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本日はちょっと変わった
ワインのような、日本酒のような、そのどちらでもない
「ぎんの雫」というお酒をご紹介いたします!
ワインであってワインでない⁈日本酒のようなワイン
さきほど「どちらでもない」と言ったのは、なぜかというと、
ワインは、ワイン用の酵母を使用して、
ブドウがワインになりますが、
この「ぎんの雫」は、日本酒用酵母を使用して、
ブドウからワインになりました!
ですので、ワインであってワインではないということなんです。
もちろんブドウが原料のなので、
日本酒でもないという『ワイン』が生まれたのです!
ブドウからワインができるまで
そもそもワインがワイン用の酵母から造られると言っても
お酒造りに興味ない人には、ちょっとピンとこない話ですよね。
なので、ワイン造りをざっくりと説明をすると、
ブドウの実をつぶし、白ワインの場合はそこから果汁だけを絞ってタンクで発酵させます。
ブドウにもともと付いている天然酵母を利用するところもありますが、
この発酵段階で培養酵母を添加することもあります。
この発酵する時間によって甘口や辛口の違いが出ます。
長く発酵させるほどブドウの糖分がアルコールにかわり辛口になっていくのです。
実はワインは、お酒になるプロセスが最も簡単なアルコール飲料なんです。
とても単純に言ってしまえば、ぶどうを潰してジュースにしてほうっておけば、
そこから勝手にアルコールが生まれてワインになってしまいます。
ぶどうの中に含まれる糖を酵母がアルコールに変えるからです。
チリの偉大な醸造家が手掛けた日本酒酵母のワイン「ぎんの雫」
ブドウからワインができる仕組みが分かったところで、
なぜこのような商品が生まれたのかと言うと、
当店の売れ筋ワイナリー「ヴィニャ・マーティ」の醸造家パスカル・マーティ氏が、
白ワインをより低温で発酵させることにより
これまで実現しなかった香りを出すことができないか、
という醸造家としての夢を抱いていたところ、
日本酒の酵母は、ワインよりも「より低温」で発酵することを知り、
何度か試作を繰り返し、
やっと今年リリースできる商品へと完成することが出来たのです。
そして、この白ワイン「ぎんの雫」は、
チリ産のワインでありながら、醸造家マーティ氏はフランス人であり
元々あの五大シャトー「ムートン」で経験した
フランスワインのエッセンスを感じる
ワイン造りを行っており、
さらに、今回は日本酒酵母という日本の要素も組み込んだ、
ブラインドで出されたら、
「どこの国?」「品種は何?」
と思うようなワインに仕上がったのです。
今回、ブドウ品種は「ソーヴィニョン・ブラン」を使用していますが、
日本酒酵母は、ワイン醸造では当たり前のように使用される
SO2(亜硫酸塩、酸化防止剤)に耐性がなく、
より通常よりも選り分けたブドウを使用するなど、
かなり繊細な醸造過程を経て作られています。
その繊細さも、飲んでいただければ感じて頂けるのではないでしょうか。