高品質なのに安価で買えるニュイ・サン・ジョルジュのワインについて

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高品質なのに安価で買えるニュイ・サン・ジョルジュのワインについて

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高品質なのに安価で買えるニュイ・サン・ジョルジュのワインについて

ブルゴーニュワインの中でも少しマイナーなイメージがあるアペラシオン
ニュイ・サン・ジョルジュ。
1936年にAOC認定を受け、造られるワインは隣接するヴォーヌ・ロマネのワインにも似た
華やかでエレガントさを持った高品質なワインが造られています。
そこで、本日はニュイ・サン・ジョルジュのワインについてお話します。

高品質なのにいまいち評価が低いニュイ・サン・ジョルジュ

ニュイ・サン・ジョルジュ(NUITS SAINTS GEORGES)は、
ブルゴーニュのコート・ド・ニュイ地区の最南端にあるAOCで、
ディジョンとボーヌのちょうど中間にあり、街は隣接する他の村に比べ人通りもあり活気のある町です。
ニュイ・サン・ジョルジュの町は、ムザン川によって北と南に大きく二つに分かれ、
北部と南部では異なる個性を持ったワインが生みだされています。
北部は、「神に愛された村」と形容されるヴォーヌ・ロマネ村に隣接しており、
世界でトップとも言えるワインの銘醸地として知られるヴォーヌ・ロマネ村のワインと同じく、
濃密ながら華やかでエレガントさを持った味わいのワインが造られており、
フェヴレをはじめとした有名メゾンも本拠置としているニュイ・サン・ジョルジュですが、
産地としてのポテンシャルも高く、ワインの品質も高いわりに、過小評価されているのは否めない事実。
というのも、しっかりした骨格のあるパワフルで濃密な味わいのワインが造られています。
ヴォーヌ・ロマネやレ・シャルムといった著名な畑と隣接しており、
高品質なブルゴーニュワインが造られているにも関わらず、
ニュイ・サン・ジョルジュにはグラン・クリュがありません。
プルミエ・クリュとして格付けされているレ・サン・ジョルジュは、過去グラン・クリュに認定されましたが、
税金の問題などの理由によりグラン・クリュを辞退し、プルミエ・クリュとなりました。
そういったことからも、造られるワインは高品質ながらグラン・クリュがないということもあり、
コート・ド・ニュイの中でもニュイ・サン・ジョルジュはマイナーな産地というイメージがついてしまいました。
しかし、現在レ・サン・ジョルジュをグラン・クリュへ昇格させようという動きもあり、
今後が楽しみなアペラシオンなのです。

品質に対して安価なワインの理由

前述のとおり、品質としてはヴォーヌ・ロマネやレ・シャルムといった著名な畑と隣接し、
土壌の性質も似ていることから産地としてのポテンシャルも高く、高品質なワインが造られています。
しかし、マイナーなイメージからもその品質にあった評価を受けていないため、
市場に出るワインの価格はヴォーヌ・ロマネと比べても断然低くく、
とても安価で購入することができます。
そういったことからも、とても穴場なアペラシオンとも言えます。
レ・サン・ジョルジュがグラン・クリュへ昇格する前の今が買い時かもしれません。

ニュイ・サン・ジョルジュのテロワール

気候は他のブルゴーニュの産地と同じく大陸性気候に属し、
暑く乾燥した夏に、厳しい寒さの冬があり、寒暖の差が激しい地域です。
また収穫期の天候が変わりやすいため、ヴィンテージごとにブドウの出来が異なります。
町の真ん中を流れるムザン川によって北と南に大きくテロワールがわかれており、
北部はヴォーヌ・ロマネと隣接し、斜面の上部は砂礫を含む粘土で、
下部は上部から滑り落ちた粘土とムザン川流域の沖積土がたまっています。
全体的に石灰質の砂利の混ざったシスト土壌のため、ヴォーヌ・ロマネと土壌の性質も似ており、
しっかりとした骨格のある肉厚で、華やかでエレガントさを持った味わいのワインが生まれます。
一方南部は北部に比べて粘土を多く含む土壌で、南東向きに畑が広がっているため、
日照量も豊富で、ブドウがしっかりと熟し、しっかりした骨格のある
パワフルで濃密な味わいのワインが造られています。

ニュイ・サン・ジョルジュのワインの特徴

前述のとおり北部と南部で異なる味わいのワインが造られており、
ニュイ・サン・ジョルジュの北部の畑は、ヴォーヌ・ロマネの影響を受けて
エレガントだといわれています。
チェリーやイチゴといった赤系果実のアロマに、カシスやバラといった芳醇なアロマが加わり、
熟成させると、熟したプルーンやフルーツコンポートなどの甘く芳醇な香りに、
なめし革、トリュフ、ジビエといった複雑なブーケが加わり、
一口含むと、コクのあるしっかりとしたボディの肉厚な味わいで、
余韻が長く、数年熟成させると複雑味が増し、バランスがとれた味わいになります。
また、白は少量ですが生産されており、シャルドネを使用したものの他に
ピノ・ブランから造られるものもあります。
美しいゴールドの色調で、しっかりとした骨格のある力強いミネラル感が感じられ、
総じて豊満で力強い味わいのワインになります。

ニュイ・サン・ジョルジュの代表的なプルミエ・クリュ

レ・サン・ジョルジュの畑はグラン・クリュに匹敵するとされており、
現在、若手の生産者によってプルミエ・クリュからグラン・クリュに昇格させる
運動がおこっています。
レ・サン・ジョルジュは、ニュイ・サン・ジョルジュの町の名前の由来となっており、
小石混じりの赤みを帯びた粘土質が主体となった土壌は、非常に水はけがよく、
また日照量も豊富なため、しっかりとブドウが熟し、凝縮感のある濃厚な味わいのワインを生み出します。
また、レ・サン・ジョルジュの畑に続いて、それに寄り添うレ・ヴォークラン
レ・カイユもニュイ・サン・ジョルジュを象徴する畑となっています。

ニュイ・サン・ジョルジュの代表的なプルミエ・クリュ

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