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ハンガリー人のアゴストン・ハラスティ伯爵が160年以上前にソノマに設立した
カリフォルニア初のエステート・ワイナリーのブエナビスタ。
アメリカに自由とチャンスを求めてハンガリーから移住し、
ヨーロッパから20万株ものブドウを持ち帰り、ワイン造りに生涯を捧げた伯爵は、
のちに「カリフォルニアワイン産業の父」と呼ばれるようになりました。
そこで、本日はカリフォルニア最古のワイナリーのブエナビスタについてお話します。
ブエナビスタについて
ブエナビスタは、カリフォルニアワイン産業の父とも言われるハンガリー人の
アゴストン・ハラスティ伯爵が1857年にソノマに設立した
カリフォルニア初のプレミアムワイナリーです。
創設者である自称「ブエナビスタ伯爵」のアゴストン・ハラスティ伯爵は、
アメリカに自由とチャンスを求めて1842年にハンガリーから移住しました。
彼は最終的に、カリフォルニアワインの発祥の地であるソノマに定住し、
スペイン語で「絶景」を意味するブエナ・ヴィスタ(Buena Vista)の名前通り、
並外れたワインに最適なテロワールを見つけ、
ブドウ栽培からワインの醸造まで一貫しておこなうエステート・ワイナリーを設立しました。
ブエナビスタのワイン造りのこだわり・哲学
ブエナビスタワイナリーでは、古来よりヨーロッパでおこなわれてきた
ポンプを使わず自然の重力のみでブドウ果汁やワインを移動させる「グラヴィティ・フロー」
と呼ばれる手法をアメリカで最初に導入し、今日まで受け継いでいます。
この製法により、自然の重力のみでやさしくていねいに移動させるため
原料であるブドウにストレスが加わらず、ワインのアロマや風味に繊細さと複雑味が高まり、
エレガントな味わいのワインが生み出されています。
ブエナビスタで造られるワインの特徴
ブエナビスタワイナリーでは、ナパバレーからソノマまで、
さまざまなテロワールの畑をもつ農家と契約を結んでおり、
ペタルマギャップの冷涼な土地で育つピノ・ノワールや、
ムーンマウンテンの標高の高い土地で育つカベルネソーヴィニョンなど、
カリフォルニアの並外れたテロワールを最もよく表現する
最高品質のブドウを仕入れています。
醸造においては、グラヴィティ・フローといった伝統的な技術と、
現代のワイン醸造学の知識を組み合わせたワイン造りをおこなっています。
ブエナビスタのワインのラインナップは、ファウンダーズコレクション、
プライベートリザーブ、ヴィニカルチュラルソサエティ、ヘリテージコレクション、
ザカウント、シャトーブエナビスタ、ノースコーストなど
この地域の多様性を反映した豊富なバリエーションが造られています。
ファウンダーズコレクションは、ブエナビスタワイナリーの創設者である
アゴストン・ハラスティ伯爵と、カリフォルニアワインの世界を創造する上で
彼が果たした先駆的な役割を称えて造られたシリーズで、
ブエナビスタの最高峰のワインです。
ムーンマウンテンを含むソノマの著名なブドウ園のカベルネソーヴィニヨンと
カベルネフランをブレンドして、40%の新しいフレンチオークで19ヶ月間熟成させた後、
ろ過せずにボトリングしています。
ブラックチェリー、ブラックカラントなどの黒系果実のアロマに、
バニラやビターチョコレートの魅力的なアロマが加わり、
ラズベリーとブラックベリーなどのフレッシュな果実味に、
しっかりとしたミネラルのニュアンスが重なり、
なめらかなタンニンとボリューム感のある口当たりのフルボディワインです。