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ギリシャのペロポネソス半島で主に栽培される
赤ワイン用の黒ブドウ品種で、アギヨルギティコ。
高いポリフェノールをもっているため、
その濃い色合いから「ヘラクレスの血」とも呼ばれています。
そこで本日はギリシャの固有品種アギヨルギティコについてお話します。
アギヨルギティコの特徴と造られるワインの特徴
アギヨルギティコは、ギリシャのペロポネソス半島で主に栽培される
赤ワイン用の黒ブドウ品種で、
2012年時点では、ギリシャで最も広く植えられた黒ブドウ品種です。
造られるワインは、軽やかなものから非常にタンニンが豊かなものまで
幅広い味わいのワインが造られています。
ギリシャの北西部にあるエピラス地域のメツォボでは、
カベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドされ、
カトイと呼ばれる伝統的なテーブルワインが造られています。
アギヨルギティコの果実は小さく厚い果皮で、
高いポリフェノールをもっているため、短い浸漬でも深い色合いに仕上がり、
その濃い色合いからも別名「ヘラクレスの血」とも呼ばれています。
主な生産地域
アギヨルギティコの主な産地は、ペロポネス半島に位置するネメアで、
P.D.O.の原産地呼称地で、アギヨルギティコの原産地です。
この地では約2,500年前からブドウ栽培が行われていたとされています。
ネメアの丘は古代からブドウ畑が広がり、現在でも変わらず
固有品種であるアギオルギティコの栽培が盛んにおこなわれています。
冬場は氷点下まで下がることはほとんどありませんが比較的寒く、
夏場も昼夜の気温差があり、夜は涼しく乾燥した気候となるため、
ブドウの栽培にとっては理想的な気候です。
また、マールと呼ばれる石灰質をベースにその上に浅い粘土質の層のある
この地域特有の土壌で、この泥灰土が湿気を含むことで、
ブドウ樹に必要な水分が保たれています。
アギヨルギティコから造られるおすすめワイン
クティマ ゴファス ネメア
エステート・コンスタンティン・ゴファスは、ネメアの銘醸地クチ村とダフニ村で
ゴファス・ファミリーによって1959年に設立さたワイナリーです。
最新の設備を取り入れた耕作手法で、上質なワインが生み出しています。
色が濃いルビーであることから、「ヘラクレスの血」と例えられる
アギヨルギティコ100%のこのワインは、
ドライフルーツのアロマと温かいチョコレートのニュアンスが感じられる
フルボディタイプの赤ワインですが、タンニンはやわらかく、
飲み疲れしないまろやかな口当たりで長い余韻も楽しむことが出来る1本です。
おすすめワインに合う料理
ドライフルーツのアロマにやわらかなタンニンとまろやかな味わいの
アギヨルギティコのフルボディワインには、煮込み系の肉料理がおすすめです。
とくにギリシャのおふくろの味とも言えるムサカとの相性が抜群です。
ムサカはオリーブオイルで炒めたジャガイモの上に、
トマトソース、ナス、挽き肉を何層にも重ね、ホワイトソースとチーズをかけて、
こんがりときつね色になるまで焼き上げた野菜たっぷりのミートグラタンです。