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フランスでは伝統的にシャラント県やガスコーニュ地方で栽培されており、
ブランデーのコニャックやアルマニャックの原料として使用されています。
アメリカでは「フレンチ・コロンバール」と呼ばれ、
甘口から辛口まで幅広い味わいのワインが造られています。
最近ではタイでも栽培されるようになったコロンバールについてお話します。
コロンバールの特徴と造られるワインの特徴
コロンバールは、フランス原産の白ワイン用ブドウ品種で、
フランスやアメリカや南アフリカでおもに栽培され、
オーストラリアでも少量生産されています。
フランスでは、ブランデーのコニャックやアルマニャックの原料として使用されています。
コロンバールは、日照量の多い石灰質や粘土の混ざった石灰質の土壌が適しており、
南向きの日当たりの良い場所で育てると、コロンバールのフレーバーを高まり、
よりフルーティーなワインに仕上がります。
熟すのが他の品種と比べ遅いこともあり、冷涼な産地には向かない品種で、
うどんこ病などのブドウに大敵な病害にかかりやすいため、産地は限定されます。
アメリカでは「フレンチ・コロンバール」と呼ばれ、
北カリフォルニアでは、甘口から辛口まで幅広い味わいのワインが造られており、
コロンバール単一では辛口に仕上がりますが、シュナンブランやシャルドネ、
ソーヴィニヨンブランなどとブレンドされて、
コロンバールが持つ酸を感じられるブレンドワインが多く生産されています。
最近では、タイでもコロンバールが栽培されており、
コロンバール100%のワインも造られていて、
スパイスの効いたアジアン料理とのエスニッ組み合わせに人気が集まっています。
コロンバールから造られるワインは、単一品種だと爽やかな辛口ワインになり、
少しオレンジや緑がかった薄い黄色で、青リンゴや桃などの果実香に、
ナツメグなどのスパイス香がしっかりと感じられ、
甘い香りの中にグレープフルーツやライムピールのようなさわやかな香りが
余韻として残ります。
軽くて爽快なワインが多く、フレッシュな果実味を楽しむことができます。
おもな産地と特徴
フランスでは伝統的にシャラント県やガスコーニュ地方で栽培されており、
蒸留酒の原料とされてきました。
シャラント県ではコニャックとして、ガスコーニュ地方ではアルマニャックといった
ブランデーの原料として使用されることが多かったですが、
現在では、ボルドーAOCで認定されている白ワイン用のブドウ品種となり、
ガスコーニュ地方では、ヴァン・ド・ペイ・コート・デュ・ガスコーニュ
という地酒に使用されています。
コロンバールから造られるおすすめワイン
コート・ド・ガスコーニュ・テール・ダルタニャン・ブラン
プレモンはコート・ド・ガスコーニュにある生産者組合で、
年間300万本の売り上げを誇る地域に根差したワインの生産者です。
中世の時代からサン・モン修道院の修道僧たちがこの地でワイン造りをしてきた
歴史あるワイン産地で、この地区ならではの気候が生み出す
非常に軽やかで、飲み口の良いスタイルの白ワインに仕上がっています。
グレープフルーツ、パッションフルーツなどのさわやかな果実香に、
ユニ・ブランが加えられたことで白い花のエレガントな香りがプラスされ、
バランスのとれた口当たりで、アプリコットなどの果実味と程よい酸とともに、
まろやかな余韻が続きます。
産地:フランス/南西地方・ジュランソン
おすすめワインに合う料理
青リンゴや桃などの果実香に、スパイス香と柑橘のさわやかな香りが感じられる
軽くて爽快なコロンバールには、さっぱりと淡泊な魚料理が良くあいます。
白身魚のソテーや、アクアパッツァなどのシーフード料理などがとくにおすすめです。
また、鶏肉や豚肉を使ったシンプルな味付けの料理も合うので、
チキンのハーブ焼きや、ローストポークなども合わせるとおいしいです。
ただ、コロンバールによっては、甘口ワインも造られていますので、
しっかりとしたコクのあるコロンバールには、白身魚のソテーでも
バターをたっぷり使った濃厚なソースで合わせることもおすすめです。