熟成させて作る、珍しいミレジメのブラン・ド・ブラン。
エレガントなスタイルを目指すポール・ダンジャンにおいて、ボリューム感のある味わいが印象的な樽熟成シャンパーニュは、良年に限って造られる、記念碑的な作品です。丁寧に選別されたシャルドネ種だけを使い、ベースワインを造りますが、フレンチオーク樽での熟成を経る事で、まるでブルゴーニュの上質な白ワインが繊細な泡を含んだかのような、ゴージャスな味わいを表現します。樽熟成による複雑さ、奥深さは求めますが、一方でワインの活き活きとした酸、ミネラル感が覆い隠されてしまうことがないように、樽の選定に試行錯誤がありました。まず、過度な樽香を避けるため、新樽は用いません。全てブルゴーニュの伝統的な小樽、ピエスの古樽(3~5年使用のもの)を使います。細やかなこだわりに、ブルゴーニュで醸造を学んできた、マチュー・ダンジャン氏の経験が活かされていることを感じさせます。
キュヴェ・プレステージ
セパージュ:ピノ・ノワール50%、シャルドネ 50%
わずかな葡萄を使い造られる、工業製品でなく職人によるアルティザン(工芸品)としてのシャンパーニュ。
この作品は、 最良の年にのみ、 最良の畑に育つ、最良の葡萄を使い、限りない愛情と時間をかけて造られる。
革新的なキュヴェ
ポール・ダンジャンの若い世代が送り出す、挑戦的な新しい味わいのシャンパーニュ。
まだまだ多くは生産できない特別キュヴェですが、味わいは本当に独創的なものばかりです。
これまでのシャンパーニュと異なる、まったく新しいシャンパーニュの世界をぜひお試しください。
サン・シール
セパージュ:ピノ・ブラン100%
瓶内熟成期間:36か月以上
特徴 古代品種のピノ・ブラン100%で作るキュヴェ。
「このセル・シュール・ウルス村は昔「サン・シール村」といわれていたんだ。」
昔の村の名を冠するシャンパーニュには、今はもう作り手が少ない、ピノ・ブランを100%使ったキュヴェです。
この土地のテロワールを表現するには、むしろシャルドネよりこの品種が向いているのでは、と考えたダンジャンの若手チームは、それまでブレンド用に使われていたピノ・ブランをあえて100%使ったキュヴェに取り組みました。
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オーブのピノ・ブランは、甘く芳醇、リッチな味わいが全面に出るタイプで、それまでは補助品種として使われていましたが、100%で仕込んでみたところ、シャンパーニュ離れした、なんとも艶っぽいグラマーな味わいになってしまったそうです。
初年度は失敗を認め、販売すらしませんでした。
この教訓を生かし、翌年から収穫時期に注意を払いました。
完熟する前、フレッシュな酸が残っている状態で早摘みし、繊細でエレガントな味わいを表現できる原酒を作ります。
さらに、マロラクティック発酵を一切かけないように低温で注意深くプロセスを進めます。
こうして紆余曲折の末に生まれたのが、シャンパーニュ地方のブラン・ド・ブランとして異色の1本。
「ピノ・ノワール」の遺伝子も持つ白ブドウが、魚介料理と合わせたとき最高の相性を見せます。
キュヴェ'47
セパージュ:ピノ・ノワール100%(樹齢50年以上)
瓶内熟成期間24~30カ月
特徴 2010年開始のソレラより抜き取るリザーブワインを使用。
ポール・ダンジャンは家族で所有する畑からシャンパーニュを造る、RM的な性格のメゾンです。そのため「テロワール」に対する愛着は、NMに比べ、非常に強いものがあります。上質なピノ・ノワールの産地、セル・シュール・ウルスのテロワールを表現したい、という強い思いが辿り着いた結論が、ソレラシステムによるシャンパーニュ造りでした。
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このキュヴェの特徴は、2010年からのソレラシステムによる、リザーヴワインを使用して作る、という点です。毎年ベースとなるのは、セル・シュール・ウルス産、樹齢50年以上のVVピノ・ノワールです。
毎年一定量のリザーヴワインを補充し、代々継ぎ足していく、というソレラシステムは、シェリー酒造りに使われていた手法です。
若いワインが、熟成されたワインとまじりあっていくうちに、生産年による差異が弱められ、その背後にある気候風土、テロワールが否応なしに表現されてきます。
言わば、その土地の風味をいかに出すか、という考えを突き詰めて生み出された作品なのです。
キュヴェ・ナチュール
セパージュ:ピノ・ノワール100%(樹齢50年以上)
瓶内熟成期間15カ月
特徴 酸化防止剤全く添加せず生み出したシャンパーニュ。
栽培・醸造両面においてポール・ダンジャンの品質を体現する酸化防止剤無添加サン・スフル・シャンパーニュ。 全ての工程において、酸化防止剤(SO2)を一切添加しません。テロワール、ブドウ、酵母、人間が、自然の元協力し合い生み出した、ワインの原点ともいうべき姿を表現するシャンパーニュです。
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酸化防止剤を一切使用せずに行う、シャンパーニュ造り。 このシャンパーニュを生み出す為には、まず収穫時に腐敗果や未成熟果などの混入を限りなくゼロに近づける必要があります。
また醸造の過程でも、酸化を防ぐため通常以上に繊細で、厳密な作業が必要となります。
エレガンスを重視するシャンパーニュにおいて、収穫から瓶詰までの工程で、僅かでもミスがあれば、それが如実にグラスの中に現れてしまうことは、想像に難くありません。
まさにポール・ダンジャンの伝統、醸造技術の粋を集めた作品であり、 「畑から生まれたブドウと、酵母のみで造るピュアなシャンパーニュ」なのです。
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