寒い冬に体温まるおでんとワインのペアリング

寒い冬に体温まるおでんとワインのペアリング

寒い冬に体温まるおでんとワインのペアリング

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おでんとワインのペアリング

寒い冬に欠かせない食べ物と言ったら、やはりおでんではないでしょうか。
仕事帰りにコンビニに立ち寄ってアツアツのおでんとワインを買っておうちで晩酌なんて、楽しむワインラバーも少なくないはず。
そこで、本日はおでんとワインのペアリングについてお話します。

おでんとワインの意外な相性

最近、おでんにワインを合わせるようになったという人も増えてきましたが、まだまだ、おでんにワインという組み合わせに抵抗を感じる人も多いかもしれませんね。
おでんの歴史は古く、もともとは豆腐料理の「田楽」がはじまりで、江戸時代には豆腐を串に刺して焼き味噌を付けて食べる味噌田楽が江戸名物となりました。
その後、こんにゃくの田楽が登場し、こんにゃくの田楽をおでんというようになり、煮込んだこんにゃくに、野菜やはんぺんなどを加えたものが現れ、今のおでんのような形になりました。
おでんは、地域性のとても高い料理で、地域により入れる具材に特徴がありますが、ほぼ全国で共通している食材もあり、代表的なものが大根、ゆで卵、昆布、こんにゃく、しらたき、ちくわ、厚揚げ、がんもどき、きんちゃくなどです。
最近ではご当地もののおでんも流行り、コンビニのおでんの具材もとても充実してきました。
さて、ここからが本題ですが、おでんのなにがワインと合うのか。
1つには、おでんの魚介からとる出し汁に旨みが凝縮されており、その旨み成分がワインの持つ有機酸や複雑味と調和し、相乗効果をもたらします。
また、おでんの具材は、野菜から魚介、肉にいたるまでとても豊富で、はんぺんやちくわなどの魚介の加工品や、豆腐、厚揚げなどの大豆の加工品、ソーセージなどの肉の加工品と、素材にひと手間加えた加工食品が多く入っているので、素材そのものよりもワインの味を邪魔しにくいのも一つです。

ワインにピッタリなおでんの具

さて、それではここから具体的におでんの具と合わせるワインについてお話していきましょう。

赤ワインに合わせる

出し汁で食べるおでんは、それほど味付けが濃くないので、赤ワインに合うか気になる方も多いと思いますが、フランスのボジョレー地方で造られるボジョレーヌーボーなどは、爽やかな飲み心地でタンニンが少なく、フルーティなので、さっぱりとした味わいのおでんにもぴったりです。
また、日本のマスカット・ベーリーAで造られる赤ワインも、タンニン量が少なく、軽やかな味わいのため、繊細な味付けのおでんと合います。
ウインナーや牛筋、手羽元、ロールキャベツなどの肉類の具材と合わせるのがおすすめです。

おすすめのワイン

レ・スリー・マドンヌ ボジョレー・ヴィラージュ
こちらはボジョレーヌーボーではありませんが、ボジョレー地区で1958年からの歴史を持つカーヴ・デュ・シャトー・デ・ロージュのワインです。
ボジョレー地区のペレオンとヴォー・アン・ボージョレの標高500mに位置する、花崗岩質土壌の畑の葡萄を使用し、ボジョレーの伝統的な手法であるセミ・カルボニック・マセラシオンにて発酵させた後、ステンレスタンクにて熟成させ造られます。
鮮やかな深くて濃いルビーレッドカラーの外観に、チェリーやブラックベリーなどのフルーティーな香りと、スパイスや、トースト、バニラなどの表情豊かな香りが広がります。調和のとれたまろやかな口当たりに、香りと同じくブラックベリーなどのアロマが感じれらます。ローストチキンなどと良く合います。

レ・スリー・マドンヌ ボジョレー・ヴィラージュ

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白ワインに合わせる

白ワインは比較的どんなタイプでも合わせやすいですが、おでんにより合う白ワインは、キリっとしたさわやかな酸に、ミネラルが豊富な辛口タイプを選ぶと、おでんのだし汁と具材にぴったり合います。
とくにイタリア・ピエモンテのアレッサンドリア県原産の白ブドウ品種コルテーゼで造られるガヴィや、イタリア・サルデーニャ島のオルビア・テンピオ県で生産されているDOCG ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラや、フランス・ブルゴーニュの中でももっとも北に位置するシャブリ地区で造られるシャブリワインなどは、石灰質土壌のミネラル豊富な土壌で育つブドウで造られているので、肉厚なミネラル感があり、どの具材とも相性がいいですが、とくにだし汁が染みた大根とよく合います。

おすすめのワイン

プティ・シャブリ ドメーヌ・ジョルジュ
シャブリの中でも南寄りのクルジ村で、元々ブドウ栽培農家として協同組合にブドウを販売していたドメーヌ・ジョルジュ。
2004年に、自家元詰めを本格的に開始した若いドメーヌです。
しかしながら、もともとブドウ栽培農家として長い歴史を持っており、栽培はリュット・レゾネで、化学肥料や除草剤を一切止め、自然に近い栽培で、ブドウ樹と自然環境に配慮した、ブドウ栽培をおこなっています。
また、ブドウ樹の樹齢も高く35年~60年のブドウ樹もあります。
醸造は、ブドウ本来が持つ繊細さ、複雑さ、そしてピュアな風味やアロマを残すため、全てステンレスタンクで造られます。
そのため、ミネラルとフレッシュな果実味に溢れるシャブリ本来の個性が際立っています。
プティ・シャブリという呼称は、1944年に作られ、シャブリの中でもより広域の区画を指すものですが、主に「シャブリ」は斜面・丘陵にあるのに対し、プティ・シャブリは平地と丘陵地の上の部分を占めます。
ドメーヌ・ジョルジュのプティ・シャブリは、家族経営ならではのこだわりで、他の畑(シャブリや1級畑)と同じように丁寧に作られています!
ドメーヌ・ジョルジュが造るシャブリは、柑橘と青りんごのアロマに、キレのあるシャープな酸と、ほどよいコクのあるミネラル豊富な味わいです。

プティ・シャブリ ドメーヌ・ジョルジュ

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ロゼワインに合わせる

ロゼワインは、赤ワインと白ワインのちょうど中間的な味わいを持っており、赤ワイン白ワインのどちらの要素もあるため、さっぱりとした味わいながらも複雑味も味わえるので、おでんに辛子や柚子胡椒などのピリッとしたスパイスをつける時などは、ロゼワインと合わせると、スパイスに負けることなくワインの風味も引き立ちます。

おすすめのワイン

ピノ・ノワール・ロゼ ドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエール
フランス・ロワール地方にあるドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエールの60haのブドウ畑は、海からの影響で豊富な日照量と穏やかな気温ながら、定期的な雨と強風がブドウの木を乾燥させることで、病害を発生しにくくしており、極力自然に近い農法である「リュット・レゾネ」を用いて栽培しています。
また、味に妥協を許さない造り手として知られるドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエールは、環境に配慮したブドウの栽培方法を保障する「テラ・ヴィティス」の認証をうけており、テロワールを尊重したワイン造りで数々の金メダルを受賞しています。
ピノ・ノワール100%で造られるこのロゼワインは、サーモンピンクの色調で、イチゴやサクランボなどの赤系果実のニュアンスに、穏やかな酸味と爽やかでスッキリとしたクリーンな果実味があり、ほのかな心地よい渋みの余韻の辛口ロゼワイン。

ピノ・ノワール・ロゼ ドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエール

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スパークリングワインに合わせる

おでんにビールを合わせている方なら、一番抵抗なく受け入れられるのがスパークリングワインではないでしょうか。
シュワっとした爽快な泡の飲みごたえがあり、ブリュット以上の辛口なら、ワインのコクも味わえておでんとの相性もより良いです。
とくに、ビールでもすっきりとした辛口好みの方なら、残糖度がもっとも低いブリュット・ナチュール(超辛口)がおすすめです。
キレのある味わいで、すっきりとした酸もあり、のど越しがとても爽快に感じられます。
私がとくにおすすめしたいペアリングは、やはりシャンパンとおでんの昆布です。
「瓶内二次発酵」という特殊な工程を加えて泡を発生させ、瓶の中で15か月上熟成させるシャンパンは、旨味成分であるアミノ酸が多く含まれているため、昆布の旨味成分であるグルタミン酸とよく合います。

おすすめのワイン

ジョリー・ド・トレビュイ・ブラン・ド・ブラン シャテ
ジョリー・ド・トレビュイは、ワインメーカーであるステファン・ジョリー氏がシャンパーニュで造られた高貴なシャルドネとピノ・ノワールをブレンドし、様々なキュヴェのシャンパンを造っています。
このシャンパンを造るジョリー氏は、オーブ地域の中心地ノエ・レ・マレで地元フランスでも認められている素晴らしいシャンパーニュ生産者です。
輝きのあるゴールドで、きめ細かな泡。
シトラスやライムの爽やかな香りに、ほんのりシロップのような甘味のある優しい香りと、清涼感のあるハーブのアロマ。
口に含むとしっかりとした酸が感じられ、爽やかな果実味を中心とした、しなやかでフルーティーなバランスの整った、
いつでもどこでも誰にでも受け入れられやすいシャンパンです。

ジョリー・ド・トレビュイ・ブラン・ド・ブラン シャテ

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おでんにあうワイン

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