この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。
ふだんワインをご自宅で飲まれるとき、どんなオープナーを使ってワインを開けていますか?
ワイン好きの方の中には、オープナーにこだわられている方も少なくないのではないでしょうか。
最近は、スクリューキャップ式のものも増えてきているので、オープナーをほとんど使用していないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、本日はワインオープナーとワインの開け方についてお話したいと思います。
オープナーの種類とオススメ度一覧
まずは、オープナーの種類とコルクの抜き方、おすすめ度をご紹介していきます。
■ソムリエナイフ
おすすめ度:◎
コルクがどんな状態であっても比較的やさしく抜くことができ、テコの力を利用してコルクを抜くため、力はそれほど必要なく、コツさえつかめば簡単に開けることができます。
ワイン好きの方の中には、このタイプのオープナーを使用されている方も多いのではないでしょうか。
■セルフプリング式
おすすめ度:◎
本体をボトルにセットし、スクリューをコルクに軽くさしこんで、あとはハンドルを回すだけでスクリューがコルクに刺さり、
コルクが抜けるタイプ。
力もほとんど必要なく、スクリュー部分を本体が固定しているため、失敗が少なく使いやすいタイプのオープナーです。
■ウイング式
おすすめ度▲
スクリューをコルクにねじ込み、上がってきた左右のウイングを押し下げると、コルクが抜けるタイプ。
力をあまり入れなくても簡単にコルクを抜くことができますが、スクリュー部分が太いものが多く、コルクがボロボロになりやすいのが、唯一の欠点。
瓶口の細いタイプのワインには不向き。
■T字型
おすすめ度▲
一番シンプルな形状のオープナーですが、腕力だけで引き抜くため、かなりの力が必要です。
また、コルクにしっかりスクリューがささっていないと、途中でコルクを引きちぎってしまうことも。
■はさみ抜き型
おすすめ度×
瓶とコルクの隙間にはさみを差し込んで栓を抜くタイプ。
スクリューがないので、コルクに穴をあけずに抜くことができますが、かなりのテクニックが必要。
キャップシールの剥き方からコルクの開け方
それでは、ソムリエナイフを使ってワインを開けるステップをご紹介しましょう。
Step1
ナイフでキャップシールのボトルネックの出っ張りの下の部分に一周切れ込みを入れ下から上に向かって縦方向に切れ込みをいれます。
Step2
刃先で切り込みを入れた部分から上に向かって切り離します。
Step3
ソムリエナイフのスクリューをねかせて、コルク中央に先端を垂直に差し込みます。
Step4
スクリューを3回ほど回転させながら、まっすぐ根元近くまでねじ込みます。
Step5
ボトルの瓶口にフックをひっかけ、しっかり手で押さえながら、テコの原理で持ち手の部分を真上に引き上げます。
Step6
コルクを残り5mm程度まで引き上げたら、テコを外し指でコルクをつまみ、ゆっくりと引き抜きます。
おすすめのソムリエナイフ
誰にでもコルクをまっすぐ楽に引き上げることが出来る画期的なデザインのソムリエナイフから、「1万回使っても」変わらない使い心地を保つ為の工夫が施された熟練職人の手仕事で作られたこだわりの逸品まで。
価格も千円台から10万円弱までとじつにバラエティ豊富にとり揃えています。
ご自宅用やワイン愛好者の方へのプレゼント用にもおすすめです。
スクリューキャップの開け方
スクリューキャップのワインというと、以前はニューワールドのワインか、安ワインのイメージが強かったと思いますが、スクリューキャップは、ブショネの汚染を防ぐことができるため、長期熟成型のワインにも適していると、今ではではブルゴーニュのグラン・クリュクラスのワインにも導入されています。
さて、そんなスクリューキャップですが、みなさんどのように開けていますか?
「そんなの、ただキャップの部分を回せばいいだけでしょ」という声が聞こえてきそうですが、実はスクリューキャップにも正しい開け方があるんです。
いざ開けようと思って、キャップを勢いよく回してみたら、ミシン目がうまく切れずに、くるくる回って開かなかったりなんて経験ないですか?
このキャップのミシン目の上部分だけを回すのは間違いなんです!
そこで、ここから正しい開け方をステップでご紹介します。
Step1
片側の手でキャップのミシン目より下の部分をつかみ固定します。
Step2
反対側の手でボトルの下を持ちます。
Step3
キャップを動かさずに、ボトルの下部分を時計回りに回転させます。
ミシン目の部分に手が触れると切れるおそれがあるので、ふれないように注意しながら回してください。
Step4
「カチッ」という音がして、ミシン目が切れます。
Step5
ボトルをまっすぐに持ち、一方の手でスクリューキャップをつまみ、キャップを反時計回りで回すと開栓できます。
スパークリングワインの開け方
お祝いなどの乾杯にぴったりなスパークリングワイン。
最近は、ビールで乾杯よりもちょっとおしゃれなパーティーになると、スパークリングワインで乾杯というシチュエーションが増えてきましたね。
それゆえに開ける機会も多いのではないでしょうか。
そこで、パーティーに役立つスパークリングワインのスマートな開け方をご紹介しましょう。
Step1
開栓する前にボトルを十分に冷やしておきましょう。
間違っても、開ける前にボトルを大きく振らないように。
買ってきたばかりで、袋を大きく振ってしまったという場合は、1時間ほど時間をおいてから開けるのが無難です。
Step2
栓を覆っているシールを手ではがします。
Step3
コルク栓の頭を親指でしっかりと押さえながら、もう片方の手でコルク栓についているミュズレと呼ばれる金属製の留め具のワイヤー(針金)を緩め外します。
Step4
片側の手でコルク栓をしっかり押さえながら反対側の手でボトルをゆっくり回します。
そうすることで、徐々にコルクが上がってきます。
無理やりコルクを引っ張らないようにしましょう。
Step5
最後にコルク栓を傾けるようにしてボトルとコルク栓の隙間から炭酸ガスをにがします。
十分に炭酸ガスが抜けたら静かにコルク栓を抜きます。
お祝いの席では“祝砲”として勢いよく抜栓の音を鳴らす場合もありますが、普段は、静かにそっとコルクを抜くのがスマートな開け方です。
特殊なゾーク(ZORK)栓の開け方
「ZORK栓」というコルクでもスクリューキャップでもない新しい栓をご存知ですか?
オーストラリアのZORK社が開発した、新しいタイプのワインキャップです。
スティルワイン用とスパークリングワイン用があります、両方とも繰り返し使えるというのが大きな特徴です。
【開栓方法】
Step1
キャップの下部にあるティアバンドというバンドをぐるぐると指に巻き付けるようにはがしていきます。
Step2
ボトルしっかりと持ち、キャップを回しながら持ち上げるようにはずします。
【再栓方法】
Step1
キャップの中央にグレーのボタンがあり、ここをカチッというまでキャップの中に押しこみます。
Step2
キャップをボトルにのせて上からしっかりと押すとボタンがへこみキャップがされます。
スティルワインの注ぎ方
コルクやスクリューキャップなどの正しい開け方がわかったら、最後はワインのスマートな注ぎ方をご紹介しましょう。
(1)ラベルは上にする
ラベルを汚さないことと、注いでいる相手にしっかりとワインの銘柄を見せるため、ラベルを上にして持ちます。
(2)ワインの底を持つ
ワインに余計な熱を与えないためと、ワインのラベルが見えるようにするため、ボトルの底を覆うように持ちます。
※慣れていない方は両手で持っても大丈夫です。
(3)グラスに触れないように、そしてたっぷりと注がない
ワイングラスは薄口のものが多いので、硬い瓶口が当たるとすぐに破損してしまいます。
当てないように注意し、注ぎ終わりは瓶口をくるりと回転させ、ボトルに液体が垂れるのを防ぎます。
注ぐ分量は、ボウルの一番膨らんでいるところの少し下までにしましょう。
ワインの香りがグラス内をめぐり、より芳醇に香ります。
スパークリングワインの注ぎ方
最後にスパークリングの注ぎ方について、縦に細長いフルートグラスにスパークリングワインを注ぐ場合、それほど急な入れ方をしたわけでもないのに、すぐに溢れてしまうなんて経験ないでしょうか。
スパークリングワインを注ぐ際には、とにかくゆっくりと注いでいくことが大事です。
泡がリムまで上昇したら、一度注ぐのを中止し、泡が下がりはじめたら再び注ぎはじめ、グラスの6割ほどまで注ぐのが適量です。