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フランスのボルドーと言えば、5大シャトーをはじめとするフランスの赤ワインの高級産地として有名ですが、じつは赤ワインに劣らぬ高品質な白ワインも生産されている隠れた白ワインの銘醸地でもあるんです。
そこで、本日はボルドーで造られる高品質な白ワインボルドー・ブランの特徴とおすすめのボルドー・ブランをご紹介します。
ボルドーの白ワインについて
ボルドーで造られるワインのおよそ9割が赤ワインですが、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデル、コロンバール、ユニ・ブランといった白ブドウ品種も栽培されており、その中でもソーヴィニヨン・ブランは、ボルドーにおいて非常に歴史の古いブドウ品種で、ボルドーが発祥とされており、カベルネ・ソーヴィニヨンよりも古くから栽培されています。
こうしたボルドーで造られる辛口白ワインのことを総称してボルドー・ブランいい、ボルドー・ブランは、おもにセミヨンとソーヴィニヨン・ブランをブレンドして造られます。
ボルドー地方は海岸沿いに位置し、石灰質や粘土質の土壌でソーヴィニヨン・ブランとセミヨンが栽培されているため、ミネラル豊富な味わいのブドウに育ちます。
ミネラル豊富な土壌で育つソーヴィニヨン・ブランとセミヨンを絶妙なバランスでブレンドし造られるボルドー・ブランは、ソーヴィニヨン・ブランのグレープフルーツやレモンといったみずみずしい柑橘類と、白い花のようなフローラルなアロマと、はつらつとした爽やかな酸があり、セミヨンのしっかりとしたボディとハチミツのような芳醇なアロマと肉厚な果実味が、ワインに奥行と厚みを与えます。
ボルドー・ブランの味わいは、シャトーごとに異なる味わいのものが造られており、ライトでフルーティーなものから、リッチでクリーミーなタイプまであり、辛口はソーヴィニヨン・ブランが主体で、甘口はセミヨンが多く使われます。
ボルドーの白ワイン生産地
ボルドー地方は、ドルドーニュ川とガロンヌ川、その2つが合流し、大西洋に流れていく大きなジロンド川があり、川の上流から下流方向を見た際に右手側の岸を右岸といい、ドルドーニュ川からジロンド川にかけて右側の地域を指し、左岸はガロンヌ川からジロンド川にかけて左側の地域を指します。
白ワインの生産は、おもに左岸のメドック、グラーヴ、ソーテルヌと、ドルドーニュ川とガロンヌ川にはさまれたアントル・ドゥ・メールで造られています。
メドックは、ボルドーの5大シャトーをはじめとする赤ワインで有名な産地ですが、シャトーマルゴーをはじめ高品質な白ワインも造られています。
グラーヴは、砂利という意味で、その名のとおり、メドックよりも深い砂礫質の土壌が広がっており、水はけがさらによく、ソーヴィニョン・ブランが多く栽培され、5大シャトーの1つであるシャトー・オー・ブリオンは、この地域にあり、古くから白ワインの評判も高く、高品質な白ワインは5~20年以上の熟成も可能です。
ソーテルヌは、世界3大貴腐ワインの1つとして有名で、セミヨンを主体とした貴腐ワインが造られており、ソーテルヌの最高峰と言われるのがシャトー・ディケムです。
アントル・ドゥ・メールは、ソーヴィニヨン・ブランとセミヨンが多く栽培され、主に辛口の白ワインを多く造っています。
1,000円台の比較的リーズナブルな価格のボルドー・ブランがたくさんあり、フレッシュな味わいのものが多いので、キリっと冷やして飲むのがおすすめです。
ボルドーの白ワインの味わいや特徴
ライトでフルーティーなタイプのボルドー・ブランは、ソーヴィニョン・ブランを主体として、醸造はステンレスタンクのみを使用し、ブドウのフレッシュさを打ち出した味わいに仕上げているため、おもにグレープフルーツ、レモン、ライムといった柑橘類のアロマに、ハーブや草などの清涼感のあるアロマと、ハチミツ、パッションフルーツ、スイカズラのフローラルなアロマがあり、口に含むとはつらつとしたフレッシュな酸が広がり、ミネラル感も感じられるスタイリッシュな味わいになります。
リッチでクリーミーなタイプのボルドー・ブランは、セミヨンを主体として、オーク樽で熟成させるため、オーク樽のニュアンスがついたリッチな味わいになり、ソーヴィニヨン・ブラン主体のワインよりも肉厚でオイリーな口当たりで、洋ナシやいちじく、グレープフルーツのアロマに、オレンジピール、レモンバターといった複雑なアロマが加わり、しっかりとしたミネラル感に奥行と厚みのある味わいのワインになります。
オススメのボルドーの白ワイン
リュヌ・ブランシュ クロ・デ・リュヌ
クロ・デ・リュヌは、ドメーヌ・ド・シュヴァリエというボルドーでもトップクラスの評価を得る名手が、その精神・作り方のノウハウをもとに、ソーテルヌの地に確保した畑のブドウを使って作るボルドー・ブランです。
ドメーヌ・ド・シュヴァリエのワインが今では人気のためかなり高額になっていますが、このクロ・デ・リュヌの特筆すべきは、そのコストパフォーマンスの高さ。
高品質でありながら価格を抑えてリリースされており、上質なボルドー白ワインの美味しさをより気軽に味わうことができます。
クロ・デ・リュヌのブドウ畑は、ソーテルヌにあり、シャトー・ディケム、ギローなど、ソーテルヌ最高峰のシャトーに囲まれた、平均樹齢35年の畑を筆頭に、ソーテルヌ、バルザック、ボムといった多様な土壌にモザイク状に散らばっており、力強さ、ミネラル、活き活きとした酸味とそれぞれの畑から生まれる優れた要素を、最終的にワインのアッサンブラージュで1本のワインへ統合して完成させています。
セミヨン70%、ソーヴィニョン・ブラン30%から造られるこのボルドー・ブランは、アプリコットやレモン、ハチミツといったフレッシュなアロマと果実味に、シャープな酸を持つキレのある味わいの白ワインです。
コンクールで金賞獲得の上質ボルドー・ブランを堪能できるセット
全部金賞ボルドー白ワイン5本セット
数あるワインコンクールの中でも特に品質に厳しいコンクールで見事金賞に輝いたボルドーワインを味・香り・色合い・テロワールなど、あらゆる角度から点数付けを行い、当店ソムリエがさらに厳選し詰め合わせたボルドー・ブランのセットです!
単品合計金額が9680円(税込)のところ、47%OFFの4700円(税抜)で、なんと1本あたり940円(税抜)の超高コスパなセットです。
【詰め合わせ内容】
シャトー・レ・ムータン・ブラン
ガロンヌ川右岸のアントル・ドゥ・メールに畑を所有するシャトー・レ・ムータン。
毎年のように金賞を複数受賞するほどの優れた品質のワインを生み出しており、平均樹齢は30~40年とこのクラスではなかなかない高樹齢の畑を大切に管理している点も注目です。
赤白問わず毎年複数の金メダルを獲得する実力派シャトーですが、当たり年として名高い2019年には、なんと7個の金賞を受賞しました。
ソーヴィニョン・ブラン85%、セミヨン15%のキリっとしたシャープな酸とフレッシュな果実味を感じる味わいです。
シャトー・ラ・クードレ
シャトー・ラ・クードレは、ボルドー中心街から内陸の方に位置するアントル・ドゥ・メール地区に居を構えるプティシャトーです。
もともと大量生産するためのワイナリーでしたが、職人的なこだわりでワインの品質を徐々に上げてゆき、 2000年台に入ると毎年のように国際コンクールで金メダルを受賞するまでに品質を高めました。
その年のブドウの出来に合わせてブドウの使用比率は変わりますが、 概ねソーヴィニョン・ブラン主体(70%程度)になり、フレッシュでフルーティーな果実味を感じる味わいです。
シャトー・ピコナ・ブラン
シャトー・ピコナは、ボルドー中心街から60kmほどに位置する、アントル・ドゥ・メールのワイナリーで、爽やかで香り高く綺麗な酸味をもつ、食事に合わせやすいワインを生み出します。
シャトー・オー・ナドー・ブラン
ソーヴィニヨン・ブラン55%、セミヨン26%、ミュスカデル19%のブレンドのこのワインは、輝きのあるレモンイエローの色調で、ステンレスタンクで熟成の為、柑橘類のフルーツの爽やかなアロマが楽しめます。
粘土石灰質土壌ならではのミネラルを伴ったすっきりとした辛口の味わいで長い余韻が印象的です。
シャトー・マロット
栽培、極力農薬や化学肥料を抑える農法のリュット・レゾネを採用しており、毎年のように金メダルを取得している安定した実力のシャトーです。
ソーヴィニョン・ブランとセミヨンのブレンドのこのワインは、柑橘の爽やかなアロマにシャープな酸とフレッシュな果実味を感じる味わいです。