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生牡蠣にシャブリ、かなり有名な組み合わせですが、やはり最高のペアリングですよね。
牡蠣には、真牡蠣と岩牡蠣と2種類あり、真牡蠣の旬は秋口から春先まで。
岩牡蠣の旬は5月から8月と、じつは年中通して牡蠣は楽しめる食材です。
そこで、本日は生で食べても焼いて食べてもワインに合う牡蠣の楽しみ方についてお話します。
ワインと牡蠣は定番の組み合わせ!
生牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣ソテー、牡蠣グラタン、蒸し牡蠣、みなさんはどんな牡蠣料理がお好きですか?
生牡蠣はレモンを絞ってそのまま一口で食べるのが本当においしいですよね。
牡蠣のクリーミーな甘味と、レモンのさわやかさがマッチして、後から牡蠣の旨みがじゅわーっと口に広がります。
でも、牡蠣の旨みは生で食べるときと、焼いて食べるときで、じつは違う成分が出ているんです。
牡蠣に含まれる乳酸とコハク酸は、温かくすることで旨みがでてくる有機酸で、本来、生のままだとこの旨みを感じにくいのですが、レモンをかけることで、レモンに含まれるクエン酸が、牡蠣に含まれるグリコーゲンと合わさり、おいしさを増してくれます。
そのため、生牡蠣を食べる際にはぜひレモンをキュッとひと絞りしていただくと、牡蠣の旨みを余すことなく味わえます。
生牡蠣には白ワインがおすすめ
さて、レモンを絞っていただく生牡蠣にはどんなワインが合うのか、冒頭でもお話した「生牡蠣とシャブリ」。
これは、成分的にも理にかなった組み合わせで、白ワインには酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酢酸、コハク酸など有機酸が含まれており、大腸菌、サルモネラ菌等に対する抗菌力が高く、10分間で10万個の菌が数個になった、という実験結果もあるほど。
牡蠣にあたった人がもう牡蠣を食べられないという話をよく聞くと思いますが、白ワインは、赤ワインに比べてポリフェノールの総量は少ないのですが、赤ワインのポリフェノールよりも分子量が小さいという特徴があり、胃や腸内で吸収されやすく、抗酸化作用が早く現れるという研究結果もあるんです。
だからと言って、白ワインを飲んだら確実にあたらないというわけではないですが、できたら、生牡蠣などを食べる際は、白ワインで効率的に食中毒予防をするのをおすすめします。
もちろん、食中毒予防の観点だけではなく、白ワインに含まれるリンゴ酸やクエン酸が、さきほどお話した、生牡蠣にレモンという組み合わせ同様、成分的に旨みを引き出してくれる作用にもつながっているので、やはりおすすめです。
焼き牡蠣には赤ワインがおすすめ
つぎに、牡蠣をソテーしたり、蒸したり、煮たり、揚げたり、牡蠣は温かくしていただく料理も豊富ですよね。
さきほどお話した通り、牡蠣には、温かくすることで旨みがでてくる有機酸が含まれているので、温かくして食べる調理法は牡蠣の旨みを最大限に引き出してくれます。
そんな温かい牡蠣の成分に合うのが、赤ワインです。
牡蠣を調理する際、バターなどでソテーしたり、味噌で煮たり、パン粉をつけて揚げたり、たっぷりのチーズをかけて焼き上げたり、牡蠣のクリーミーな甘味と旨みに合うボリューム感のある味わいの調味料や調理法が多いですよね。
そのため、その味わいに負けない赤ワインがおすすめ。
ただ、牡蠣のミルキーさと繊細な旨みを損なわないよう、合わせるワインは、ライトボディからミディアムボディくらいまでがベストです。
また、白ワインの酸と赤ワインのコクを兼ね備えたロゼワインとも相性がいいので、おすすめです。
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シャブリ・ヴィエイユ・ヴィーニュ ドメーヌ・ジョルジュ
シャブリの中でも南寄りのクルジ村で、元々協同組合にブドウを販売してたブドウ栽培農家でしたが、2004年より、自家元詰めを本格的に開始したドメーヌ。
ドメーヌとしての歴史は浅いですが、ブドウ栽培農家としての長い経験から、化学肥料の廃止、除草剤を止め、極力畑仕事に従事するリュット・レゾネを行い、樹齢35年~60年のブドウ樹から、ブドウ本来が持つ繊細さ、複雑さ、そしてピュアな風味やアロマを残すため、 全てステンレスタンクで醸造しています。
そのため、青りんごやレモンといった柑橘のフレッシュな果実味に、豊富なミネラル感がしっかりと感じられるシャブリ本来の個性が際立った1本に仕上がっています。
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シャブリ シルヴァン・デュボー
この先100年のブルゴーニュワインを見据える学術的醸造家シルヴァン・デュボー。
彼の醸造は、ワイン本来の個性を保ちながらも、より自然で純粋な味わいを追求するアプローチを確立していきます。
シルヴァン・デュボーが手がけるワインは、ブルゴーニュ全域をカバーしつつも、その種類は厳選されています。シャブリから始まり、コート・ドールを中心とし、コート・シャロネーズ、マコンなど、ブルゴーニュの主要な地域を巡るようにラインナップが組まれています。
ブドウの樹は風通しの良いキャノピーを維持しながら栽培され持続可能な農法を採用し、ブドウは手摘みで収穫されます。
ワインは品種とテロワールの特性を最大限に表現するため、人的介入は最小限に抑えるという哲学に基づいて醸造します。
このシャブリは、テロワール由来の凛としたミネラル感を最大限に表現するため、樽は使用しません。
フレッシュな柑橘系や青リンゴの生き生きとしたアロマに加え、キリッとしたミネラル感、滑らかなテクスチャーを備えた1本です。
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー ドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエール
フランス・ロワール地方のドメーヌ・ド・ラ・ヴァンソニエールが手掛けるシュール・リー製法で造られたミュスカデ。
このドメーヌの60haのブドウ畑は、海からの影響で豊富な日照量と穏やかな気温ながら、定期的な雨と強風がブドウの木を乾燥させることで、病害を発生しにくくしており、極力自然に近い農法である「リュット・レゾネ」を用いて栽培しています。
また、環境に配慮したブドウの栽培方法「テラ・ヴィティス」の認証を取得しており、ブドウ樹とテロワールを尊重したワイン造りが行われています。
ミュスカデ100%で造られるこのワインは、輝きのある淡いイエローから麦わらの色調で、レモンやシトラスなどの柑橘系に清涼感のあるハーブのアロマ。
一口含むと穏やかで心地よい酸味があり、いきいきとしたフレッシュな果実味に、ほんのり旨味が感じられます。
シーフード料理とのペアリングがおすすめの白ワイン。
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マリア・ド・カサル・アルバリーニョ
マニュエル・コスタ・エ・フィリョスは、ポルトガルのミーニョ地方にある家族経営のワイナリーです。
初代マニュエル・コスタがワインへの情熱を持って1989年に設立し、現在は初代の孫にあたる三代目の当主がきりもりしています。
ポルトガル国内で生活に根差した高品質なワインを造ったところ、それが非常に人気を博し、20年近くポルトガルの人々の為のワインを造ってきました。
マニュエル・コスタ・エ・フィリョスが手掛けるヴィーニョヴェルデは、新鮮でフルーティーな特徴を持ち、酸味がしっかりとした味わいが魅力のワイン。
トロピカルフルーツや柑橘系の香りが豊かで、特にパッションフルーツ、パイナップル、レモン、ライムなどのフルーティーなノートが感じられ、口に含んだ瞬間からフレッシュな果実感が広がり、軽やかな口当たりが飲み心地抜群ワインです。
魚介類や地中海料理とのペアリングがおすすめ。
脂ののった魚や貝類、サラダなど、軽い料理とも非常に相性が良く、食事と一緒に楽しむのに最適です。













