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そばを食べる際には、日本酒や焼酎を合わせるという方も多いと思いますが、意外な組み合わせとして、最近ワインとそばのペアリングが注目されています。
そばにワイン?と不思議に思われるかもしれませんが、一度合わせてみたら、ハマるかもしれません。
そこで、本日はワインとそばのペアリングについてお話します。
そばとワインの相性について
寿司、てんぷら、すき焼き、焼き鳥と海外では日本食ブームが年々加速しており、ワインとのペアリングが話題になっています。
日本食ブームの最たる理由は、そのヘルシーさ。
他の国の料理に比べて、糖質、脂質ともに控えめなのが大きな理由です。
中でも、そばは小麦などに含まれているグルテンが含まれていないため、ダイエット効果も期待されており、そのほかに、疲労回復を助けるビタミンB1・B2が米や小麦の2〜3倍も多く含まれ、さらに二日酔いを引き起こすアセトアルデヒドやアルコールの分解を助ける、パントテン酸やナイアシンなどのうれしい成分もそろっています。
そんなそばの健康効果が注目され、海外でも日本そばがブームになりつつあります。
でも、そもそもワインとそばは合うのか。という疑問がありますよね。
それが、合うんです。
そばを食べる際につけるめんつゆには、昆布の旨み成分である「グルタミン酸」、かつお節の旨み成分である「イノシン酸」が多く含まれており、この旨みがワインの味わいを引き立ててくれます。
また、そばというと、私たち日本人には日本そばがイメージに浮かびやすいですが、ワイン大国であるフランスにもそばの郷土料理があります。
それが、フランス北西部のブルターニュ地方で作られるそば粉を使ったガレット。
そば粉・水・塩などを混ぜて寝かせた生地を、熱した平たい鉄板でクレープのように薄く引きのばし、生ハムや魚介、グリュイエールやゴーダなどのチーズ、卵などを乗せた料理です。
ブルターニュ地方では、りんごを使ったワインのシードルと合わせるのが有名ですが、アルザス地方のリースリングともとても相性がいいです。
また、イタリア語で蕎麦のことをグラノサラチェーノといい、北イタリア・ロンバルディア州では、そば粉を使ったパスタの「ピッツォケリ(pizzoccheri)」が食されています。
このそば粉を使ったパスタに合わせて飲まれるのが、イタリアワインの王様であるバローロを造り出すブドウ品種ネッビオーロから造られたワイン。
バローロのように長期熟成型のワインではなく、もっとフレッシュな味わいで、ミネラル感がありエレガントな味わいのワインがよく合います。
とは言っても、どんなワインでもそばに合うのかというと、そうではありません。
組み合わせによっては、ワインの酸味を強く感じたり、そばの風味が勝ってしまい、ワインの風味が感じにくくなったりすることもあります。
そばに合うワインと合わせる時のポイント
そこで、そばに合うワインと合わせるときのポイントをご紹介しましょう。
合わせるワイン1本目は、日本ワインの代表ともいえる甲州ワイン。
甲州ワインのすっきりとした味わいは、そばの風味を引き立たせてくれます。
また、甲州種やミュスカデで用いられるシュール・リー製法は、旨み成分のアミノ酸が多く含まれているので、そばにつけるめんつゆとも相性がぴったりです。
2本目は、ピノ・ノワール。
意外な組み合わせと思われるかもしれませんが、イチゴのようなほのかな甘酸っぱいアロマに、エレガントな味わいできれいな酸を感じられるピノ・ノワールは、めんつゆとも相性がよく、そば自体の風味にも負けず、互いを引き立たせてくれます。
鴨のうまみが凝縮された鴨南蛮と合わせるのもおすすめです。
今回ご紹介したワインはこちら
ロリアン・勝沼甲州
白百合醸造は、80年以上の伝統のなかで、ワインは「ローカル」であることの大切さをワインづくりの第一条件とし、気候、地質ともにブドウ栽培に適した山梨県勝沼町に自社畑を持ち、 常に一貫性のあるワインを追求しています。
ロリアン(L’ORIENT)は「東洋」を意味するフランス語で、 ヨーロッパに劣らぬ高水準のワインづくりを目指し名付けました。
ロリアン・勝沼甲州は、白百合醸造のフラッグシップワインで、2019年デカンター誌でプラチナ賞受賞しました。
歴史ある「勝沼町産甲州ぶどう」のみを使用し、辛口で旨みの残るシュール・リー製法で醸造したこのワインは勝沼ワイナリーズクラブ品質審査委員会の厳しい検査に合格した品質保証ワインです。
人気グルメ漫画「美味しんぼ」80巻、「神の雫」40巻で紹介されました。
ロリアン・甲州樽醗酵 白百合醸造
白百合醸造は、80年以上の伝統のなかで、ワインは「ローカル」であることの大切さをワインづくりの第一条件とし、気候、地質ともにブドウ栽培に適した山梨県勝沼町に自社畑を持ち、 常に一貫性のあるワインを追求しています。
ロリアン(L’ORIENT)は「東洋」を意味するフランス語で、 ヨーロッパに劣らぬ高水準のワインづくりを目指し名付けました。
ロリアン・甲州樽醗酵は、小樽で発酵後、7ヶ月のシュール・リーをおこなった本数限定ワイン。
柑橘の香りと白桃を思わせる甘い香りと樽香の深みが魅力で、口に含むと心地よい酸味が口中に広がるふくよかな味わいに仕上がっています。
和食全般と非常に良く合います。
ピノ・ノワール オリバー・ゼター
オリバー・ゼターは、ドイツのファルツ地方にある、ファーストヴィンテージが2007年という、まだ若いワイナリーですが、既に英国をはじめ一部のワイン市場では高い評価を受けています。
ファルツの冷涼な気候から生み出されるワインの最大の魅力は、世界一美しいとも評される酸味と、繊細な口当たりの良さにあり、ここで生み出されるピノ・ノワールは注目を集めています。
チェリーやベリーのチャーミングなアロマに、スミレのエレガントなアロマも感じられ、とても美しく生き生きとした酸が印象的なほどよいコクのある軽やかな口当たりのワインです。
イチゴジャムを隠し味に入れたポークチョップとの相性が抜群でした!
ピノ・ノワール シャテル・ビュイ
カーヴ・デ・ヴィニュロン・ド・ビュクシーは、ブルゴーニュ南部のコート・シャロネーズの栽培家・ワイン生産者達が自発的に集まって誕生した協同組合。
AOC法の規定のほかに、独自の品質コントロールを行っており、非常に高い品質基準をもっている点も特徴で、国内外の多くのメディアで評価されている実力のある造り手です。
そんなカーヴ・デ・ヴィニュロン・ド・ビュクシーが手掛けるピノ・ノワールは、ブドウのフレッシュな果実味を引き出すため、 ステンレスタンクを用いて発酵を行い、その後、この土地で伝統的な木製の大樽にワインを移し 熟成させます。
ピノ・ノワールの特徴でもあるさくらんぼやスグリ、ラズベリーといった赤系果実のピュアなアロマがあり、時間とともに腐葉土、レザーの深みのある香りが現れます。
果実の甘みと、エレガントで美しい酸に、穏やかな渋みがアクセントに感じられます。
タンニンが落ち着くまで数ヶ月寝かせることによって、燻した香りや レザーのノートが加わります。
フレッシュな果実味を味わうため、熟成は3年程度までに留めるのがおすすめです。