この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。
アリゴテというブドウ品種をご存知ですか?
以前、白ワインとカシスリキュールを合わせたカクテル「キール」のときに、
少し触れたことのあるブドウ品種のアリゴテ。
本日は、ブルゴーニュ地方の希少なブドウ品種アリゴテについてお話します。
アリゴテとは
アリゴテは、ブルゴーニュ原産の白ブドウ品種で、
17世紀頃からブルゴーニュ地方で栽培されていたことが知られており、
ソーヌ・エ・ロワール、コート・ドール、ヨンヌに渡って栽培され、
それぞれのテロワールを反映した味わいのワインが造られていました。
病害虫に対しても丈夫で、ブドウ農家にとっては栽培しやすい品種ということもあり、
ブルゴーニュの主要品種として広く栽培されていましたが、
19世紀末におこったフィロキセラの影響を受け、
多くのブドウ畑で植え替えがおこなわれた際に、
シャルドネと比較すると品質の低いワインを生み出すことから、
次第にシャルドネに栽培面積を奪われるかたちで減少していきました。
しかしながら、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの共同経営者であり、
醸造家であるオベール・ド・ヴィレーヌが、
アリゴテも高品質ワインを造れると強く訴え続けました。
とくにブーズロンという土地で造られるアリゴテからは
高品質なワインが生み出せるとして、
1998年にアリゴテを唯一の品種として認める村名ブーズロンAOCが誕生しました。
アリゴテから造られるワインの特徴は、何と言っても酸の高さです。
色調は淡い黄金色で、リンゴなどのフレッシュな果実香に、
アカシアやサンザシなどのフローラルな香り、
口に含むとふくよかで溌剌とした酸が感じられ、
クリーミーな柔らかさもあり、ヘーゼルナッツの香りが余韻に残る
フレッシュでフルーティーな味わいの白ワインです。
アリゴテの生産地域
アリゴテの主な産地は、原産地でもあるブルゴーニュ地方で、
耐寒性があるためフランス以外では、ブルガリア、ルーマニア、
ウクライナ、モルドバ、グルジアなどの比較的寒冷な産地でも栽培されています。
ブルゴーニュ地方と言えば、世界でも有数のワインの銘醸地としられ、
じつに栽培面積の80%余にシャルドネとピノノワールが植えられています。
しかし、白ブドウ品種としては、シャルドネについで2番目に多く植えられているのが、
アリゴテで、ブルゴーニュ全体の栽培面積の6%にあたります。
アリゴテに適した土壌は、石灰岩の基盤に泥灰土や粘土がまざっている土壌で、
丘陵の斜面に植えられることが多く標高がそれほど高くなくても育ちます。
アリゴテから造られるおすすめワイン
ブルゴーニュ アリゴテ ドメーヌ・マニュエル・オリヴィエ
ドメーヌはニュイ・サン・ジョルジュからコート・ド・ニュイ方面に上がる、
標高430メートルほどに位置しているため、
この地域でも比較的涼しい気候となっています。
1.30haに白ブドウ樹と1hに黒ブドウ樹が植えられており、
いくつかの区画のブドウ畑に混ざり、家族が持っている木苺やスグリや苺の畑もあります。
当主マニュエル・オリヴィエ氏の実家はカシスなどを造っている農家でしたが、
1990年に一念発起しドメーヌを開業しました。
マニュエル・オリヴィエ氏のもう一つの顔は醸造コンサルタント。
彼のアドヴァイスを受けようと、多くの生産者が彼に助けを求め、
畑仕事と醸造という過密スケジュールの合間を縫って、
クライアントに最適なアドバイスをしており、
クライアントには、なんとあのドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティもおり、
ワインの熟成に関して彼のコンサルタントを受けています。
マニュエル・オリヴィエ氏が手掛けるアリゴテ100%のこの白ワインは、
アカシアの花やりんごやレモンなどのアロマを持つ、
爽やかな辛口に仕上がっています。
ブルゴーニュ アリゴテ ドメーヌ・マニュエル・オリヴィエのご注文はこちら