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冷涼な気候を生かした素晴らしいワインが造られている「おたるワイン」。
日本のみならず海外でも人気で、国内外のワインコンペティションで高い評価を受けています。
デイリーとして楽しめるお手頃価格のワインから、記念日に飲みたいプレミアムワインまで、そのラインナップは40種類以上。
本日はそんな、おたるワインについてお話します。
世界で人気なおたるワインとは?
小樽は、札幌市から約40 kmの距離にあり、古くから北海道有数の港湾都市として発展してきました。
日本のワイン産地の中でも北海道は最も北にあり、小樽の冬の積雪量は平均して150㎝にもなります。
しかし、梅雨や台風の影響が少なく、夏は湿度が低く昼夜の寒暖差が激しいため、その冷涼な気候を生かした素晴らしいワインが造られています。
中でも、日本のみならず海外でも人気なのが「おたるワイン」です。
おたるワインは、小樽市に本社を置く北海道ワイン株式会社が造るワインで、北海道内で栽培された生食用のブドウを使用するため、果実味のある高品質なワインが造られています。
デイリーとして楽しめるお手頃価格のワインから、記念日に飲みたいプレミアムワインまで、ラインナップは40種類以上あります。
おたるワインの歴史
そんなおたるワインの生産は、1974年の北海道ワイン株式会社の設立と同時に始まりました。
北海道でのブドウ栽培は難しく困難をきわめ、さまざまな試行錯誤の末、ようやく1980年に第1号ワインをリリースします。
この時リリースされたワインが、鶴沼ワイナリーで収穫された「ミュラー・トゥルガウ1979」です。
このワインは、現在の「鶴沼シリーズ」へ続くワインとなります。
この同時期に、小樽市の塩谷農協から生食用のブドウであるキャンベルアーリが運び込まれ、このキャンベルアーリで醸造されたものが「おたるロゼ」として発売され、おたるワインの第1号ワインとなりました。
1997年に入ると、「赤ワインに含まれるポリフェノールが体に良い」という健康番組の紹介をきっかけに、空前の赤ワインブームが発生し、多くのブドウ農家が大量生産をはじめます。
しかし、このブームもわずか3年ともたず、多くのブドウ農家が大量の過剰在庫を抱えることになります。
その時、北海道ワインがブドウ農家から通常の1.5倍に相当する3615tのブドウを受け入れ、連日深夜まで搾汁作業をおこない、ワインを造りました。
このことがあり、北海道内24市町村300軒ほどのブドウ農家とのつながりがあり、現在も一部本州で生産されるブドウを含めて、安定したブドウの供給があり、おたるシリーズの品質が保たれています。
おたるワイン製法とブドウ品種
北海道ワイン株式会社が所有する鶴沼ワイナリーは、日本最大の447haのブドウ畑があり、ここでもさまざまなブドウが栽培されています。
おもなブドウ品種は、ナイヤガラ、キャンベルアーリ、ケルナー、ゲヴュルツ・トラミネール、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルトなど冷涼な産地ならではのブドウ品種が多く栽培されています。
また、おたるワインならではの製法として、特選シリーズは「氷結凝縮製法」を用いています。
凍結液をステンレスタンクの周りに巡回させて果汁を冷やしていき、タンクの中の果汁が、徐々に凍り水分が氷の結晶となってタンクの側面や表面に層をつくっていきます。
それにともなって、液体として残る果汁のエキス成分が濃縮されていき、ブドウの甘みがギュッと凝縮され、上品な甘さのワインへと仕上がります。
この製法を用いてる「特撰ナイヤガラ」は、過去多くのコンクールで受賞し高評価をえています。
代表的なおたるワイン
おたるワインは、日本のみならず世界からも高い評価を受けており、アジア最大級のワイン・スピリッツのコンペティションである
「キャセイ・パシフィック 香港インターナショナルワイン&スピリッツ・コンペティション」では、金賞が2つ、銀賞3つ、銅賞1つの快挙で、日本国内では、女性だけの審査による世界的にも珍しい国際ワインコンペティションの「サクラアワード2018」ではゴールド2つ、シルバー2つ受賞しています。
そんなおたるワインのもっとも代表的なワインは、「おたる特選ナイヤガラ」です。
ナイヤガラブドウは、北海道では古くから栽培されているブドウ品種で、おたるナイヤガラは、辛口から極甘口のデザートワインまでさまざまな味わいのワインが造られています。
北海道産ナイヤガラの最も糖度の高いブドウを選別し、搾汁された果汁を氷結凝縮製法で造ります。
豊かなマスカットの香りに、ナイヤガラ特有の風味天然の甘さがあり、アルコール度数は8.5%と低めで、濃厚でフルーティーな飲み口でとても飲みやすい甘口ワインです。
2004年産は第3回国産ワインコンクール銀賞受賞、05年産は第4回国産ワインコンクール奨励賞受賞、07年産は第6回国産ワインコンクール銀賞受賞という受賞歴をもっています。










