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スーパーのお酒の販売コーナーの
ワインの棚が年々種類豊富になっているように
感じる方も多いのではなないでしょうか。
実際、日本のワインの消費は年々増加傾向にあります。
そこで、本日は世界のワインの生産量と消費についてお話したいと思います。
果たして、日本は何位に入っているか⁈
1年でワインはどのくらい生産されている?
皆さん突然ですが、
1年間でワインはどのくらい生産されているかご存知ですか?
なんと、世界の生産量は2018年の統計で2億7000万ヘクトリットル!
ヘクトリットルという単位は100リットルに換算するので、
270億リットルという計算になります!
気の遠くなるような数字ですよね…
ブドウは世界中で栽培されており、約6700万トン強が毎年収穫されています。
このうち270億リットルがワインになっているんです。
とはいえ、それぞれの国でまんべんなく生産しているわけではなく、
主なワイン生産国は一部に集中しています。
その理由は、歴史、文化、宗教などさまざまありますが、
やはり一番は、気候と土壌が大きな要因でしょう。
それでは、具体的に世界のワイン生産量をランキングでみていきましょう。
近年ではフランスを差し置いて生産量1位は…
ワインの生産量第1位は、イタリアです!
1年間で生産されるワインはなんと48億リットル!
世界の生産量のじつに20%を生産している計算になります。
日本人にとってワインというと、まだまだフランスというイメージが強いですが、
この数年はほとんどイタリアが1位となっています。
とはいえ、イタリア、フランスは毎年僅差で首位争いをしています。
イタリアはフランスの半分程度の国土ですが、
温暖で、ブドウの栽培時期は雨量が少ないワイン造りにとっては、
理想的な自然環境で国土のほぼ全てでぶどうの栽培を行なっており、
20州すべての州でワインを生産しているワイン大国です。
続いて、生産量第2位は、フランス!
2014年の1位以降、僅差でイタリアに生産量1位を譲る結果になっていますが、
それでも、イタリアと並んで生産量は47億リットルと、
こちらも世界全体の20%近くを占める生産量。
フランスは寒冷でパリより北ではブドウの栽培が難しいため、
限られた地域でワインの生産をおこなっていますが、
世界の名だたる高級ワインのほとんどは、フランスで生産されています。
ワインの歴史的産地であり、優れたワインを生み出し続けるワインの大国。
比較的高価なワインが多い傾向にありますが、最近はEPAの関税撤廃の影響もあり、
日本にもリーズナブルなフランスワインが少しずつ入ってくるようになりました。
高級ワインのイメージが強かったフランスワインのイメージが少しずつ
変わっていきそうで楽しみですね。
そして第3位は、こちらもヨーロッパ圏のスペインです!
生産量は、41億リットル。
第1位、2位、3位のイタリア、フランス、スペインで世界の生産量の半分以上を
占めている計算になりますね。
スペインも17の自治州全てでブドウの栽培が行われており、
2016年におけるブドウ栽培面積はなんと世界1位なんです!
テンプラニーリョなどの土着品種が有名で多様な品種から、
スペインならではのワインが生み出されています。
また、シャンパーニュ製法で造られるスパークリングワインの「カヴァ」などが
有名です。
4位はアメリカ、5位はアルゼンチン、6位はオーストラリアと
どこも日本でもおなじみのニューワールドワインの生産国がランクインしています。
そして、6位のオーストラリアと同位で中国が6位に!
日本にはあまり入ってきませんが、中国もかなりのワイン生産量なんですね。
日本でのワイン生産量と消費量
ちなみに、日本は世界の生産量から見ると26位で、1900万リットル。
生産量としては、歴史が浅い分まだ少ないですが、
それでも、日本ワインの品質は年々向上していて、世界からも注目を集めています。
また、面白いのが日本のワインの消費量は、ランキングでみると16位!
消費の方は、この10年で1.6倍に伸び、この30年ずっと右肩上がりの
安定的な成長をとげています。
その背景には、低価格ながらおいしいチリワインの輸入量が増えたことや、
赤ワインブーム、EPAの関税撤廃などさまざまな要因があります。
これからも、消費、生産ともに増え続けて日本のワイン市場がどんどん
活気づいていくとうれしいですね。