景観が世界遺産に登録されるロエロのワインについて おすすめ2選

景観が世界遺産に登録されるロエロのワインについて おすすめ2選
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景観が世界遺産に登録されるロエロのワインについて おすすめ2選

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景観が世界遺産に登録されるロエロのワインについて

ロエロはイタリア最北部の山岳地帯に位置するピエモンテ州にあるワイン産地で、タナロ川の北岸に位置しており、川の対岸には有名なワイン産地のランゲが広がっています。
丘陵地帯に広がるブドウ畑の美しい景観は、ランゲやモンフェッラートとともに世界遺産に登録されています。
そこで、本日はロエロのワインについてお話します。

ロエロのテロワール

ロエロは、タナロ川の北岸のアルバの町の真向かいにあり、ブラからゴヴォーネの村の間を約25kmにわたる川の小道に広がっています。
その先には、モスカート・ダスティの原産地であるアスティ州に続いています。
ロエロの独特の景観は、約10万年前の地殻変動によってタナロ川が現在のルートを変更したことにより形成されました。
それ以前のタナロ川は現在のトリノのすぐ南、現在の合流点の東約80 kmのポー川に流れ込んでいました。
タナロ川が進路を変えるさらに数百万年前、この地域全体は古代の海の一部だったため、ロエロの土壌は、石灰粘土質に砂質土壌を含んだ土壌で構成されており、何千年にもわたる地殻変動によって粘土、石灰岩、砂の層がわずかに無秩序に交互になり、石灰岩と砂がパッチワーク状に広がり、この土壌がロエロのテロワールで重要な役割を果たしています。
標高は300m前後の南向きの斜面にブドウ畑が広がっており、地中海から吹く湿った南風がアペニン山脈により遮られるため、年間降雨量は400mm程度とそれほど多くなく、ブドウを栽培するのにとても適した環境となっています。

ロエロで造られるワインの特徴

ピエモンテ州と言えば、バローロやバルバレスコをはじめとする高級赤ワイン産地として有名ですが、ロエロでは、固有の白ブドウ品種であるアルネイスから造られるさわやかな白ワインが有名で、かつてはバローロやバルバレスコを造る黒ブドウ品種のネッビオーロのタンニンを和らげる為にブレンドとして用いられることが多い品種で、「ネッビオーロ・ビアンコ」や「バローロ・ビアンコ」といった別名がついていたほどでした。

ロエロは、赤・白・スプマンテがD.O.C.Gに認定されている珍しい産地で、ロエロの赤ワインは、ピエモンテを代表する黒ブドウ品種であるネッビオーロが主体となっています。
ロエロの赤ワインは、ネッビオーロを95%以上使用する必要があり、残りは白ブドウ品種のアルネイスがブレンドされます。
また、20か月間熟成させることが義務付けられており、そのうち最低でも6か月はオーク樽に入れておく必要があります。
リセルバの場合は、さらに12か月の熟成が必要です。
こうして造られるロエロの赤ワインは、ブラックベリーやカシス、プラムといった黒系果実のアロマに、ジューシーでフレッシュな酸のあるチェリーのような果実香と、スパイスがかった香りが特徴で、タンニンと酸が比較的多いミディアムボディタイプで、熟成には向いておらず、早飲みタイプの赤ワインが多く造られています。
またロエロの白ワインは、少なくとも95%以上アルネイスを使用する必要があり、造られるワインは、花のようなアロマと青リンゴや洋梨、アプリコット、柑橘の爽やかなフルーツのアロマに、ヘーゼルナッツやアーモンドのニュアンスを感じるのが特徴で、おだやかな酸で、クリーミーなコクのある奥深い味わいのワインが多く造られています。
一部の生産者では、ブドウを風通しの良い部屋で3か月から6か月ほど陰干しして糖度を高め、半分乾燥した状態のブドウから造るパッシート(PASSITO)とよばれる甘口のワインも生産しています。

オススメのロエロのワイン

ロエロ・アルネイス モスコーネ
モスコーネのワイン造りの歴史は1877年まで遡り、バローロの生産地域の中でも最も傑出していると言われるモンフォルテ・ダルバに18ヘクタールの土地を所有しています。
畑はモンフォルテ・ダルバでも陽当たりのよい丘の上にあり、適度な風通しと特有の土壌構成がモスコーネのワインに際立った個性を与えています。
また、モスコーネは世界的有名な、イタリアワイン業界の重鎮であるドナート・ラナティ博士のコンサルタントを受けており、この類まれな土地を十二分に表現していることも特筆に値します。
そんなモスコーネが造るアルネイス100%のこのワインは、タナロ川の左岸、砂質、マールが層状に重なり、乾燥したロエロの砂岩質土壌に広がるブドウ畑で育つアルネイスから造られます。
伝統的な白ワイン醸造を行った後、4カ月間シュール・リーの状態で、澱とともにワインを静置し、味わいに深み、奥行き、バランスをもたらし、熟成能力も高めます。
ボトリング後最低でも一カ月は瓶内で休ませてから出荷されます。
アルネイスの特徴であるアーモンドのようなニュアンスがあり、洋ナシやアプリコット、ハーブといったアロマが感じられ、しなやかな酸味と果実味、コクのある奥深い味わいのワインです。

ロエロ・アルネイス モスコーネ

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ロエロ・アルネイス・ヴィッラータ ヴィーテ・コルテ
テッレ・ダ・ヴィーノ社は1980年に設立された協同組合で、設立当初は18の契約ブドウ栽培農家から始まった組合ですが、今や2500人の栽培家と契約し、より安定した品質での提供が可能になり、優れた品質のバローロ、バルバレスコをリリースしています。
テッレ・ダ・ヴィーノは、早い段階からDOCとDOCGのワインだけを製造しており、上級レンジに特化していた点が他と異なります。品質を高めていく過程で、もう一段上のレベルのワインを造るプロジェクトがスタートする事になりました。それが、Vite Colte(ヴィーテ・コルテ)です。
ロエロの中心地タナロ川左岸のアルネイス種の適した条件を持つ土壌や、微細気候がある畑で育ったブドウを厳選。
土壌はシリカが豊富に含まれており、ワインには豊かなアロマとエレガントな味わいを与えます。
アルコール発酵後、澱とともにステンレスタンク内で寝かせてからボトリングを行います。瓶詰後に短期間ボトル内で熟成させることで、ワインは落ち着きとともに豊かなブーケと、骨格を生み出すことができます。
洋ナシのフレッシュなアロマにハーブの清涼感とナッツの深みのあるアロマが加わり、新鮮な果実味とシャープな酸を感じられる1本です。

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