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8月も後半になりましたがまだまだ暑い日が続いていて、やっぱり「泡」が飲みたくなりますよね!
でも、赤ワインや白ワインに比べて名前や種類が多く、とっつきにくいと感じる人も少なくないのではないでしょうか。
そこで、今日はスパークリングワイン選びが楽しくなるスパークリングワインの豆知識と、この夏おすすめの爽快感のある辛口のブリュットをご紹介したいと思います。
世界で造られるスパークリングワインの種類と名称
そもそも「スパークリングワイン」とは、英語での名称ですが、発泡性のワインは世界のさまざまな国と地域で造られています。
それでは、各国ではどのような名称なのか…
・日本語で言えば ⇒ 発泡性の果実酒
・フランス語だと ⇒ ヴァン・ムスー
・イタリア語だと ⇒ スプマンテ
・スペイン語だと ⇒ エスプモーソ
これらがワインのタイプを示す大きな名称で、造る地域や、造り方によって呼称が分かれていきます。
[フランス各地の呼称]
・シャンパン⇒シャンパーニュ地方で瓶内二次発酵方式で造られるスパークリングワイン
・クレマン⇒シャンパーニュ地方以外で、大半が瓶内二次発酵方式で造られるスパークリングワイン(ガス圧3~3.5気圧程度のもの)
・ムスー⇒クレマンよりもガス圧の高いスパークリングワイン(5~6気圧)
・ペティヤン⇒微発砲のスパークリングワイン(2.5気圧以下)
・メトード・トラディショナル⇒瓶内で二次発酵させスパークリングワインを造る製法
・ブラン・ド・ブラン⇒白葡萄(シャルドネ等)だけから造られた白のスパークリングワイン
・ブラン・ド・ノワール⇒黒葡萄(ピノ・ノワール等)から造られた白のスパークリングワイン
[イタリア各地の呼称]
・フリッツァンテ⇒微発砲のスパークリングワイン
・フランチャコルタ⇒北イタリアのロンバルディアで造られる高級スプマンテ
・プロセッコ⇒ヴェネト州で造られるプロセッコ(グレーラ)種を使用したもの
・ランブルスコ⇒エミリア・ロマーニャ州で造られるランブルスコ種を使用したもの
[スペインやドイツの呼称]
・カヴァ⇒主にスペインのカタルーニャ州で瓶内二次発酵方式で造られるスパークリングワイン
・シャウムヴァイン⇒ドイツ語のスパークリングワインのこと
・ゼクト⇒ドイツ国内で瓶詰めされたシャウムヴァインのこと
辛口派?甘口派?お好みの味を探すときの名称は?
そもそもワインには、なぜ辛口、甘口というのがあるのか、ワインの原料であるブドウは果実が酵母菌をもっていて、この酵母菌が果実の糖分を食べていくことでアルコールに変化します。
辛口は、糖分がほとんどアルコール分に変化し、糖度が低くなったワインのことを指し、甘口は、ブドウの糖分がなくならないよう、発酵を途中でストップさせて、あえて甘味を残したワインのことです。
それでは、辛口~甘口の段階を示す言葉はどのようなものがあるのか、
・Extra Brut (エクストラ・ブリュット)
・Brut (ブリュット)
・Extra sec (エクストラ・セック)
・Sec (セック)
・Demi sec (ドゥミ・セック)
・Doux (ドゥ)
上に行くほど辛口、下が甘口です。
とまぁ、珍しくソムリエっぽいことを書いてしまいました(笑)
スパークリングワインを選ぶときの参考にしていただければ幸いです。
ただ、ワインは五感で味わうもの!
最後は美味しければ何だって良いんです!
「シュワシュワ」でも「泡」でも「炭酸のワイン」でも、呼び方にこだわらず、ワインを飲む時間を心から楽しみたいですね♪
爽快!やっぱり夏は辛口ブリュット!
スパークリング・ブリュット ユベール・ド・ブアール
ユベール・ド・ブアール・ド・ラフォレはシャトー・アンジェリュスの7代目当主で、さらにワインコンサルタントとしてフランス国内だけでなく、海外でも精力的な活動を行う稀代の醸造家。
そんなユベール・ド・ブアール氏の名前を冠した、全く新しいスタイルのボルドーワイン。それが、今回ご紹介するユベール・ド・ブアールシリーズです。
スパークリング・ブリュットは、手摘み収穫したブドウを低温下で直接圧搾、その後低温を保ったまま醸造を行い、アロマやシャープな酸が失われないよう瓶内二次発酵を行い、澱とともに24か月寝かせます。
シャンパーニュと同様に瓶口を下に向けて回転させながら熟成してゆくクラシカルな製法で、繊細な泡と奥深い味わいを生みだします。
年間生産量はわずか1500本の希少なワイン。
スパークリング・ブリュット ユベール・ド・ブアールのご注文はこちら
ルイ・ル・グラン・ブラン・ド・ブラン
ドメーヌ・ピエール・シャヴァンは、南フランスで古くから栄えたワイン産地、ベジエという町の近郊にあり、若手醸造家として今フランスで注目を集めるファビアン・グロス氏が設立した新しいワイナリーです。
フランスでも最大手のワイン生産会社の一つ、「グラン・シェ」で醸造家として、若くして頭角を現したグロス氏は、ボルドーや南仏をはじめいくつかのブドウ畑を見て回り、このベジエ近郊のポテンシャルの高さに注目し、ワイナリーを設立しました。
ドメーヌ名の「ピエール」は、「石」を意味しており、ベジエのブドウ畑の特徴で、ごろごろと石が表面を覆っている、痩せた土地を表現しています。
畑の石は、昼間は太陽の光を照り返し、夜はブドウ畑の熱を保ち、ブドウの完熟を助けてくれます。
そんな、ドメーヌ・ピエールが手掛けるブラン・ド・ブランは、ライム、青リンゴ、ネクタリン、洋梨を思わせる香りが華やかに香ります。
さっぱりとしてクセがなく飲みやすいタイプなので、いろんな場面で重宝する1本です。
アスランジェ・ブリュット
150年以上の歴史をもつ老舗メゾンのG.H.マーテルは、エペルネ近郊のAvenay Val d’Or(アヴネ・ヴァル・ドール)にあるTabourin家(タブラン家)によって1869年に設立されました。
約200ヘクタールに及ぶ自社畑と550の栽培農家からブドウを調達しており、その生産本数は年間1000万本に達し、第6位の規模を誇ります。
この規模でも家族経営で、他の業界へは目もくれず代々シャンパーニュやブランデー造り一筋と職人気質のメゾンで、その品質の高さからも高級フレンチレストラン“マキシム・ド・パリ”のハウスシャンパンとしての実績を持ち、その他世界各国のエアラインやミシュラン星付レストランでも採用されています。
そのマーテルが手掛ける新たなシャンパーニュブランドが『Haslinger アスランジェ』。
シンプルで無駄のないエレガントなデザインと、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネを用いた伝統的なアッサンブラージュによる、和食にも合う繊細な味わいながら、ふくよかなコクと長い余韻を楽しめるエレガントな1本です。
ロベール・ド・パンピニャック・ブリュット
150年以上の歴史をもつ老舗メゾンのG.H.マーテルが手掛ける新たなシャンパーニュブランドが『ROBERT DE PAMPIGNAC ロベール・ド・パンピニャック』です。
フランスの高級フレンチとして知られる有名レストラン“マキシム・ド・パリ”のハウスシャンパンをはじめ、世界各国のエアラインでも採用されてきた実績を持つG.H.マーテルは、その歴史と品質に対する安心感はシャンパーニュでも群を抜いており、国内で最も権威あるワイン・ガイド誌“ギド・アシェット”からの高評価を得ています。
シンプルで無駄のないエレガントなデザインと、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネを用いた伝統的なアッサンブラージュによる、和食にも合う繊細な味わいが特徴です。
リンゴやアプリコットなどの甘い果実に、オレンジピールの爽やかでほんのり苦みのあるフレッシュなアロマと風味があり、ふくよかなコクと長い余韻を楽しめるシャンパンです。
ダイ・スプマンテ・ブリュット
カルディローラは、ロンバルディア州のミッサーリアに小さなオステリアとして1897年に誕生しました。
その後、ワインの販売会社からワイナリーに発展し、現在では様々な地方のワインを扱う、大規模なワイナリーに成長していきました。
そんなカルディローラが手掛けるスプマンテは、トレッビアーノ、モスカート、マルヴァジアの3つのブドウ品種をブレンドして造られており、トレッビアーノのキリっとした酸に、モスカートの芳醇なアロマ、マルヴァジアの女性的な繊細さが見事に調和したバランスの良いスプマンテで、気軽に楽しめるイタリアらしい朗らかで軽快な味わいです。
フレッシュライム、青リンゴや白い花の蜜のような上品なアロマが感じられて、辛口スパークリングなので食前酒としてももちろんいいですが、チーズやシーフードなどにもよく合います。
バルフォア 1503 クラシック・キュヴェ
ハッシュ・ヒース・エステートは、2002年ワインを愛する当主リチャード・バルフォア・リンと、妻レスリーによって設立され、設立間もなくして、「バルフォア・ブリュット・ロゼ」が大成功し、イングランドを代表するワイナリーの1つとして瞬く間に知名度を高めました。
2006年にインターナショナル・ワイン・チャレンジでの金メダルとトロフィーを受賞。
ブリティッシュ・エアウェイズで初めてファーストクラスでサーヴされたイングランド・スパークリングとしての栄誉を受け、世界的に有名なオリエント・エクスプレス内で、ヴェニスまでの旅の途中に楽しまれています。
このクラシック・キュヴェは、洋ナシ、レッドチェリーにエルダーフラワー、アップルパイを思わせるイースト香があり、果実のピュアな味わいを前面に出した、親しみやすい味わいに仕上がった1本です。
ぺニーナ・ベラ ズラティ・グリツ
ズラティ・グリツは、スロベニア東部のポポリェ山脈南部スロヴェンスケ・コニツェ近郊のシュカルツェに1991年に設立されたワイナリーです。
この一帯は古くから「黄金の丘=ZLATI GRIC(ズラティ・グリツ)」と呼ばれ、古代ローマ時代に遡るほど昔からブドウ栽培が行われ、優れたワインが造られてきました。
設立当初より品質重視の姿勢を貫いており、自社畑のうち1/4はシャルドネやピノ・グリ、ピノ・ノワールといった国際品種を栽培しています。
「ペニーナ」はスロベニア語でスパークリングワインの意味で、ベラはスロベニア語で「白い」という意味を持ちます。
ワイナリーから僅か13kmの位置にある中央ヨーロッパ最古のジーチェ修道院地下セラーで熟成させたスパークリングワイン。
フリーランジュースのみ使用し、5カ月間熟成させた白ワインをボトリングし瓶内二次発酵を行い、ワインは澱と共に最低でも3年間熟成させます。
リンゴや柑橘の爽やかでエレガントな果実の香りと複雑味のある味わいで、繊細な泡が持続するスパークリングワインです。
エクストラ・ブリュット・グランクリュ ポール・ルイ・マルタン
メゾン・ポール ルイ・マルタンは、1864年にモンターニュ・ド・ランスの南部に位置するBouzy(ブジー)で創立された小規模自家栽培・醸造メーカーであるレコルタン・マニピュランです。
設立者のポール・ルイ・マルタン氏は、ブジー村では当時とても有名な人物で、協同組合の設立に尽力し、組合の初代代表も務めるなど、村の人々から厚い信頼を寄せられていました。
協同組合を退いた後自身のメゾンを設立、1929年に息子のポールが後を継ぎ、以後伝統と品位を重んじたワイン造りを行っています。
ブジーの個性を重んじたシャンパーニュに情熱的に取り組み、さらに素晴らしい赤ワイン、コトー・シャンプノワも生産しました。
その品質から、世界各国のソムリエたちの信頼を受け、シャンパーニュの本場ランスの「シャトー・レ・クレイエール」はじめミシュラン星付の著名なレストランや、五つ星ホテルで名高いシンガポールのラッフルズホテル等世界的なラグジュアリーホテルにも採用されています。
ピノ・ノワール50%、シャルドネ50%で造られるこのスパークリングは、ブドウの品質の良さを生かし辛口に仕上げたエクストラ・ブリュット。
ふくよかなコクのある味わいと長い余韻が楽しめるとてもエレガントな1本です。