近年生産・消費量共に急上昇を遂げたオーストラリアワインとは

近年生産・消費量共に急上昇を遂げたオーストラリアワインとは
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近年生産・消費量共に急上昇を遂げたオーストラリアワインとは

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オーストラリアワイン

オーストラリアワインというと、まず思い浮かぶのが、
広大な土地で造られる果実味たっぷりの赤ワイン。
オーストラリアでワイン造りが始まったのは200年ほど前から。
まだ歴史の浅いオーストラリアワインですが、
じつはさまざまな研究と実験がおこなわれている先進的なワイン大国なんです。
そこで、本日はオーストラリアワインについてお話します。

オーストラリアワインの特徴

オーストラリアワインは、世界のワインマーケットの中でも、
生産量と質ともに高く、アメリカ、アルゼンチンに次ぐ
ニューワールド・ワインの先駆け的な存在です。
オーストラリアではワインのさまざまな研究と実験がされており、
世界中のワイン産地がワインの醸造や、ブドウ畑の管理方法など
さまざまな先進的技術をオーストラリアから影響を受けています。

オーストラリアワインの魅力といえば、
他民族ならではのさまざまな文化が混ざり合った多様性。
オーストラリアで栽培されるブドウの品種は130種を超え、
多種多様なワインが造られています。
ブドウ栽培の地域としては、もっとも温和な地域で、
一番冷涼な地域で生産されたワインでも果実の完熟度が強く、
オーストラリアワインの最も代表的なブドウの品種であるシラーズは、
奥深く豊満な味わいで世界でも高い評価を得ています。
その他には、リースリングやシャルドネ、フランスのプチヴェルド、
スペインのテンプラニーリョ、イタリアのサンジョベーゼなど、
様々な国の固有品種が栽培されているのが特徴です。

また、オーストラリアワインの特徴といえば、スクリューキャップ。
オーストラリアで販売されているワインの多くは、
スクリューキャップが使用されています。
お隣のニュージーランドワインでは、90%以上がスクリューキャップです。
今では、ブショネの心配もなく、オープナーも不要で、
コストを安く長期保存できる観点からも多くの産地で
スクリューキャップが導入されています。
まさに、先進的なワイン産地のオーストラリアならではの特徴です。

ワインの格付けは、アメリカにならって、
「ヴァラエタルワイン」「ヴァラエタルブレンドワイン」「ジェネリックワイン」
3つに分けられます。
■ヴァラエタルワイン
ラベルにブドウ品種が表示されているワインです。
品種・生産地・収穫年のブドウをそれぞれ85%以上使用していることが
義務づけられた上質なワインです。
■ヴァラエタルブレンドワイン
ブドウ品種をブレンドしたワインです。
使用するブドウ品種の多いものから、ラベルに表記します。
■ジェネリックワイン
「バーガンディー(ブルゴーニュ)」「クラレット(ボルドー)」「キャンティ」など、
他国の有名産地を名前に付けたデイリーワインが
ジェネリックワインに当たりますが、度々議論がまきおこり、
現在では多くの国で他の産地を掲げたワインの生産は禁止されています。
原料やブドウ品種などにこだわらない、国内消費向けのワインです。

オーストラリアワインの歴史

オーストラリアのブドウ栽培の歴史は、1788年アーサー・フィリップ初代総督
が率いるイギリスの入植者によって最初のブドウ樹が持ち込まれたのが始まりです。
その後、「オーストラリアワインの父」と呼ばれるジェームズ・バズビーが
1824年にイギリスからオーストラリアに渡り、ハンター・ヴァレーで
ワイン造りを始めました。
1840年までには、イタリア人、スイス人、クロアチア人、ドイツ人によって
オーストラリア各地にブドウ畑が設立され、
徐々に赤ワインや白ワインが造られるようになり、
外国から醸造技術が導入され、質の高いワインが造られるようになっていきました。
オーストラリア特有の気候に当初は多くの生産者たちが悩まされましたが、
ワイン造りが始まってわずか50年で国際的なワインコンクールで
高評価を得るようになりました。
特に、ビクトリア地方のシラーズ種から造られるワインは、
1878年のパリ万国博覧会で、ボルドーのシャトー・マルゴーに例えられるほどの
出来栄えでオーストラリアワインの質の高さが世界的に認識されました。
第二次世界大戦後には、フランス、イタリア、ドイツから新たな技術が導入され
ワインの品質がさらに向上し、当初オーストラリアワインの生産と消費の中心は、
甘口の酒精強化ワインでしたが、
1960年代には生産も消費も赤ワイン、白ワインへ転換していきました。
また、紙パックのバッグ・イン・ボックスワインが造られたことで、
ワインが家庭にも普及し、テーブルワインの消費量がどんどん増えていきました。
1990年代から2000年代前半には輸出量が急上昇し、
アメリカへの輸出量は、1990年の57万8000ケースから、
2004年には2000万ケースにまで増加するほどで、
2000年にはイギリスへの輸出量が史上初めてフランスワインを上回りました。
2018年度のワインの生産量は、12.7億リットルで、
世界ランキング第7位のニューワールドワインではアメリカ、
アルゼンチンに次ぐワイン大国です。

主な産地とブドウ品種

オーストラリアでは、5つの州でワイン造りが盛んで、
いずれもオーストラリアの南半分に位置しています。

・南オーストラリア州
オーストラリアのちょうど中央に位置し、主要なワイン産地です。
オーストラリアワインの生産量の大半がこの州を占めており、
最大のワイン用ブドウ生産地として知られています。
夏は暑く、冬に雨が多い気候で、フィロキセラの被害が少ない州として
ワイン造りが盛んです。
主な産地はバロッサ・ヴァレー、イーデン・ヴァレー、クレア・ヴァレー、
アデレート・ヒルズ、マクラーレン・ヴェール、ランクホーンクリーク。
特にバロッサ・ヴァレーのシラーズは傑出しています。

・ニュー・サウス・ウェールズ州
南オーストラリアに比べると生産量は少ないですが、最も歴史ある産地。
オーストラリアワイン用ブドウの約2割を生産しています。
特に白ワインの名産地と知られるハンター・バレーがあり、
辛口のセミヨン白が有名です。

・ヴィクトリア州
国内では小さな州ですが、ワインの生産量では3位で個性豊かなワインの産地です。
ピノ・ノワールやシャルドネを使ったワインが主に造られており、
中でも冷涼な産地であるヤラ・ヴァレーでは上質なワインが造られています。
その他、モーニントン・ペニンシュラが有名な産地で、スパークリングワインや
デザートワインなど多彩なワインが造られています。

・タスマニア州
オーストラリアの大陸から1つだけ飛び出した島になっている州で、
ここでは起伏に富んだ地形と海風による冷涼な気候を生かしたワインが造られています。
シャルドネやピノ・ノワールを造るのに理想的な土地と言われ、
高品質なワインや瓶内二次発酵のスパークリングワインで注目されています。

・西オーストラリア州
オーストラリア国内で最も広大な面積を有していますが、
ワインの産地としては、南西の一部に固まっており、
ワインの生産量は国内では一番少ない産地です。
しかしながら、西オーストラリア州の有名な産地である
マーガレット・リバーの気候はしばしばフランスのボルドーにも例えられ、
土地やできる赤ワインのスタイルは、イタリアのボルゲリや、
アメリカのナパとも言われるほど、世界的に注目される生産者が多く集まる産地です。
カベルネ・ソーヴィニヨン、ボルドー、シラーズなどが栽培されています。

おすすめのオーストラリアワイン

イエローテイル 
オーストラリアのリーズナブルで飲みやすいワインと言ったら、
この人気ブランド「イエローテイル」。
ワラビーのアイコンと、カラフルなラベルが特長の[イエローテイル]は、
スーパーで取り扱う店舗が多いので、こちらも見かけたことがあるかも。
イエローテイルの味わいのコンセプトは、「シンプルで果実の自然な味わい」が特徴。
複雑味を好むフランスなどのオールドワールドワインに比べて、
ブドウ本来の味をシンプルかつストレートに味わえるワインなので、
ワイン初心者にも飲みやすいのでおすすめです。
赤ワインは、カベルネ・ソーヴィニョン、シラーズ、メルロー、ピノ・ノワール
白ワインは、シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、リースリング、
甘口のモスカートとピンクモスカート、
スパークリングワインも甘口の赤と白に辛口の白と、
ラインナップが豊富で、さまざまな品種を楽しめます。
中でもオススメが、カベルネ・ソーヴィニョンとシラーズ。
カベルネ・ソーヴィニョンは、カシスの香りが印象的な、
パワフルでしっかりとした力強い果実味が特徴で、
深いコクとうまみのある味わいに仕上がっています。
オーストラリアの品種といえば、やはり外せないのがシラーズ。
イエローテイルのシラーズも、ベリー系のフルーティな香りの中に、
シナモンやコショウなどのちょっとスパイシーな味わいがあり、
タイカレーなどの香辛料がピリッと聞いたエスニック料理との相性抜群!

マウント・プレザント・ファミリー・コレクション・エリザベス・セミヨン
これぞ、セミヨンの最高傑作というワインがこちら!
評論家ジェームズ・ハリデイ氏が、5レッドスターを献上!
(上位3.8%にしか与えなかった)
さらに、ワイナリー・オブ・ザ・イヤーにも選出!
名実ともに、オーストラリアのトップワイナリーの一つ
『マックウィリアムズ』のハンター・セミヨンです!
ハーブ、セージ、柑橘、グレープフルーツ、ライム、石灰、ミネラル、カリン、
黄桃のニュアンス!
酸味は豊かで、程よい果実味!ボリューム感を感じながらも後味はスッキリ!
ハンター・ヴァレーは、オーストラリアのワイン産地の中では
曇りの日が多く日照量が少ない土地。
さらに、この土地ではブドウの収穫をあえて早めに行うために、
ブドウの糖度が上がりにくいのでワインのアルコールが低めで、
強い酸を持つのが特徴的です。
しっかりとした骨格、フレッシュ&クリスプな独特な味わいで
評論家からは、『長熟させてこそ真価を発揮するワイン』とも言われています。
5~10年ほど熟成させると、良いコクが出てくるのですが、
ハンター・セミヨンの中には、
50~60年は熟成させて飲むのが一番美味しいと言うものもあるんですよ。
熟成させて飲む白ワインってなかなか珍しいですよね!

スワンバレー

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