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ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村の間にある隠れたシャルドネの聖地サントーバン。
全体の3分の2にあたる畑がプルミエ・クリュという恵まれたテロワールを持ちながら、まだ知名度が低いため、高品質ながらも比較的リーズナブルな価格で購入できるブルゴーニュの中でもコストパフォーマンスの高いワイン産地の1つです。
そこで、本日はサントーバンのワインについてお話します。
サントーバンについて
サントーバンは、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌの南部にある村名アペラシオンの1つでピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェに隣接したワイン産地です。
コート・ドールのサブバレーの丘の中腹にあり、コート・ドールの中でも有名なワイン産地というわけではありませんが、ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェに隣接している恵まれたテロワールを持ち、サントーバンの3分の2にあたる畑がプルミエ・クリュ(一級畑)に認定されています。
もともとは、ピノ・ノワールから造られる素朴な味わいの赤ワインの産地として知られていましたが、ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェの影響を受けて、現在では、生産量の9割近くがシャルドネから造られる白ワインになっています。
まだ知名度も低い分、高品質ながらも比較的リーズナブルな価格で購入できるため、ブルゴーニュの中でもコストパフォーマンスの高いワイン産地の1つです。
サントーバンのテロワール
サントーバンのブドウ畑は、コート・ドールの中でも丘の中腹にあるため、標高300mから350mのかなりきつい斜面に広がっており、ピュリニー・モンラッシェと隣接している斜面は、急勾配で土壌や日照量なども非常に恵まれたテロワールを持っています。
気候は他のブルゴーニュの産地と同様に暑い夏と厳しい寒さの冬がある大陸性気候で、寒暖差も激しいため凝縮感のある味わいのブドウが育ちます。
土壌は粘土石灰質と褐色粘土質から構成されており、粘土が多い褐色の土壌では、ピノ・ノワールが多く栽培され、粘土石灰質の土壌ではシャルドネなどが栽培されています。
サントーバンで主に栽培されるブドウ品種
栽培されるブドウの88%がシャルドネで、残りの12%がピノ・ノワールという比率で、約113ヘクタールのシャルドネの畑になっており、ピノ・ノワールのブドウ畑は44ヘクタールです。
サントーバンの中にガメイという村があり、ボジョレーのブドウ品種であるガメイは、この村にちなんだもので、かつてはここでガメイが栽培されていました。
しかしながら、現在はガメイの栽培はなく、シャルドネとピノ・ノワールのみが植えらいます。
サントーバンで造られるワインの味わいや特徴
サントーバンで造られる白ワインは、粘土石灰質の土壌で育つシャルドネの豊富なミネラル感のあるエレガントな白ワインが多く造られており、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類のフレッシュなアロマに、白い花やオレンジの花などのフローラルなアロマが感じられ、口に含むと柑橘の心地よいフレッシュな果実味と酸があり、ナッツや火打石の香りも加わり、香ばしく奥行のあるニュアンスが感じられます。
熟成を経るごとに、豊富なミネラルが繊細でバランスの取れた味わいに変化し、ハチミツやシナモン、アーモンドといった樽由来の香りが現れ、滑らかさを持つオイリーな厚みのあるリッチなワインへと変貌します。
赤ワインは、ピノ・ノワールのチャーミングでエレガントな特徴が見事にでている軽やかな味わいのワインが多く、ラズベリー、クランベリー、イチゴなどのベリーのアロマに、カシスやブラックベリーなどの黒系果実のアロマ、ほんのりとスパイスやコーヒーなどの深みのあるアロマが加わり、口に含むと、ベリーのフレッシュでチャーミングな果実味が広がり、美しい酸と透明感のあるミネラル感が軽やかな口当たりで、エレガントで心地よい余韻が長く続きます。
サントーバンのおすすめワイン
この先100年のブルゴーニュワインを見据える学術的醸造家シルヴァン・デュボー。
彼の醸造は、ワイン本来の個性を保ちながらも、より自然で純粋な味わいを追求するアプローチを確立していきます。
シルヴァン・デュボーが手がけるワインは、ブルゴーニュ全域をカバーしつつも、その種類は厳選されています。シャブリから始まり、コート・ドールを中心とし、コート・シャロネーズ、マコンなど、ブルゴーニュの主要な地域を巡るようにラインナップが組まれています。
シャサーニュ・モンラッシェとピュリニー・モンラッシェ、その2つの銘醸地に隣接したサン・トーバン。
中でも、東向きにある標高280メートルの1級畑「Les Frionnes(レ・フリオンヌ)」から生まれる白ワインは、エレガンスとミネラル感に満ちた隠れた名品として、ワイン愛好家の間で高く評価されています。
レモンやライムの柑橘系に加え、リンゴや白桃の華やかさが広がり、熟成により、ヘーゼルナッツやバターのニュアンスも加わります。
ミネラル感のあるシャープな酸とクリーミーな口当たりが絶妙で、長い余韻には白い花やアーモンドのニュアンスが感じられます。
エレガントでピュアな余韻が印象的で、しっかりとした骨格が長い熟成にも耐えうるポテンシャルを感じさせます。
冷涼な気候、粘土石灰質土壌、丁寧な醸造が相まって、フレッシュで長期熟成にも耐えうる見事なバランスを備えた逸品です。
サン・トーバン ・プルミエ・クリュ・レ・フリオンヌ シルヴァン・デュボー 2021年
2021年ヴィンテージのサン・トーバンは、クラシックでエレガントなブルゴーニュ白ワインのスタイルを反映した年であり、酸とミネラルが際立つ洗練された仕上がり。
収量の少なさから、希少性が高まる可能性もあり、手に入れたらぜひ数年寝かせる楽しみも持ちながら味わいたい1本です。
サン・トーバン ・プルミエ・クリュ・レ・フリオンヌ シルヴァン・デュボー 2021年のご注文はこちら
サン・トーバン ・プルミエ・クリュ・レ・フリオンヌ シルヴァン・デュボー 2022年
2022年ヴィンテージのサン・トーバンは、ブルゴーニュの優れたテロワールと2022年の恵まれた天候が生み出した傑作です。
東向きの冷涼な環境、粘土石灰質の土壌、そして伝統的な樽熟成により、ミネラル感とフルーティーな味わいが絶妙に融合した1本となっています。











