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2019年も世界のワイン生産量でイタリア、フランスに次いで
堂々の第3位を獲得したワイン大国のスペイン。
みなさんはスペインのワインはよく飲まれますか?
スペインワインというと、果実味あふれるジューシーな赤ワインがイメージされやすいですが、
そんなスペインのブドウ栽培量の30%を占めるのはじつは白ブドウ品種のアイレン。
そこで、本日はスペインの重要品種であるアイレンについてお話します。
アイレンの生産量
アイレンの生産量は、黒ブドウ品種であるカベルネ・ソーヴィニョン、メルローにつぎ、
白ブドウ品種としては一番の生産量があります。
2004年時点では306,000ヘクタールとブドウ品種として
世界第1位の栽培面積を有していたこともありましたが、
年々その作付面積は減少し、現在は233908.301ヘクタールまでになりましたが、
それでもスペインではブドウの総栽培面積の30%を占めており、
スペインを代表する白ブドウ品種です。
アイレンの主な栽培地域
アイレンは、白ブドウ品種のトップの生産量がありながらも、
じつはスペインのみでしか栽培されていない品種で、
主な栽培地域は、カスティーリャ=ラ・マンチャ州シウダ・レアル県とトレド県に多く、
次いでアルバセーテ県とクエンカ県でも栽培されています。
ラ・マンチャはとても降雨量が少なく乾燥した気候の土地で、
ブドウの木は干ばつに備えて、非常に低密度で植えられており、
降雨量が少ない土地でも安定した収量があるアイレンが広く栽培されています。
アイレンから作られるワインの特徴
アイレンはアリカンテ (DO)、ブリャス (DO)、フミーリャ (DO)、ラ・マンチャ (DO)、
バルデペーニャス (DO)、ビノス・デ・マドリード (DO)の6つのDOの認定品種となっており、
シェリー酒やポートワイン、ブランデーなどの酒精強化ワインの原料として使われることが多く、
シードを粉砕して作るグレープシードオイルも生産されています。
最近は、アイレンから辛口の白ワインやスパークリングワインも多く造られるようになってきており、
レモンなどの柑橘のアロマに、青りんご、パイナップルといったさわやかなフルーツのアロマを感じる
穏やかな酸味の軽快な味わいのテーブルワインが一般的です。
また、ビウラやヴェルデホといった品種とブランドした白ワインや、
黒ブドウ品種のテンプラニーリョとブレンドされることもあります。
アイレンを使用したオススメのワインはこちらから
マジア・J・スパークリング アルケミー・ワインズ
アルケミーワインズは、フランス・ボルドーとのつながりが長く、
ワインの教育・普及に最も力を入れている国イギリスに資本をおく会社で、
実際にマジアJを作るのは、1850年からの歴史あるワイン生産者、
ボデガス・フェルナンド・カストロです。
ボデガス・フェルナンド・カストロは、サンタ・クルス・デ・ムデーラという地で、
代々ブドウ栽培からワイン造りまでを手掛ける伝統的な作り手で、
一番に品質を重んじており、独自の醸造ラボ(研究所)を作り、
醸造の全プロセスを通じて、完成度の高いワイン造りを目指しています。
この地域は、日照時間が長く、また標高が高く寒暖の差が大きいため自然とブドウがしっかり熟し、
多くの動植物にとっては過酷な環境ですが、その分虫や病害も少なく、
自然に任せたブドウ栽培を行うことができます。
そして収穫されるブドウは品種の特性をしっかり表現した、
凝縮感のある素晴らしい品質のワインになります。
アイレン100%で造られるこのブラン・ド・ブランは、
スッキリとした、ライムや青リンゴ、杏のようなアロマに、
イースト由来のパンのようなアロマと、ハーブを思わせるドライな香りが感じられ、
フレッシュな果実味にキリっとした辛口の軽快なスパークリングワインです。
あっさりした前菜から、魚介のパエリヤ、ニンニクやスパイスを使った料理など、
様々な食事に合わせて楽しめる使い勝手の良いカジュアルなタイプです。