ワインの生産量が世界第4位のアメリカワインの特徴とは

ワインの生産量が世界第4位のアメリカワインの特徴とは

ワインの生産量が世界第4位のアメリカワインの特徴とは

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カリフォルニアワイン

アメリカといえば、世界第4位のワイン生産量を誇るニューワールドの帝王とも言える産地。
中でもナパヴァレーは高級なカリフォルニアワインを造る産地として、世界的にも知られ、過去にフランスワインとカリフォルニアワインの試飲対決でフランスの一流どころを次々に撃破したことでも有名。
そこで本日は、アメリカワインについてお話します。

アメリカワインの特徴

2018年の世界のワイン生産量のランキングでは、イタリア、フランス、スペインについで、堂々の第4位!
年間の生産量は23.9億リットルと、ニューワールドワインの中では、ダントツのトップです。
そんなアメリカのワイン造りの歴史は、18世紀にスペイン人宣教師によって最初のブドウ畑とワイン醸造所がカリフォルニアに造られたのが始まりでした。
1920年から始まった禁酒法によりワイン産業も大きな影響を受けましたが、1933年に禁酒法が廃止されて以降、再びワイン造りが活発に行なわれるようになり、一気に生産量も増えていきました。

カリフォルニアワインが世界に広く知られるきっかけとなったのが「パリスの審判」でした。
1976年、イギリス人ワイン商がパリで、フランスワインとカリフォルニアワインの試飲対決を開催し、誰もがフランスワインの圧勝と確信する中、まさかのカリフォルニアワインがフランスの名だたる生産者を抑え、赤ワイン・白ワイン双方の部門で1位を獲得して世界に衝撃を与えました。
これをきっかけにカリフォルニアワインが一躍注目の的となり、フランス以外でも高品質なワインが造れることを世界に知らしめたのです。

そんなアメリカワインの特徴は、しっかりとした果実味の分かりやすい味わいです。
オールドワールドワインの代表でもあるフランスのワインに比べると、あえて個性をおさえて万人受けする味わいに仕上げています。
赤ワインは果実の凝縮感を感じられるパワフルなものが多く、白ワインは樽香をしっかりとつけた、ナッティーでクリーミーな味わいのものが多いのが特徴です。

生産量の90%はカルフォルニア

アメリカというと、広大な国土に48州あるため、さまざま州でワイン造りが行われているように思いますが、アメリカワインの実に90%がカリフォルニア州で生産されているんです。
ただ、ひとつの州と言っても、日本列島がすっぽりと入るくらい広大なカリフォルニア州は、内陸部と沿岸部と2つに産地が分かれており、太平洋側に位置する標高の低い海岸山脈と、内陸側のシエラ・ネヴァダ山脈との間に挟まれた広大なセントラルヴァレーは海の影響を受けない大陸性の気候で、安定した量のワインを生産しています。
沿岸地域は海の影響により、年間を通じて穏やかな地中海性気候で、降雨も少ないことから、ブドウ樹は病気になりにくく、カビの影響も受けにくい地域で、ナパやソノマに代表されるノースコースト、パソ・ロブレスやサンタ・バーバラがあるセントラルコースト、サンタ・クルーズ・マウンテンのあるベイエリアなどの産地があります。
そして、この地域特有の自然現象が「霧」です。
ナパヴァレーや、アレキサンダーバレー、ルシアンリヴァー・ヴァレーなど、ヴァレーと名がついている地域は、夏場でも夕方になると徐々に霧が立ち込め、霧は夜間にかけて広がり夜中になると全体を覆います。
昼間30℃くらいまで気温が上昇しますが、霧の影響で夜中には10℃程度にまで下がり、この大きな寒暖差でエレガントで引き締まったワインが出来上がります。
また、ナパ・ヴァレーには、世界的に有名な高級ワインのワイナリーがあり、「カルトワイン」と呼ばれるナパ・ヴァレーで造られる
極少生産の高品質・高級ワインが有名です。
ロバート・パーカー氏などの著名なワイン評論家から高い評価を受けたことで一気に人気が集まり、優良ヴィンテージのものは、世界のワインコレクターにとっても、なかなか手に入れることのできない幻のワインとなっています。
カリフォルニアでは、100を超えるブドウ品種が栽培されており、黒ブドウ品種ではカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、シラー、ジンファンデルの5品種、白ブドウ品種ではシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランの2品種、計7品種が主に栽培されています。

その他の産地とブドウ品種

アメリカワインは、カリフォルニア以外でもすばらしいワインが造られており、その主な州はワシントン、オレゴン、ニューヨークです。

・ワシントン州
太平洋岸北西部に位置するワシントン州は、ワイン造りの歴史は浅いですが、カリフォルニア州に次いでワインの生産量が多い州です。
1日の日照時間は平均17時間と長く、昼と夜の寒暖差が大きな地域のため、適度な酸味を持ちながらもまろやかな味わいのあるブドウが育ちます。
ワインも果実味の中に確かな酸味もあり、ボルドーワインに似た味わいのワインが多いのが特徴です。
黒ブドウはメルローやカベルネ・ソーヴィニヨン・シラー、白ブドウはシャルドネやリースリングなどが多く栽培されていますが、
その他にもさまざまな品種が栽培されています。
ほとんどのワインが砂漠地帯に似た高温の東部地域で造られており、年間降水雨量はわずか200ミリメートルほどと、ブドウ栽培には好条件が揃っているため、カリフォルニアワインに負けない高品質なワインが造られています。

・オレゴン州
オレゴン州で、初めてブドウの栽培が始まったのが1847年。
記録上最も古いワイナリーは1850年にジャクソンヴィルで設立しました。
1960年代にはカリフォルニア州のワイン生産者がオレゴン州にブドウ園を開園し、その頃からピノ・ノワールの栽培がはじまりました。
栽培が難しいとされるピノ・ノワールですが、北緯約45度とフランスとほぼ同じで、温暖で穏やかな気候は、ブドウを育てるための環境が完璧に揃っており、今や3大ピノ・ノワールの聖地の1つとして有名な産地になりました。
1979年にフランスで行われた「ブルゴーニュとオレゴンのピノ・ノワールの比較テイスティング」では、ジ・アイリー・ヴィンヤーズの「ピノ・ノワール 1975」が「第2位」になり、オレゴン州のピノ・ノワールが広く知られるきっかけになりました。

・ニューヨーク
ニューヨークというと、摩天楼のある大都会を思い浮かべますが、実はニューヨークの4分の1は農業地で、ワインの産地としても
有名なんです!
当初ニューヨークはワインの産地としては、寒すぎるという認識でしたが、緯度で見るとフランスのシャンパーニュやブルゴーニュと近く、環境もブドウ栽培に適しており、高品質なワインが造られています。
ニューヨークでのワイン作りが始まったは1820年。
ヨーロッパ移民によってニューヨーク州北部のフィンガー・レイクス周辺で始まり、1950年代に入ってから、ウクライナ移民の醸造家がブドウ栽培に尽力し、ニューヨークのワイン造りが本格化していき、近年急激にワイナリー数も増え続けています。
ニューヨーク州では30種類以上のブドウ品種が使われており、白ワイン用はリースリング、シャルドネなど、赤ワイン用はメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの品種が多く造られています。

ニューヨークワイン

おすすめのアメリカワイン

クロワッサン・シャルドネ ジャン・クロード・ボワセ
「フランス・ワイン業界のヌーヴェル・ヴァーグ(新たな波)」1961年にブルゴーニュに設立された、若い会社でありながら、急成長を遂げたボワセ・グループ。
環境問題を一番に意識したワイン造りの理念を持ち、所有するすべてのワイナリーがオーガニック栽培とビオディナミ栽培を実践。
ネイティブアメリカンに伝わる「大地は借り物である」という言葉に感銘を受け、サスティナブルなワイン造りをアメリカで実践したいと思い、フランス・ブルゴーニュの技術とカリフォルニアのテロワールが極上ワインを生み出しています。
クロワッサン・シャルドネのブドウは、カリフォルニア州内でも優れた品質を誇る複数のブドウ畑より収穫されたものを使い、ワインは瓶詰めされる前にシュール・リー(澱とともに静置する技法)の状態で熟成させ、味わいに複雑味を与えています。
柑橘類、レモン、白桃の魅力的なアロマに、ブリオッシュの香ばしい香りがバランス良くまとまっています。
ミネラル由来の滑らかな質感と完熟果実のボリューム感とクリーミーな質感で、バタースコッチを思わせるオーク樽のトースト香がクロワッサンを彷彿とさせるリッチな味わいのシャルドネです。

クロワッサン・シャルドネ ジャン・クロード・ボワセ

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リース・カベルネ・ソーヴィニヨン
1981年に、ボルドーワインの熱狂的な信者チップ・リース氏によって、ソノマのアレキサンダーヴァレーに設立されたこのワイナリーは、1991年、フランス・ブルゴーニュ最大のボワセグループの傘下に入り、現在では、カリフォルニアのテロワールを反映した、素晴らしいボルドースタイルのワインを生み出しています。
リース・エステートのワイン造りは、ワイナリーのあるアレキサンダーヴァレーの上質なブドウに加え、カリフォルニア州内の、自然栽培を行う契約農家から届く厳選されたブドウを用いており、アメリカン・オークの樽を主体にフレンチ・オーク、ハンガリアン・オークの3種の樽を組み合わせたアメリカ伝統の樽熟成がおこなわれています。
カベルネ・ソーヴィニョンは、リース・エステートの「ショーケース」ともなるべき、重要な作品で、カベルネ・ソーヴィニョンを80%以上用いて、このブドウ品種のクオリティを出来る限り素直に表現したいという思いから造られました。
リッチな果実味、甘苦いスパイス、バランスの取れた甘味と酸味。
滑らかなタンニンは、料理と合わせた際、素晴らしい橋渡し役を果たします。

リース・カベルネ・ソーヴィニヨン

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セブンピークス・プティ・シラー ジャン・クロード・ボワセ
ブルゴーニュ最大の生産者ボワセが打ち出す、カリフォルニアの新ブランド。
このワインは、単一品種のワインですが、品種の個性と複雑性を表現するために、複数の厳選された区画からのワインをブレンドして造られています。
親しみやすい果実味豊かなスタイルで、ふだんの食卓だけでなく、屋外のBBQやピクニックのお供としても魅力的なワインに仕上がっています。
濃密な暗紫色、完熟プラムやブラックベリーの香り。
はぜる炭火やシダーウッドの遊び心あるアクセントがあり、山々に囲まれた畑で生まれた、ワイルドな味わいです。
グラスを見透かすことができないほど濃密な暗紫色、ダークチェリーやプラム、ブラックベリーの果実の香りに、鉛筆を削ったときの香り、黒鉛とシダーウッドのような独特のアロマが特徴的なワイン。
ラズベリー、煮詰めたチェリー、ブラックベリーを思わせるフレイバー、カカオの香りがアクセントとして感じられます。豊かなタンニンとバランスのとれた酸が香りと一体となり、風味豊かで長いフィニッシュへと導きます。

セブンピークス・プティ・シラー ジャン・クロード・ボワセ

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ラピス・ルナ・ジンファンデル
神秘的なラベルが印象的なこのワインは、Once in a Blue Moonという「ごく稀なこと」「滅多に起こらないこと」を 意味する青い月(憧れ、理想、チャンス)を手に入れようと手を延ばす人物たちが描かれており、ラピス・ルナのワインシリーズは、7つのストーリーで構成されています。
ラピス・ルナ・ワインズのワインは、カリフォルニア州メンドシーノにあるUkiah(ユカイア)にてワイン造りがおこなわれており、ラピス・ルナシリーズのワインメーカーはDave Rosenthal氏が務めています。
彼はロバート・モンダヴィや、スタッグス・リープ・ワインセラーズをはじめ、多くの著名な醸造家やワイナリーが師と仰ぐAndre Tchelistcheff氏のチームで働いたという特筆すべきキャリアを持つカリフォルニアワインを表現する術を身に着けた優れた醸造家です。
ラピス・ルナ・ワインズが手掛けるジンファンデルは、ブルーベリーの豊潤な果実味にダークプラム、ブラックベリーを煮詰めた香り、ベリーのタルトを思わせる濃密でリッチな味わいがあり、とても滑らかな質感で、長い余韻にスパイスを感じさせる1本です。

ラピス・ルナ・ジンファンデル

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A.D.ベッカム・アンフォラ・クレタ・シラー・ヴィオニエ
ブドウは収穫後選果、その後徐梗します。ヴィオニエは部分的にプレスし、ジュースを取りますが、一部は別のワイン用にとりわけます。残ったジュースとヴィオニエの粒を、シラー種の入ったアンフォラへ入れ、二種類のブドウが混ざった状態で、野生酵母で発酵させます。
アルコール発酵後、50%はそのままアンフォラで、残り50%はフレンチオーク樽に入れ10か月間熟成させます。 熟成後、両者を合わせて完成させます。
シラー83%、ヴィオニエ17%をブレンドしたこのワインは、南フランス、ローヌの銘酒、コート・ロティでおなじみのブレンドで、プラムなどの黒系果実のアロマに、コーヒーやインクなどのビターで複雑なニュアンスも加わり、濃密で凝縮した味わいで重厚感と複雑味が楽しめる1本です。

A.D.ベッカム・アンフォラ・クレタ・シラー・ヴィオニエ

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