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数年前にローヌワインばかり飲んでいた時期がありました。
(※ローヌ=フランス南部のローヌ川流域で生産されるワイン)
北部と南部で特色がかなり異なるローヌワイン
ローヌ地方は、北部と南部で造っているワインに結構違いがあります。
北部はどちらかというと少量生産の限定された区域で造られたワインが多く、
高級なものが多い印象です。
南部は日照量の多い広大な畑でブドウが栽培されており、
どちらかというと旨安系のワインが多いというイメージ。
南部の畑はこんな感じで、通常のブドウ栽培で行われる棚仕立てとは違い、
「株仕立て=ゴブレ」という栽培方法。
さらにゴロゴロと周りに石があり、日中の太陽の熱を蓄え、
夜間もその熱を放射することで、上質なブドウを造るといいます。
北部も南部もローヌワインに共通して言えるのは、
ギュッと詰まったわかりやすい力強い赤ワインが多い、
ただし個性的なものも多い。
少し相反していること言ってるかもしれませんが個人的にはそんな印象です。
(そんなことない!というローヌ好きの方はすいません、
あくまでも大雑把な感想です)
スペイン生まれローヌ育ちのおいしいグルナッシュ
いろいろなローヌワインを飲んで思ったことは、
「グルナッシュっておいしい!」という正直な感想。
グルナッシュは、ローヌ地方では主流のブドウ品種で、
果実味がぎゅっと詰まっていて少しジャムっぽさもあり、
ワインによってはシラーというブドウ品種がブレンドされいているものもあるせいか
スパイシーな香りや味わいも感じられ、
ただ単純な濃いめのワインというだけではない複雑さも楽しめます。
特にこのグルナッシュという品種は、実はスペイン原産の品種で、
スペインでは、「ガルナッチャ」と言われ、
コストパフォーマンスのいいワインを造るのに大活躍している品種です。
スペインの高級ワイン、リオハ産のワインも、
主要品種とまではいきませんが、ブレンドして使用される品種として定番なんです。
同じ価格でボルドーの赤ワインを買うなら、
「断然ローヌを選ぶべき!!」と勉強になった経験でした。
昔、ソムリエ試験の勉強していた頃、
まだブドウ品種もシャルドネかカベルネソーヴィニヨンくらいしか知らず、
やっぱりボルドーやブルゴーニュというのがワインといえば定番という認識で、
美味しいワインはシャルドネで造られた白ワイン、
もしくはボルドーのカベルネ品種の赤ワイン、
なんてイメージしか持ってくて、
ローヌって?!
グルナッシュって?!
という感じでしたが、
飲めば飲むほどワインって奥が深いんだな~と感じさせられる経験でした。
※実はワイン業界の中では、ローヌワインに対する評論家の評価も高く、
ワイン好きの方たちの中にもローヌ好きの方結構います。
ワインは、産地や造られるブドウ品種で様々な個性があり、
さらに生産者ごとにも同じ品種、同じ産地でも違いがあり、
結構突き詰めると底なし状態でいろいろな発見があります。
ちなみに私は短期集中型なので、
この後もまたいろんな産地を転々としました。
ただワインを飲むより少し意味付けしながら飲むと、
毎日飲んでても罪悪感がないかな~
なんていう気持ちもありながら、
いいワインを見つけるべく今日も明日もまた飲み続けます。