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マルヴァジーアはたくさんの亜種があり、その総称をマルヴァジーアと呼び、
現在は、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、ポルトガル、アメリカ、
オーストラリア、ブラジルなど、世界のワイン産地で栽培されています。
造られるワインも、白ワイン、赤ワイン、スパークリングワイン、
酒精強化ワインと幅広い味わいのワインが造られています。
そこで、本日は世界でさまざまなワインを生み出すマルヴァジーアについてお話します。
マルヴァジーアの特徴と造られるワインの特徴
マルヴァジーアの原産はギリシャのクレタ島で、
モヌムヴァジアと呼ばれていました。
マルヴァジーアはたくさんの亜種があり、その総称をマルヴァジーアと呼び、
現在は、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、ポルトガル、アメリカ、
オーストラリア、ブラジルなど、世界のワイン産地で栽培されています。
マルヴァジーアのおもな産地はイタリアで、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州、
ロンバルディア州、プッリャ州、シチリア島、リーパリ島、エミリア=ロマーニャ州、
サルデーニャ島などで、幅広く栽培されています。
マルヴァジーアのほとんどが白ブドウですが、中には色の淡い黒ブドウもあります。
各品種からは、白ワイン、デザートワイン、酒精強化ワインが造られており、
スペインではポートワインに、スペインでは、リオハやマデラをこの品種から造り、
赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインと幅広いワインが造られています。
イタリアでは、とくに北部がこの品種から造られるワインのバリエーションに富んでいて、
フリウーリ=ヴェネツィア・ジュリア州では、コッリオ・ゴリツィアーノDOCや、
イゾンツォ DOCに使用され、ピエモンテ州では赤のスパークリングワインが造られています。
エミリア=ロマーニャ州でマルヴァジーアの品種を用いて造るスパークリングワインは、
地元で「小シャンパーニュ」を意味するシャンパニーノの名で知られています。
マルヴァジーアが最も生産されているのは、イタリア中部でとくにラツィオ州では、
栽培が盛んで、単一品種のワインではなく、トレッビアーノとブレンドされて使われており、
マルヴァジーアのふくよかさでトレッビアーノの酸味をやわらげる効果を発揮しています。
マルヴァジーアから造られるワインの特徴は、その品種が幅広いため、
特徴をまとめることは難しいですが、マルヴァジーアの品種から造られるワインは、
ふくよかで円みがあり、肉厚な味わいと形容されることが多く、
どっしりとしたボディと柔らかい口当たりが特徴です。
また共通するアロマの要素は、桃、アプリコットなどの果実香と、
赤ワインでは、さらにチョコレートのような風味が加わり、
熟成するとナッツのアロマが増していきます。
マデイラなどの酒精強化ワインは、鋭い酸と強いスモーキーな風味が特徴です。
おもな産地
現在は、イタリア、ポルトガル、スペイン、フランス、ドイツ、アメリカ、
オーストラリア、ブラジルなど、世界のワイン産地で栽培されています。
とくにイタリアがおもな産地で、北から南まで多くの州で栽培されており、
中でも、ラツィオ州のある中部で盛んに栽培されています。
マルヴァジーアは、各地の特色にあったさまざまな亜種があり、
造られるワインも、白ワイン、赤ワイン、スパークリングワイン、
酒精強化ワインと幅広い味わいのワインが造られています。
ここでは、おもなマルヴァジーアの品種をご紹介します。
■イタリア
・マルヴァジーア・イストリアーナ
この品種はフリウーリ=ヴェネツィア・ジュリア州では、
コッリオ・ゴリツィアーノDOCや、イゾンツォ DOCに使用され、
ピエモンテ州では赤のスパークリングワインが造られ、
エミリア=ロマーニャ州では「小シャンパーニュ」を意味する
シャンパニーノというスパークリングワインが造られています。
・マルヴァジーア・デッレ・リーパリ
シチリア島特有のオレンジのような風味を持つワインが造られています。
・マルヴァジーア・ネーラ
マルヴァジーアのほとんどの品種が白ワインを生み出す白ブドウですが、
このマルヴァジーア・ネーラは赤ワイン用の品種で、
北部ではサンジョベーゼやカベルネソーヴィニヨンとブレンドされ、
南部ではネグロアマーロとブレンドされるなど、
イタリアでは主にブレンド用として使用されています。
ピエモンテ州のみでマルヴァジーア・ネーラの品種名を冠したワインが造られています。
・マルヴァジーア・ディ・カンディア
ラツィオ州でおもに栽培されている品種で、トレッビアーノとのブレンドに使用されています。
■ポルトガル
250種を超える固有品種をもつポルトガルでは、
「マルヴァジア」の名で知られる品種は12種ほどあり、
すべてがマルヴァジーアと関連しているものかどうか定かではないですが、
さまざまなワインの原料として使われています。
・マルヴァジア・フィーナ
ボアルの名でも知られており、ポートワインの産地であるドウロでは、
白のポートの製造に使用できる品種です。
また、エレガントなワインが造られる冷涼な産地として有名なダンでは、
標高の高いところで、このマルヴァジア・フィーナを使ったワインが造られています。
・マルヴァジア・カンディダ
マデイラ島で栽培され、マルムジーの名で知られる
もっとも甘いマデイラワインを造るのに使用されています。
・マルヴァジア・ヘイ
スペインのシェリー酒を造る原料として栽培されているパロミノであると考えられており、
ポルトガルでは、マルヴァジア・ヘイはドウロのほか、首都のリスボンでも栽培されています。
マルヴァジーアから造られるおすすめワイン
アマストゥオーラ ビアンコ・サレント
ニューヨーク・タイムズ紙も絶賛のオーガニックワイナリー「アマストゥオーラ」。
ドイツ国際コンクールやオーガニックワインアワードなど
主要なワインのコンテストにおいて多数の賞をとる実力と、
世界中のレストランを魅了する高いコストパフォーマンスを持ち合わせた
イタリアのカリスマワイナリー。
梨や柑橘類、ハーブを思わせる香りと、
滑らかで活発な酸味が効いた心地よくフレッシュな後味を楽しめるワインです。
品種:マルヴァジア75% フィアーノ25%
産地:イタリア/プーリア州
フラスカーティ スペリオーレ セッコ ポッジオ レ ヴォルピ
1970年代にアルマンド・メルジェにより創立された会社は
「誠実に働く人間の努力に報いてくれる土地で生産をしている」いう信念のもと、
高品質なワインを造りで成長したワイナリー。
ステンレスタンクにて、温度管理下白ワイン醸造。
輝きを帯びた麦藁色、新鮮なフルーツの強く華やかな香りが心地よく、
酸と果実味がマイルドに調和した爽やかな飲み口。
まっすぐに育ったブドウのはつらつさが感じられる健康的な味わい。
あらゆる料理と合わせられます。
ラツィオのフラスカーティと言えば軽い白ワインを想像しますが、
このワインはリッチで飲み口にボリュームを感じます。
品種:マルヴァジア70%、トレッビアーノ20%、ソーヴィニヨン10%
産地:イタリア/ラツィオ州
12・エ・メッツォ マルヴァジア・デル・サレント
ヴィーニェ・エ・ヴィーニ社は3世代続くワイナリーで、
ワイナリー名の「ヴィーニェ エ ヴィーニ」とは「ブドウ畑とワイン」の意味。
伝統と最新技術を結集してワイン造りに取り組んでいます。
オーナーのコジモ・ヴァルヴァリオーネ氏自らがエノロゴとして
ブドウの選択からワイン醸造に至るまで一貫して携わっており、
ワインを熟知しているからこそできる高品質なワインを生み出しています。
イタリア南部のワインは糖度が高く、アルコール度数が14%と高いワインが多い中、
エノロゴであるコジモ氏が敢えて収穫を早くし、アルコール度数を12.5%におさえました。
バニラ、トロピカルフルーツ、はちみつの香り。
生き生きとして豊かな香り繊細なフレーバーのある辛口。
長い余韻があり、しっかりとしたボディーで、バランスが取れた味わいです。
品種:マルヴァジア100%
産地:イタリア/プーリア州
バーベイト マデイラ マルヴァジア コリェイタ2001
島北部に位置するサン・ジョルジュのマルヴァジアを使用し、
ブドウは空圧式プレスで圧搾、望ましい糖度に達した時点で
グレープスピリッツを(96%)を添加し発酵を止め、
その後フレンチオーク樽にて伝統的なカンテイロシステムのもと、
幾樽かの中の最高の状態の1樽をセレクトしました。
2015年4月1,137本のみボトリングした希少なポートワイン。
フルーツキャンディや蜂蜜、熟したシトラスなどが
スモーキーな香りの中でほのかに香ります。
品種:マルヴァジア
産地:ポルトガル/マデイラ島
おすすめワインに合う料理
マルヴァジーアは、各地の特色にあったさまざまな亜種があり、
造られるワインも、白ワイン、赤ワイン、スパークリングワイン、
酒精強化ワインと幅広い味わいのワインが造られているため、
とくにこのお料理がおすすめと一概に言えませんが、
イタリアで造られる肉厚でどっしりとしたボディと柔らかい口当たりの白ワインには、
モッツァレラチーズのカプレーゼなどの定番メニューから、
オリーブオイルを使った魚介料理から肉料理まで幅広い料理のイタリア料理とマッチします。