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ジョゼフ・ドルーアンは、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌを中心に140年以上もの間
家族経営を続け、現在はブルゴーニュに広く自社畑を有するだけでなく、
アメリカのオレゴン州にもワイナリーを所有する、
ブルゴーニュを代表する名門ワイナリーです。
本日は、ブルゴーニュの誇りと称されるジョゼフ・ドルーアンについてお話します。
「ブルゴーニュの誇り」ジョゼフ・ドルーアン
ジョゼフ・ドルーアンは4世代にわたりブルゴーニュの地でワイン造りをおこない、
常に高品質で安定したワインを生み出すことから「ブルゴーニュの誇り」と呼ばれています。
また、慈善病院のオスピス・ド・ボーヌに自社畑を寄贈していることでも知られており、
ワイン造りにおいては、ブルゴーニュワインの真髄ともいえるテロワールを反映した
それぞれのブドウ畑の個性を最大限に引き出すワイン造りがおこなわれています。
ジョゼフ・ドルーアンの歴史
1880年、シャブリ出身のジョゼフ・ドルーアン氏は22歳の時に、
自らの名を冠した質の高いワインを販売することを目指し、ボーヌにメゾンを創業します。
グラン・クリュのブドウ畑を次々に購入し地場を固めていき、
1918年にジョゼフ氏の息子である、2代目モーリス・ドルーアン氏がメゾンを継承したことで、
さらに事業は拡大していき、「クロ・デ・ムーシュ」や「クロ・ド・ヴージョ」などの
素晴らしい畑を買い付け、自社畑も擁するようになりました。
1957年に3代目のロベール・ドルーアン氏がメゾンを継承したことで、
コート・ド・ニュイや、シャブリなどの名だたるブドウ畑を次々に購入し、
メゾンを現在の規模に拡張させました。
また、ロベール氏はブルゴーニュで最も早くリュット・レゾネ（減農薬農法）を導入したほか、
ブルゴーニュ初の女性醸造家であるローレンス・ジョバールを迎え、
社内に品質分析施設を設置するなど次々に改革を行っていき、
1988年には、アメリカ、オレゴン州のウィラメットバレーに、
メゾン・ドルーアン・オレゴンを設立し、アメリカへの進出も果たします。
そして、現在ロベール氏の4人の子ども達である、フィリップ、ヴェロニク、ローラン、
フレデリックが4代目としてメゾンを継承し、高品質なワインを造り続けています。
ジョゼフ・ドルーアンのブドウ栽培のこだわり
ジョゼフ・ドルーアンの自社畑は、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、
シャブリ、ミュジニー、コート・シャロネーズなどに合計73ヘクタールあり、
ブルゴーニュのメゾンの中でも最大級の畑を所有するメゾンです。
所有する畑は、グラン・クリュとプルミエ・クリュが多く含まれており、
テロワールを表現する上で、もっとも大事なのは土壌とブドウの持つポテンシャルを
最大限に引き出すことだと理解し、1988年に本格的な有機栽培へ転換しました。
1997年からはビオディナミ農法を採用し、2007年自社畑へのすべてに導入が実現しました。
馬での鋤入れや畝に草を植え、農薬の代わりに煎じた薬草を利用し、
古木が地中深くまで根を張るように、1ヘクタールあたり最大12500株まで密植度を上げています。
「自然の問題は自然の中に解答を求めよ」という哲学のもと、
テロワールを理解し、最大限にその特性を生かしたブドウ栽培がおこなわれています。
また、このブドウ栽培はブルゴーニュにとどまらず、
アメリカのピノ・ノワールの聖地とも呼ばれるオレゴン州のウィラメットバレーにブドウ畑を購入し、
1988年に「メゾン・ドルーアン・オレゴン」を設立しました。
オレゴンが持つピノ・ノワールの特性を引き出すテロワールにいち早く着目し、
異例のスピードでワイナリーを設立したことは、ブルゴーニュのワイン業界にも
アメリカのワイン業界にも大きな影響を与えました。
ジョゼフ・ドルーアンのワイン造りへのこだわり
ジョゼフ・ドルーアンでは各ヴィンテージのブドウの個性を誠実に映しだすため、
伝統的な醸造法にこだわり、最新式技術を入れない姿勢を貫いています。
また、テロワールを反映したエレガントでバランスのとれた味わいを目指すため、
メゾンの品質にそぐわないとアペラシオンは販売しないなど、
徹底した管理のもとでワイン造りがおこなわれています。
また、ブルゴーニュの多様なアペラシオンに畑を持つことで、
それぞれのテロワールを表現したワイン造りができるのです。
