甲州ワインは世界に通用する日本のワイン

甲州ワインは世界に通用する日本のワイン
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甲州ワインは世界に通用する日本のワイン

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甲州ワイン

今、世界から注目を集める日本ワイン。
その中でも、世界から高い評価を受け、
日本ワインの代表格ともいえる「甲州ワイン」。
本日は、約1000年もの歴史を持つ日本古来のブドウ品種「甲州」
から造られる「甲州ワイン」をご紹介します。

甲州ワインとは

甲州ワインというと、山梨県で生産されているワイン全般を
イメージされる方も多いと思いますが、
甲州ワインとは、「甲州」というブドウ品種から造られるワインのこと。
この甲州というブドウ品種は、ヨーロッパを起源とする日本固有の品種で、
なんと1000年以上の栽培の歴史があるブドウ品種なんです。

甲州種が甲州で栽培されるようになった経緯は、2つの説があり、
1つ目は、奈良時代の高僧である行基(ぎょうぎ)が、
夢に現れたブドウを持つ薬師如来の姿を木彫りにして、
柏尾山大善寺に安置したところ、そこでブドウの樹を発見し、
広まったのが甲州種という説。
2つ目は、平安時代末期に雨宮勘解由(あまみやかげゆ)が、
山道でみつけた珍しい蔓草を持ち帰って育てたところ、
5年後にブドウが実り、これが現在の甲州種となったという説です。

そんな古い栽培の歴史を持つ甲州種がワインとして生産されるようになったのは、
1870年のこと。
しかし当時はまだ醸造技術が未熟だったため、わずか2年で廃業。
その5年後、大日本葡萄酒会社が設立され、2人の日本人がワインの醸造を学びに
フランスへ派遣されました。
それから100年後、勝沼町ワイン原産地認定制度が条例化され、
勝沼のワイナリーでシュール・リー製法が一般化し、
たゆまぬ研究を重ねた結果、2010年OIV(国際ブドウ・ワイン機構)が
甲州をブドウ品種として登録されました。
日本固有品種が、ワイン醸造用のブドウとして認められたのは甲州種が初めてのこと。
以来、甲州ワインは世界でも注目されるワインとなり、
海外で毎年のように高評価を得ています。

世界での甲州ワインの評価

前述のとおり2010年OIV(国際ブドウ・ワイン機構)が
甲州をブドウ品種として登録したことで、
輸出でラベルに「甲州」と明記することが認可され、
世界から注目を集めるブドウ品種となりました。
2005年には世界的ワイン評論家であるロバート・パーカー氏が、
甲州ワインを寿司に合わせて飲みたいワインと高く評価したことで、
2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された和食とともに、
甲州ワインの人気がみるみると上がっていきました。
そして、甲州ワインが世界的に認められるワインの1つとして決定的なものにしたのが、
世界90ヵ国以上で発行されるロンドン発のワイン情報誌『デカンター』が主催する
イギリスの国際ワインコンテスト「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード」で、
1万5000点以上のワインがエントリーする中、
2014年、中央葡萄酒の甲州ワイン「キュヴェ三澤 明野甲州」が金賞を受賞したことです。
これは、日本ワインとしては初の快挙で、多くのニュースにも取り上げられました。
また、日本を代表するワインメーカーであるシャトー・メルシャンの功績もとても大きく、
シャトー・メルシャンは世界でも有数のワイン研究実績を持っており、
以前から、香りが薄く味わいが平坦になりがちだった甲州種について、
アロマを深く探求した結果、グレープフルーツなどの柑橘に、
パッションフルーツなどのトロピカルフルーツのアロマを持つ、
ソーヴィニヨン・ブランと同じ香気成分があることを発見しました。
しかし、甲州種は同時にこの香気成分を消してしまう、
揮発性フェノール化合物の4VP、4VGを持ち合わせており、
この4VP、4VGを抑えることができれば、甲州種が本来持つ柑橘系のアロマを
最大限に引き出せることに気づき、栽培、収穫、醸造法を徹底的に見直しました。
その結果、2005年に生まれたのが「シャトーメルシャン 甲州きいろ香 2004」です。
このワインは、あふれる柑橘系のフルーツの香りとフレッシュな酸で、
甲州ワインというジャンルにおいて全く新しいスタイルを生み出し、
リリースと同時に国内外のニュースで取り上げられ、世界的にも高く評価されています。

甲州ワインの味の特徴

甲州種の果実は、淡いピンク紫。
白ワイン用のブドウで、酸味が少なく、
従来は軽めの白ワインに仕上げられるのが一般的でした。
また、甲州ワインの伝統的な味わいは甘口が主流だったため、
以前までは、軽めの白ワインというイメージが強かった甲州ワイン。
しかし、近年は辛口が主流となり、
昼夜寒暖差のある標高の高い畑で育てられた甲州種は、
強い酸を持ち力強い辛口や、重厚な味わいのものも造られるようになってきました。
また、従来甲州ワインは香りが乏しいという評価をされていましたが、
その原因が、甲州ブドウの香りのピークと糖度のピークのタイミングのズレに
あることが分かり、収穫のタイミングをかえるなど、
甲州が本来もつ柑橘系の香りを引き立たせたワインが一般化してきました。
こうした地道な努力が実を結び、ここ15年で品質が飛躍的に向上しています。
「日本らしさ」「甲州らしさ」として、世界から高い評価を受けるようになったのです。

一口に甲州ワインと言っても、山梨県には現在、
大中小合計約80社のワイナリーが存在し、
各ワイナリーが多様な製法と技術を駆使してさまざまな味わいを造っており、
味と香りにはバリエーションが多数あります。
フランスの伝統的な醸造方法である「シュール・リー製法」
で造られた甲州ワインは、辛口で味に厚みがあるのが特徴です。
また、小樽仕込みで造られた甲州ワインは、樽特有の香ばしいバニラや
ナッツのような温かみのあるフレーバーを感じられます。
最近は辛口が主流ですが、甘口のワインやスパークリングも多く造られています。

甲州ワインに合う料理やおつまみ

柑橘系の香りがしっかりと感じられ、辛口で味に厚みがある甲州ワイン。
そんな甲州ワインに合うおつまみを4つご紹介します。
どのおつまみもさっぱりとしていて、さわやかな甲州ワインにぴったりです。

「さっぱり梅のとりつくね」

■材料
とりひき肉 200g
溶き卵 1/2個分
小麦粉 大さじ1
生姜すりおろし 1かけ分
梅干し 2個
本みりん 小さじ2
塩 ひとつまみ
オリーブオイル 小さじ2
酒(またはワイン) 大さじ1
■作り方
(1)梅干しは種を取り、粗めに叩く。
(2)ボールにオリーブオイルと酒以外の材料を全て入れしっかり混ぜる。
(3)8~9個に分けて丸く成形する。
(4)フライパンにオイルを入れ温め、③を入れて蓋をし弱めの中火で3分加熱。
ひっくり返し、酒を入れ、蓋をしさらに4分加熱する。
蓋を開け、水分を飛ばしながら両面こんがり焼き色がついたらできあがり。

「アジのパン粉焼きイタリアンソース和え」

■材料
アジ 3尾
塩 ひとつまみ
A パン粉 小さじ1
A パルミジャーノ・レッジャーノ(粉) 小さじ1
オリーブオイル 大さじ1
B ミニトマト(粗みじん切り) 4個
B バジルの葉(手で細かくちぎる) 6枚
B オリーブオイル 小さじ1
B 酢(白ワインビネガー等) 小さじ1/2
B 塩・胡椒 少々
カットレモン 適量
■作り方
【ソース】
Bオリーブオイル、酢(白ワインビネガー等) 、塩・胡椒 少々をよく混ぜ、
ミニトマト(粗みじん切り) 、バジルの葉(手で細かくちぎる) と和えて
ソースを作り、冷蔵庫で冷やしておく。

(1)アジを三枚におろし、両面に塩を振って10分置き水分を拭き取る。
Aパン粉、パルミジャーノ・レッジャーをアジの両面にふりかけ、
指で押さえつけるようにしっかりまとわす。
(2)フライパンをあたためてオイルをひき、中火でアジの両面が色付くまで焼く。
(3)器に盛りつけ、ソースをかけてカットレモンを添えたらできあがり。

「しゃきしゃきレンコンとタコのかぼすサラダ」

■材料
れんこん 80g
タコ 100g
水菜 70g
フリルレタス 30g
ラディッシュ 2個
かぼす 1個(絞り汁20cc)
ハーブ(スパイス)ソルト小さじ1/2
粉チーズ 小さじ1/2
オリーブオイル 大さじ2
■作り方
(1)皮を剥いたれんこんは厚さ1〜2㎜の扇切りにし、タコも薄切りにし、
(2)沸騰したお湯でどちらも1分半茹でる。
(3)茹でたれんこんとタコはザルにあげて冷ましておく。
(4)水菜は3cmほどのザク切り、ラディッシュは薄切り、
フリルレタスは手で適度なサイズにちぎる。
(5)ボウルにかぼすを絞り、ハーブ(スパイス)ソルトを加えて
よく混ぜ合わせたら、粉チーズ、オリーブオイルを加えてドレッシングは完成。
(6)ドレッシングの入ったボウルに野菜を入れ、ドレッシングを馴染ませて出来上がり。

「真鯛の和風カルパッチョ」

真鯛の刺身80g
大葉10枚
ミョウガ1本
A エキストラバージンオリーブオイル 大さじ1
A 柚子胡椒 小さじ1/3
A 海塩 ひとつまみ

■作り方
(1)Aエキストラバージンオリーブオイル、柚子胡椒、海塩を合わせておきます。
(2)大葉・ミョウガは、それぞれあらって水気を切り合わせ、(1)を入れて和えます。
(3)器に真鯛の刺身を盛り(2)を盛り付けてできあがり。

甲州ワインに合うおつまみ

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