風味が広がるエスカルゴに合うワイン3選

風味が広がるエスカルゴに合うワイン3選
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風味が広がるエスカルゴに合うワイン3選

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エスカルゴとワインのペアリング

フランス語でカタツムリのことを「エスカルゴ(Escargot)」といい、ブルゴーニュ地方の郷土料理として、ワインとともにフランス全土で昔から愛されてきました。
本日は、ワインのペアリングでは欠かすことのできないフランス料理の1つ、エスカルゴについてお話します。

エスカルゴとワインの相性

美しいブドウ畑が広がるブルゴーニュ地方では、初夏になるとブドウの葉が好物のエスカルゴ・ド・ブルゴーニュが畑によく出没し、その昔、こうして出没する野生のエスカルゴ・ド・ブルゴーニュを捕まえて調理して食していた時期がありました。
ただ野生のエスカルゴは、捕まえてから食べられる状態にするまでに手間がかかることと、近年の環境破壊で野生のエスカルゴ・ド・ブルゴーニュの数が減少したこともあり、現在はフランスでもほとんどのエスカルゴが養殖されています。
一般に食用とされているのが、エスカルゴ・ド・ブルゴーニュとプティ・グリという種類で、エスカルゴ・ド・ブルゴーニュは、大きさは5㎝前後で、プティ・グリの大きさは3㎝前後と少し小ぶりで、ほプティ・グリは腸の部分も含めて丸ごと食べます。
食用のエスカルゴは、臭みもなく、ほとんど味がないため、みじん切りにしたニンニク、エシャロット、パセリなどを柔らかくしたバターに混ぜて練り、殻に詰めてオーブで焼きます。
日本では、サザエなどの貝類をエスカルゴバターで焼いて提供されることもありますが、まさに、エスカルゴはサザエやアワビなどをもう少し柔らかくした食感です。
食べる時には、お皿に添えたパンにソースを付けてその味を楽しみます。
高級なフランス料理ではなく、どちらかと言えば大衆料理として前菜で食べられることの多い料理なので、辛口の白ワインや、さわやかなスパークリングワイン、タンニンが軽めでフレッシュフルーティーなライトボディの赤ワインと相性がいいです。

エスカルゴに合わせるワインは?

エスカルゴ自体にはあまり味がありませんが、ガーリックの効いた濃厚なコクのあるバターソースが味わいの決め手なので、そのコクと香ばしさに合うワインをチョイスするのがおすすめです。
やはりブルゴーニュの郷土料理ということもあり、ブルゴーニュワインとの相性は抜群!
ニンニクやエシャロット、パセリといった香味野菜が香るエスカルゴバターには、樽熟成したシャルドネのリッチな味わいがとてもよく合います。
また、ブルゴーニュの白ワインと言ったら、忘れてはいけないのがアリゴテです。
アリゴテは古くからブルゴーニュで栽培される白ブドウ品種で、特徴は非常にキリっとした酸があり、ミネラル豊富でフレッシュな味わいがあり、デイリーワインとして親しまれています。

また、ブルゴーニュワイン以外でおすすめなのが、ブルゴーニュに近く、すぐ北東にはシャブリが望めるロケーションのロワールのサンセールで造られるソーヴィニヨン・ブランが秀逸です。
サンセールの特徴は、「白い土地」とも呼ばれる石灰質の土壌です。
土壌は、粘土石灰質、石灰岩土壌、火打石という3種類に分かれ、それぞれが混じり合うことはなく、土壌の性質によってさまざまな味わいのワインが生み出されています。
パセリの風味が、ソーヴィニヨン・ブランのハーブのアロマとぴったり合い、サンセールの石灰質土壌から造られるため、ミネラル豊富で上質な酸があり、貝のような風味のあるエスカルゴと相性がぴったりです。

エスカルゴに合わせるおすすめのワイン

ブルゴーニュ・アリゴテ ジャイエ・ジル
ジャイエ・ジルは、ブルゴーニュの神様、故アンリ・ジャイエのいとこロベールが興したドメーヌで、アンリ・ジャイエの血縁ドメーヌの中で最も人気が高く、素晴らしい生産者として名前があがります。
ロベールは、戦後DRCにおいて、故アンドレ・ノブレとともにワイン造りに従事していた経緯がある実力派。
ジャイエ・ジルの特徴と言えば、新樽。
熟成は新樽100パーセントで行なうのを信条としていて、グラン・クリュやプルミエ・クリュなど格付けに関係なく、ワイン造りに新樽を用います。
これはブドウに十分な果実味があるからこそ可能なことで、新樽による熟成は、10年は熟成していける力をワインに与えます。
ブルゴーニュ・アリゴテは、リンゴや柑橘のフレッシュなアロマと果実味、白い花のフローラル香も感じられ、シャープな酸を持つキリっと引き締まった味わいのワインです。

ブルゴーニュ・アリゴテ ジャイエ・ジル

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ブルゴーニュ・シャルドネ ヴィニュロン・デ・テル・スクレット
ブルゴーニュ南部、ソリュットレ、プイィ、ヴェルジッソンの栽培家たちが集まる、ヴィニュロン・デ・テル・スクレット(Vignerons des Terres Secretes)。
テル・スクレットは、秘密の土地、隠されていた土地、という意味があり、その名の通り、ブルゴーニュ地方でありながら、まだあまり知られていない宝物のようなこの地域をもっと発展させたいと願う、情熱溢れるブドウ栽培家たちが集まって生まれた協同組合です。
1928年に設立されたこの協同組合は、現在120家族が参加し、栽培面積は960ヘクタールに及び、そのうち60%がシャルドネです。
この地域のシンボルは、ソリュットレという、大きな石灰岩の山で、真っ白な石灰質土壌がベースの土地は、引き締まった酸や華やかなアロマをワインに与え、粘土が混じる粘土石灰質土壌からは、味に重みを与えます。
ヴィニュロン・デ・テル・スクレットが手掛けるシャルドネは、柑橘、リンゴ、スターフルーツや白桃を思わせる豊かな香りに、ほんのりハーブ、火打石の硝煙の香りがあり、口に含むと穏やかな酸味、果実の甘味がバランスよく、柔らかく広がります。
余韻にミネラルを感じる、爽やかな飲み口で飲み飽きません。
穏やかさの中に旨味があり、バランスの良い1本です。

ブルゴーニュ・シャルドネ ヴィニュロン・デ・テル・スクレット

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サンセール・ブラン ドメーヌ・ランボー
ドメーヌ・ランボー・ピノーは、シュリー・オン・ヴォーという、サンセールから5kmほど離れた町にあり、ここサンセールからプイィ・シュール・ロワールを本拠地として3世代続く家族経営の小さな生産者です。
現在ではさまざな区画に小さな畑を40もっており、各畑で獲れたブドウはブレンドされることなく、個別に醸造されます。
そんなドメーヌ・ランボー・ピノーが手掛けるサンセール・ブランは、やや濃いめのイエロー。
レモン、グレープフルーツといった柑橘に、スターフルーツ、ハーブなどのソーヴィニョン・ブランの特徴的なアロマがあり、しっかりとしたボディとミネラル感、切れのある酸が味わいを引き締めます。
とてもバランスがよくソーヴィニヨン・ブランのお手本とも言える1本。
ハーブのチキングリルにレモンを絞ったものや、ハーブでマリネした白身の魚、ヤギのチーズを和えた野菜のサラダなどを合わせるのがおすすめです。
とくに、ロワールの名産品である、ヤギのチーズとの組み合わせは抜群です。

サンセール・ブラン ドメーヌ・ランボー

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