新緯度帯ワインの1つとして注目を集めるタイワインの特徴とは

新緯度帯ワインの1つとして注目を集めるタイワインの特徴とは
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新緯度帯ワインの1つとして注目を集めるタイワインの特徴とは

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タイワインとは

中国のフカヒレスープ、フランスのブイヤベースと並び、
世界三大スープの1つと言われるタイのトムヤムクン。
タイは美食の国としても知られていますが、
タイ料理はスパイスの効いたピリっと辛い料理が多く、
タイ料理を食べるときに合わせるワインは何がいいか悩むことありませんか。
実は、そんなタイ料理に相性抜群なのが、タイワインなんです。
あの熱帯気候のタイでワイン?と思われるかもしれませんが、
実は、近年タイワインが世界的にも注目を集めていて、
スパイシーなタイ料理にピッタリの個性的なワインが造られているんです。
そこで、本日はタイワインについてお話します。

タイワインの歴史

タイでワイン造りがスタートしたのが1998年。
タイ・バンコクから車で約3時間のカオヤイという地域で、
世界自然遺産にもなっているカオヤイ国立公園に隣接する
高原地帯でワインの生産が始まりした。
高原特有の気候・土壌を活かして造られるワインは質が高く、
ここに初めてできたワイナリーがPBVALLYワイナリーで、
ここがタイ産ワイン発祥の地です。
シンハービールを製造している経営者一族が運営するワイナリーで、
2003年のAPEC首脳会議の晩餐会でPBVALLYワイナリーのワインが提供されるなど、
タイワインを代表するワイナリーとして、タイワインをけん引しています。
それから約20年。現在、タイでは年間1000トンのブドウが収穫され、
80万本のワインが生産されています。

タイワインの特徴

タイの首都・バンコクの緯度は約北緯13.7度。
ブドウの最適な栽培緯度である、北緯30度~50度のワインベルトからは
かなり外れた位置にあります。
また、バンコクの平均気温は29℃で、湿度も70%前後の熱帯性気候。
通常で考えればブドウがうまく育つはずがなさそうな気候といえますが、
なぜそんな環境でブドウを栽培できるのかというと、
それは、タイの雨季が5月~10月のみで、
それ以外の月はほとんど雨が降らず、豊富な日照量があるため、
果実味が凝縮したブドウが育ちます。
こうした今までブドウ栽培が難しいとされていた
ワインベルトから外れていた地域を
新緯度帯ワイン(New Latitude Wine)と呼び、
新しいワインの産地として世界からも注目が集まっています。
そんなタイで造られるワインは、一言でいえばスパイシーさ。
赤ワイン、白ワインともに香り豊かで果実味も強く、
スパイシーなニュアンスがあるのが最大の特徴です。
まさに、スパイスをふんだんに使ったピリ辛のタイ料理と相性抜群です。

産地・ブドウ品種

■産地と代表的なワイナリー
タイ産ワイン発祥の地であるPBVALLYワイナリーがある
カオヤイには、もう1つタイワインを代表する老舗ワイナリーの
グランモンテがあり、こちらでも高原特有の気候・土壌を活かした
質の高いワインが造られています。
また、タイ王室の保養地として発展したビーチリゾートのホアヒンにも、
東南アジア最大規模を誇る、広大で美しいブドウ園を有する
サイアムワイナリーがあります。
こちらは、パーカーポイント87点を獲得した世界的にも評価の高いワイナリーです。

■ブドウ品種
タイでは、国際品種と固有品種がどちらも栽培されており、
白ブドウ品種では、タイで最もポピュラーなのが、
マラガブランという品種で、熟した果実香の軽快なワインが造られています。
また、ロワールや南アフリカで有名なシュナンブランも造らており、
トロピカルなアロマの果実味豊富なワインが造られています。
黒ブドウ品種では、ポックダムというタイの固有品種と、
オーストリアで有名なシラーズが造られており、
どちらもフルーティーな味わいが特徴で、ポックダムの方が軽快なワインを造り、
シラーズの方が深みのあるワインを造ります。

おすすめワイン

モンスーンバレー ホワイト
タイ王室の保養地として発展したビーチリゾートのホアヒンにある
東南アジア最大規模を誇る、広大で美しいブドウ園を有する
サイアムワイナリーが手掛けるワインです。
あのロバートパーカーからも高評価を得たワイン!
淡い緑がかった黄色の色合いからは、熟したメロンやバナナ、
アプリコットの香りが広がっていきます。
飲み口はとても軽快で、程よい甘さと酸味が感じられ、
エキゾチックなタイのイメージを掻き立てるワインです。

モンスーンバレー ホワイト

サワディー・カオヤイ シラーズ
1989年より研究を重ね、1998年タイ初のワイン「カオヤイ」としてスタートした
タイワイン初のワイナリーである、PBVALLYワイナリー。
こちらのワイナリーのシラー種で造られている「ピービーカオヤイ・シラーズ」は
しっかりとした酸味が感じられる個性溢れるワインですが、
サワディーのシラーズは全体的にバランスの整った優しい味わいで、
フレッシュなイチゴジャムや黒胡椒の香り。
飲み口は、タンニンが溶け込み渋みがほとんどなく、
とても飲みやすくフルーティーに仕上がっています。
軽く冷やすことで、フルーティさがより引き立ち、
タイカレーなどとの相性が抜群です。

サワディー・カオヤイ シラーズ

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