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今日のテーマは「10億円のワイン」についてです。
10億円のワインというと、どんなワインを想像しますか?
ダイヤモンドがエチケットに散りばめられているのか、
ボトルが18金で造られたものなのか、
または、伝説に残るような遺跡や、沈没船から発見されたものなのか…
色々と妄想が膨らみますよね!
10億円のワインの正体は、
世界最高峰の赤ワインと言われる、ロマネ・コンティの1945年モノなんです。
ただ、普通のボトルではなく、ジェロボアム(3リットル瓶)のサイズ。
1945年のロマネ・コンティって何がスゴイの⁉
1945年のブルゴーニュと言えば、春先にひどい霜が降り収穫量が激減したものの、
霜被害を逃れたブドウの木からは、凝縮された高品質のブドウが収穫されました。
ヴィンテージ・チャートによれば、1945年は「★★★★★」で「傑出」の評価。
例年で言えば、ロマネコンティは年間で6,000本ほど生産されますが、
1945年は、なんと10分の1の600本!
さらに、ジェロボアムサイズに至っては、数本のみの生産だったようです。
噂ですが、こちらの1945年のロマネ・コンティのジェロボアムは、今や世界に1本しかないとか…
「ジェロボアムサイズ」のワインの特徴
ジェロボアムサイズのワインには750mlの通常サイズの「ブテイユ」のボトルより
ワインを熟成させるのに適した2つの特徴があります。
(1)酸化が緩やか
ボトルのネック部分のスペース(コルク栓と液面との間の体積)は、
ボトルのサイズが違っても、さほど変わりません。
ボトルが大きくなればなるほど、ワインの体積は増えるが、
酸素に接触する液面の面積は変わらないので、
ワインが緩やかに熟成することになります。
(2)外気温の影響が少ない
こちらもボトルサイズが大きくなるほど、
内側の液体が外気の温度変化の影響を受けにくいため、
保存状態が小さいボトルに比べ良く保たれる。
前回、ジュラ地方の銘酒「黄色ワイン(ヴァン・ジョーヌ)」が
10万3,700ユーロ(約1,320万円)で落札されたという話を書きました。
過去にも、ロマネコンティの年代物が競売にて、
1,000万円にて落札されたという話はありますが、
今回の10億円というのは、ケタが違います。
世界に1本しかない1945年物のジェロボアムのロマネコンティ。
一体どのようなお味なんでしょう。とても気になりますね。