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この数日、朝夕の気温がぐっと下がって涼しくなりましたね。
北海道では早くも初雪のニュースが。
そこで、本日はちょっと季節を先取りして、寒い時期に楽しめる鍋料理に合うワインについてお話します。
鍋料理とワインの組み合わせは無限大!
鍋料理は、野菜がいっぱい食べれて、体もぽかぽかあったまるし、ヘルシーだし。冬は家で鍋物をする機会が増えますよね。
そんな鍋料理にはどんなワインが合うのかというと…
実は、コレが合います!と1つに絞ることはできません!というのも、鍋料理って驚くほど種類がありますよね。
思いつく限りでも、しゃぶしゃぶ、すき焼き、キムチ鍋、カレー鍋、寄せ鍋、石狩鍋…
だからこそ、いろいろな種類のお鍋にそれぞれワインを合わせるのが、鍋料理に合わせるワインの面白さなんです。
そこで、鍋料理とワインの合わせ方のポイントをご紹介しますね。
まず鍋の具材が、魚介類、肉類、魚肉の混合のどれになるのか。
次に、スープのベースが醤油、塩、味噌、トマト、辛みのあるスパイシーなものなど。
この組み合わせによって、ワインも合わせるものが変わってきます。
ポイントとしては、「鍋のスープの味の濃さに応じてワインの濃さ」を合わせることです。
例えば、「鯛のゆず鍋」のように具材の魚自体も淡泊で、スープも柑橘のさわやかなものであれば、味はかなり薄めですよね。
そんな鍋に合わせるワインは、甲州の白ワインやシュール・リー製法のミュスカデなど、ミュスカデは海のワインともいわれ、海の幸との相性が抜群!
この組み合わせに対して、濃い味の鍋物の代表であるすき焼きと合うワインは、アメリカのピノ・ノワールやチリのメルロやカベルネ・ソーヴィニヨンなどすき焼きは、肉の甘味・旨味に甘辛の割り下で、さらに卵のまろやかな味わいが加わって、濃厚でボリュームな味わいのため、合わせるワインもしっかりとした果実味があり、酸がそれほど強くなく、まろやかなものと合わせるのがベストです。
このように、鍋と合わせるワインの組み合わせは無限大なんです!
おすすめワインと鍋料理のペアリング
ここからは、各鍋料理に合うワインをご紹介します。
魚介の旨味がたっぷりの薄味お鍋に合うワイン
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー ドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエール
フランス・ロワール地方のドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエールが手掛けるシュール・リー製法で造られたミュスカデ。
このドメーヌの60haのブドウ畑は、海からの影響で豊富な日照量と穏やかな気温ながら、定期的な雨と強風がブドウの木を乾燥させることで、病害を発生しにくくしており、極力自然に近い農法である「リュット・レゾネ」を用いて栽培しています。
また、環境に配慮したブドウの栽培方法「テラ・ヴィティス」の認証を取得しており、ブドウ樹とテロワールを尊重したワイン造りが行われています。
ミュスカデ100%で造られるこのワインは、輝きのある淡いイエローから麦わらの色調で、レモンやシトラスなどの柑橘系に清涼感のあるハーブのアロマ。
一口含むと穏やかで心地よい酸味があり、いきいきとしたフレッシュな果実味に、ほんのり旨味が感じられます。
シーフード料理との相性が抜群なので、「鯛柚子鍋」とのペアリングがおすすめです。
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魚介の旨味が溶けだしたバターや味噌などのコクのある鍋に合うワイン
ブレッド&バター・シャルドネ ブレッド&バター
カリフォルニアでも屈指のシャルドネとピノ・ノワールの産地として知られているソノマ・カウンティーのカーネロスAVAとモントレー・カウンティー、アロヨセコAVAに畑を有するブレッド&バター。
「俺たちのミッションは、次世代ワイン界のロックスターになるべく、つまみを最大まで回した大音量のアルコールを届けることさ。もし、このワインがやかましく聞こえるようなら、あんたはもう老いぼれさ。」という言葉の通り、2つの畑のブドウを合わせ造られるこのワインは、全てマロラクティック発酵後、ソノマのものはアメリカンオーク一年樽で4ヶ月間、モントレーのものはフレンチオーク新樽で8ヶ月間熟成されます。
バニラビーンズ、アーモンドの皮などの豊かな趣があり、クレーム・ブリュレを思わせる香りで、口に含むと柔らかなミネラル感、ほのかな樽感が感じ取れ、舌の上で溶けていく感覚があり、クラシックでありながら、複雑味溢れる優雅なスタイルのワインです。
味噌ベースの石狩鍋とのペアリングがおすすめです。
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ラピス・ルナ・シャルドネ
神秘的なラベルが印象的なこのワインは、Once in a Blue Moonという「ごく稀なこと」「滅多に起こらないこと」を 意味する青い月(憧れ、理想、チャンス)を手に入れようと手を延ばす人物たちが描かれており、ラピス・ルナのワインシリーズは、7つのストーリーで構成されています。
ラピス・ルナ・ワインズのワインは、カリフォルニア州メンドシーノにあるUkiah(ユカイア)にてワイン造りがおこなわれており、ラピス・ルナシリーズのワインメーカーはDave Rosenthal氏が務めています。
彼はロバート・モンダヴィや、スタッグス・リープ・ワインセラーズをはじめ、多くの著名な醸造家やワイナリーが師と仰ぐAndre Tchelistcheff氏のチームで働いたという特筆すべきキャリアを持つカリフォルニアワインを表現する術を身に着けた優れた醸造家です。
ラピス・ルナのシャルドネは、オレンジゼストや完熟パイナップルを思わせる華やかな果実味に続いてトーストやバニラの香ばしい樽香が感じられ、完熟リンゴや白桃を思わせるフレッシュで活き活きとした果実味に、僅かにアクセントを添える風味の良いバターのような余韻があり、厚みのあるしっかりとしたコクの奥深い味わいのワインです。
アサリや牡蠣などの貝類がたっぷり入った白菜のクリーム鍋とのペアリングがおすすめです。
さっぱりとした味わいのポン酢やお出汁でいただくお肉のお鍋に合うワイン
ピュイ・ド・ドーム ヴェレゾン・シャルドネ カーヴ・サン・ヴェルニ
ミネラルウォーターの「ボルヴィック」のラベルに描かれている美しい緑色の山ピュイ・ド・ドームがあるオーベルニュ地方で造られるシャルドネ100%。
オーベルニュ地方はワインの産地としては有名ではありませんが、ヨーロッパ最大の自然保護区と呼ばれ、この地域で造られる野菜などの農作物はオーガニックのブランド野菜としてEUの原産地名称保護の認定を受け、最も人気の高い産地です。
ミネラルウォーターもさることながら、高級キノコのセップがとれる産地としても有名で、あのミシュランの本拠地がある、まさにグルメな土地。
そんな美しい大自然の中で、リュット・レゾネと言って自然に極力近い栽培で丁寧に造られたシャルドネ100%で造られるワイン。
色調はややイエローよりの麦わら色で、洋ナシや白桃などのアロマに、若干のミネラル感など清々しさも感じられ、しっかりとしたアルコール感と、後味にしっかりとした苦みも感じられ、余韻もしっかりと楽しめる1本です。
白菜と豚肉だけを入れたシンプルな「白菜と豚肉のさっぱり鍋」がぴったり!この白ワインには、味付けも塩コショウだけでいただくのがベストマッチします。
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ソットリーヴァ・アンティカ・シャルドネ
イタリアワインのすばらしさを世界に広めるため、1968年にワイン醸造のエキスパートとマーケティングのエキスパートたちが設立したI.E.I(インスティテュート・エノロジコ・イタリアーノ)は、イタリアのソアヴェローナ)に本拠地を構え、北はピエモンテ、アルト・アディジェから、トスカーナに プーリア、モリーゼ、そしてシチリアにサルデーニャとイタリア全土でファインワインを生産しています。
このシャルドネは、ヴェネト州西部の自社畑のシャルドネを使用し、収穫後優しくプレスして果汁を搾り、果皮ごとしばらくジュースに漬け込み、果皮や種の成分をより抽出し、ステンレスタンクで発酵、熟成させます。
そのため、麦藁色のような濃いめの黄金色の色調で、白い小さな花を思わせる香り、南国のエキゾチックなフルーツの香りに、洋梨の香りが混じります。
適度な飲みごたえで滑らかさがあり、酸味とコクの両方がバランスよく、するすると飲める1本です。
ポン酢でさっぱりと食べるしゃぶしゃぶとのペアリングがおすすめです。
カレーやキムチやトムヤムクンなどスパイシーさを楽しむ香辛料たっぷりの鍋に合うワイン
シドニー・ウィルコックス・ヴァインドライド・シラーズ
バーン・ヴィンヤーズは、1960年に最初のブドウを植えて以来、少しずつ畑を増やしながら3世代にわたって成長してきたバーン・ファミリーのワイナリー。
現在はクレア・ヴァレーと、リヴァーランドにいくつもの畑を所有しており、中にはあのペンフォールズのグランジを生み出した伝説的醸造家マックス・シューベルトが見出した畑も所有しています。
サウス・オーストラリア、スコッツ・クリークにある自社のシラーズ単一畑のブドウを使用し、ブドウの果実は木につけたまま水分を飛ばし、凝縮度を高めます。
フレンチオーク樽のスモーキーな香りにシラーズのブドウに由来する、ブラックベリーやカシスの果実味と、クローヴや黒コショウ、リコリスなどのスパイスの風味が一体となって、非常にリッチな味わいのフルボディに仕上がっています。
牛肉や羊肉、ラム肉など赤身の肉を使った料理によく合います。
また、スパイシーな味わいを持つワインなので、たっぷりの香辛料で食べるカレー鍋とのペアリングがおすすめです。
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バルベーラ・ダスティDOCG ウンベルト・フィオーレ
イタリア北部、ピエモンテ州といえば、イタリアが誇る銘酒「バローロ」、「バルバレスコ」を生む、最上の赤ワイン生産地として有名ですが、ピエモンテの赤ワインの約半分は、この「バルベーラ種」で造られていると言われるほど、古くから北イタリアの人々に愛されてきぶどう品種です。
2008年、DOCGに昇格した「バルベーラ・ダスティ」は、生き生きとしたフルーティーさが特徴で、すぐに飲めるのはもちろんですが、徐々に熟成させるために作る生産者も出てきています。
このバルベーラ・ダスティDOCG ウンベルト・フィオーレは、甘味と酸味が綺麗なバランスで作られており、適度な渋みもあって、飲みごたえも感じさせてくれる使い勝手のよいワインです。
酸味と辛味を楽しめるキムチ鍋とのペアリングがおすすめです。
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ゲヴュルツトラミネール・コレクション カーヴ・ド・リボヴィレ
カーヴ・ド・リボヴィレは、アルザスでも屈指のブドウ産地「リボヴィレ」の町の栽培家たちによって、1895年に設立されました。
設立当初より「生産量よりも品質を」モットーに、アルザスの個性的なテロワールを引き出すため、すべてのブドウ畑ではリュット・レゾネ(極力自然に近い栽培)が実施され、うち約10%の畑が完全なオーガニック栽培で運営されています。
ここで造られるゲヴュルツトラミネールのワインは、バラとライチのアロマに、オレンジなどの柑橘のアロマとスパイス香が加わり、フレッシュなアロマと果実味がありながらも、しっかりとしたキレのあるシャープな酸が感じられるやや甘口のワインです。
ほんのりとした甘みがあり、しっかりとしたボディで長い余韻が続くので、スパイスが効いたアジアン鍋と最高の相性です!
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肉の甘味と旨味に甘辛の割り下で濃厚な味わいを楽しむすきやきに合うワイン
カレラ・ジョシュ・ジェンセン・セレクション・ピノ・ノワール
カリフォルニアNo.1の人気を誇るカレラは、オーナーであるジェンセン氏が単身でブルゴーニュに渡り、世界最高のワインを産み出すドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティで、
修行を積み、最高のピノ・ノワール造りを体に叩き込んで帰国し、設立したカリフォルニアを代表するワイナリーです。
いつしか「カレラ ジェンセン」は「カリフォルニアのロマネ・コンティ」と呼ばれるようになり、あっという間に世界中から注目される幻のワインになりました。
こちらの「カレラ・ジョシュ・ジェンセン・セレクション・ピノ・ノワール」は、オーナー自らの名前を冠した自信作。
マウント・ハーランにある自社畑と、厳選されたセントラル・コースト・エリアの畑のブドウをブレンドしており、通常のセントラル・コーストのものと比べ深みが増しています。4000円台とは思えないほどの洗練れた味わいで、豊かな果実味にジビエを思わせる野性的な香りがプラスされた、長い余韻を楽しめるお値打ちの1本。
濃厚なすき焼きとのペアリングにぴったりです。
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カベルネ・ソーヴィニョン・レゼルヴ・バレル・セレクション フィンカ・パタゴニア
「地球で最も過酷な辺境の一つ」と呼ばれる南米最南端エリアで、その自然環境から農業には不向きな土地ですが、一部地域はぶどう造り、ワイン造りにとても適した条件を備えたワイン造りの新天地ともいうべき場所。
チリワインと言えば、ボリューム感のあるフルボディの旨安ワインという印象が強いですが、冷涼な南部のワインはフランス北部、ボルドーやブルゴーニュを彷彿とさせる緻密でエレガントなスタイル。
フィンカ・パタゴニアは、ブドウ栽培からワイン造りまで一貫して行うワイナリーで、サンティアゴより南に位置するクリコ県、サグラダ・ファミリアという町にあります。
畑は、農薬、化学肥料などを使わない極力自然なままの栽培「リュット・レゾネ」を行います。
醸造設備はもちろん、使用する樽にも拘り、フレンチオークはフランスのものを取り寄せて使用し、バニラ香が強いリッチな味わいを醸すアメリカンオーク樽も使用し、ワインに合わせて使い分けています。
そんなフィンカ・パタゴニアが手掛けるカベルネ・ソーヴィニョンは、カシスやブラックベリー、黒イチジク、プラムのジューシーな香りと、香木のような清涼感のあるスパイシーなアロマがあり、タンニンがしっかり溶け込んでおり、渋みは穏やかですが、ボリューム感があって飲みごたえもあります。
すき焼きの濃厚な割り下にも負けることがないしっかりとした味わいで肉の旨味を引き立ててくれます。
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皆さんも、今年の冬はいろいろな鍋料理とワインの組み合わせを楽しんでみてください。