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梅雨が明けて本格的に暑くなってきましたね。
でも、スペイン中央部は、山脈に挟まれた平野になっており、
日本の暑さとは比べ物にならないくらい…
昔から40度越えは日常茶飯事で、
付けられたあだ名は「フライパン」。
じりじりと焙られるように陽が照り付ける日中は
木陰で昼寝をして過ごし(シエスタ)
その分夜遅くまで働いたそうです。
冷蔵庫がない時代、生活の知恵で生み出したウォータークーラー「ボディホ」
冷蔵庫がない時代、
そんな暑い日に、水をなんとか冷やして飲めないものか…
と考えた末に生まれた道具が
こちらの「ボティホ」です。
素焼きの瓶は、陶器の中でも焼成温度が低いため、
陶器の肌に目に見えない細かい穴があります。
この穴から水分が外側へと染み出し、
陶器が汗をかいているような状態に。
ここから先は人間と同じで、
この水滴が蒸発するとき
気化熱で中の水分の温度が下がるというのが、
昔ながらのウォータークーラー「ボティホ」の仕組みです。
地域によっては、ボティホにワインを入れて
皆で回し飲みする事もあるそうです。
もしキャンプやBBQなど暑い野外でワインの温度を
できるだけキープしたいとき、
同じ仕組みで、ボトルに濡れタオルや
濡れた新聞紙を巻いておくだけでもかなり違いますよ。
乾燥限界と呼ばれる過酷な土地で造られる「ボティホ」をモチーフにしたワイン
そんな「ボティホ」がモチーフになっているワインがあります。
「乾燥限界」と呼ばれる産地、バルデハロンで作るガレージワイン。
その名も「ボティホ」
昔ながらの製法で、ブドウを足で踏みつぶして手作業で櫂を入れて
丁寧に、丁寧に小さな桶で醸されるワイン。
フルボディですが、味わいは優しく
驚異的に滑らかな、ソフトな口当たりで、
果実の甘味、酸味のバランスもよく、
とても乾燥限界で作ったワインとは思えません。
やや冷やしめで飲むのがお勧めです。
暑い夏にもおすすめです、ぜひお試しください!