5つの特級畑を持つモレ・サン・ドニ村から造られるワインの味と特徴

5つの特級畑を持つモレ・サン・ドニ村から造られるワインの味と特徴
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5つの特級畑を持つモレ・サン・ドニ村から造られるワインの味と特徴

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モレ・サン・ドニ村から造られるワイン

黄金の丘陵の名をもつブルゴーニュワインの銘醸地コート・ドール。
その中でも最小のブドウ栽培地区の1つ、モレ・サン・ドニ。
しかしながら、総栽培面積の約3分の1がグラン・クリュ(特級畑)という
非常に素晴らしいワイン産地。
そこで、本日はモレ・サン・ドニのワインについてお話します。

モレ・サン・ドニの5つのグラン・クリュ

ジュヴレ・シャンベルタンと、シャンボール・ミュジニィに挟まれる
南北に僅か1.2キロメートルほどの小さな村、モレ・サン・ドニ。
日本では馴染みの薄い産地で、知らないという方も多いと思います。
それもそのはず60年ほど前まで、モレ・サン・ドニのワインは、
お隣のジュヴレ・シャンベルタンか、シャンボール・ミュジニーとして販売されており、
モレ・サン・ドニという名前ではあまりワインが出回っていませんでした。
1970年代以降から、モレ・サン・ドニを代表するドメーヌのポンソ、デュジャック、
ユベール・リニエなどが造り出すワインが世界的に評価され、
一気にコート・ドールで注目集める村となりました。

モレ・サン・ドニのブドウ栽培面積は137ヘクタールと、
コート・ド・ニュイの中でもヴージョ村に次いで小さいながら、
全体の約3分の1に相当する40ヘクタールがグラン・クリュ(特級畑)という
非常に素晴らしいワイン産地なのです。
ちなみに、プルミエ・クリュ(1級畑)の面積を合わせると、
栽培面積のじつに半分以上がグラン・クリュとプルミエ・クリュになります。

モレ・サン・ドニには5つのグラン・クリュがあり、
最も広い面積をもつのは、クロ・ド・ラ・ロシュで、
豊富なミネラルを持つ熟成型のワインを生み出します。
最も北に位置する畑のクロ・サン・ドニは、
シャンボール・ミュジニーにまたがるボンヌ・マールを除けば、
モレ・サン・ドニの中で最小の畑で、
この畑からはエレガントでもっとも洗練されたワインが生まれます。
1141年に設立されたベネディクト派のタール尼僧院に由来を持つ、
クロ・ド・タールは、長い歴史の中でも畑の所有者が3人しかいない
モノポール(単独所有畑)で、1932年からはモメサン家による所有しており、
ブルゴーニュのグラン・クリュの真骨頂とも言える、
シルクのように滑らかで、エレガントな香りを持つワインを生み出します。
モレ・サン・ドニの中央に位置し、14世紀からある歴史ある畑の
クロ・デ・ランブレイは、ドメーヌ・デ・ランブレイがほとんどの畑を所有しており、
実質的にはモノポールの状態で、パワフルさとエレガントさの両方を兼ね備えた
バランスのよいワインが生み出されています。
モレ・サン・ドニとシャンボール・ミュジニーにまたがる、
ボンヌ・マールは、全体の1割だけが モレ・サン・ドニ側にあり、
所有者はブリュノ・クレールとフジュレイ・ド・ボークレールのみで、
少量ながらシャルドネやピノ・ブランから良質な白ワインも造られています。

モレ・サン・ドニのテロワールとブドウ品種

モレ・サン・ドニは、ブルゴーニュ地方全域に見られる大陸性気候に属しており、
収穫期に天候が変わりやすいためヴィンテージごとに個性を持ったワインが造られます。
標高220〜270mの東向きの斜面に畑が広がっており、
5つのグラン・クリュが位置するのは、東向きの斜面の最良の場所で、
ブドウを成熟させるための最高の条件が揃っています。
土壌はジュラ紀中期の石灰質と粘土石灰質の混成土壌で、
斜面の上部には魚卵状石灰岩、斜面の下部はウミユリ石灰岩から出来ており、
村の下の土壌はより泥灰土が多くなります。

一番広く栽培されているのがピノ・ノワールで、
少量ですが、いくつかの区画にはシャルドネとピノ・ブランが栽培されています。

モレ・サン・ドニのワインの味の特徴

モレ・サン・ドニのグラン・クリュから造られる赤ワインは、
一般的に 豊満な果実味で固く引き締まったワインが多く、
カシス、ブルーベリーといった黒系果実と、チェリーなどの赤系果実に、
野バラ、スミレ、甘草などのアロマがあり、
熟成を経るごとになめし革、コケ、ジビエ、トリュフの複雑なアロマが現われます。
口に含むとボディの力強さと果実味が感じられ、しっかりしたストラクチャーがあり、
ジュヴレ・シャンベルタンの力強さと、シャンボール・ミュジニーの優雅さを
合わせ持つワインと言われています。

おすすめのモレ・サン・ドニのワイン

クロ・ド・ラ・ロッシュ・グラン・クリュ アンヌ エ セバスティアン ビドー
ドメーヌ・アンヌ・エ・セバスチャン・ビドーは、
モレ・サン・ドニに本拠を置き、畑は現在約1.30haと小規模ながら、
海外のワイン愛好家の評判からじわりと人気を集め、
今やブルゴーニュで外さないワインとして、
徐々に名が知られてきている注目のドメーヌです。
家族経営で小規模の畑を丁寧に管理し、誠実なワインを造る生粋のブルギニョン。
ドメーヌ・アンヌ・エ・セバスチャン・ビドーでは、
栽培は極力自然な栽培をしつつ、畑の状況に合わせて対処する、
リュット・レゾネを採用しています。
モレ・サン・ドニの村名区画の中でも、シャンボール・ミュジニーに接し、
プルミエ・クリュのクロ・ド・ラ・ビュシエールのすぐ下にある
リューディ「 les Porroux 」の畑のブドウのみ使用。
広さはわずか0.1239haながら、
モレ・サン・ドニの中でもとりわけ品質の良いものができるとして名高い区画です。
シャンボール・ミュジニー村と接する位置にあり、華やかさも持ちますが、
若いうちはなかなか開きにくいという特徴を同時に備えています。
一般的に熟成向きの堅牢なタイプのワインです。

クロ・ド・ラ・ロッシュ・グラン・クリュ アンヌ エ セバスティアン ビドー

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