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ブルゴーニュの白ワイン好きならご存じのかたも多いはず。
世界中に熱狂的ファンがいるコント・ラフォンのワイン。
コント・ラフォンは、ムルソーワインの頂点に君臨し続ける生産者で、
世界の白ワインの生産者ベスト5にも度々選出される実力派ドメーヌです。
そこで、本日はコント・ラフォンのワインについてお話します。
ドメーヌ・デ・コント・ラフォンについて
ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェに並ぶ
ブルゴーニュの最高峰の白ワインムルソー。
若いうちからバターとヘーゼルナッツの香りに、
しっかりとしたミネラル感とオイリーな味わいが特徴のムルソーですが、
コント・ラフォンの手掛けるムルソーは、しっかりとしたミネラル感のある肉厚な
パワフルさだけでなく、洗練されたエレガンスさとバランスがあり、
この見事に調和された味わいが多くのファンを惹きつけてやまない理由です。
コント・ラフォンは、およそ13ヘクタールのブドウ畑をムルソーとその周辺の村に所有しており、
ムルソーのブドウ畑は、標高230～360mのなだらかな東向き斜面に畑が広がっており、
その土壌は、シャルドネを栽培するのに最適な白色泥灰土を含んだ石灰岩層で、
ミネラルを豊富に含んでいるため、
骨格のしっかりとした奥行きのある白ワインを造ることができます。
ムルソーのトップクラスであるプルミエ・クリュの中でも、
ムルソーの御三家と言われているのが、シャルム、ペリエール、ジュヌヴリエールの3つの畑で、
コント・ラフォンもこのムルソー屈指の畑を所有し、それぞれの畑の特性に合わせた
ワイン造りをおこなっています。
また、「ワインづくりは畑から」という哲学のもと、
ワインの原料となるブドウと土壌のポテンシャルをさらに引き出すため、
1990年代前半から有機栽培を行い、数年でビオディナミに転換しました。
また、驚くべき低植樹率にこだわり、発芽の抑制による収量制限など
高品質なブドウ造りを徹底しています。
そして、「ブルゴーニュで最も冷涼なセラー」とまで評される、
19世紀に建造された地下セラーでワインは造られます。
コント・ラフォンの歴史
コント・ラフォンは、130年近い歴史があり、
1894年、マリー・ボッシュとジュール・ジョセフ・ラフォン結婚によってはじまりました。
結婚後、2人はムルソーやヴォルネィの銘醸畑のなかでも最上の区画を購入し、
1919年、ル・モンラッシェの畑を手に入れ、ドメーヌは着実に拡大していきます。
しかし2人の子どもたちは、ブドウ栽培に興味を抱かなかったため、
畑は小作人にまかせドメーヌは1956年ジュールの孫にあたるレネが引き継ぎます。
1961年には自家瓶詰めするようになり、
1985年から、4代目のドミニク・ラフォンがドメーヌを継承し、
彼は小作人との契約が満了するたびに、ブドウ畑を回収して自家栽培に切り替えていきました。
1990年代後半にはすべての畑をビオディナミに転換し、
1999年には、マコネのミイィ・ラ・マルティーヌを買収。
レ・ゼリティエ・ドゥ・コント・ラフォンという名前でマコンを手掛けています。
また、2008年にコント・ラフォンを次世代に引き継いだ後は、
小規模ながらネゴシアンとして自らの名前を冠したドミニク・ラフォンも手掛けています。
コント・ラフォンのワインの特徴
ムルソーといえば芳醇な果実味と若いうちからバターとヘーゼルナッツの香りに、
しっかりとしたミネラル感とオイリーなボリューム感のあるリッチな味わいが特徴ですが、
コント・ラフォンのムルソーは、そこへさらに磨きをかけた緻密な質感と、
堅さのないしっかりとした構造を持っています。
名著『ワインがわかる』の著者であるマット・クレイマー氏は、
コント・ラフォンを以下のように賞賛しています。
「いったいムルソーというワインは、コント・ラフォンのものよりうまくなるだろうか。
ちょっと考えられない。
ラフォンに肩をならべるかもしれない作り手は、ジョバール、コシュ＝デュリ、アンポー、
ルロワあたりだろうが、ラフォンにおよばない作り手はかぞえきれない。
ぶどうはペリエール、シャルム、ジュヌヴリエール、グッド・ドールといった
ムルソー最上の畑から収量をおさえて作り、比類のない品質を求めてやまない。
これらがあいまったラフォンの強みはむかうところ敵がいない。」
コント・ラフォンのオススメのワイン
ムルソー・プルミエ・クリュ・シャルム コント・ラフォン
リンゴやパイナップルといったフレッシュな果実香に、
ハチミツの芳醇なアロマが広がり、程よい酸としっかりとしたコクのある
滑らかでリッチな質感があり、見事な複雑味を持つ1本です。
