クレマンとは?フランスのスパークリングワインについて

クレマンとは?フランスのスパークリングワインについて
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クレマンとは?フランスのスパークリングワインについて

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フランスのスパークリングワイン、クレマンとは?

クレマンというスパークリングワインをご存知ですか?
泡好きの方なら、よく飲まれている方も多いのではないでしょうか。
シャンパンといえば、高品質で価格も高く、お祝い事では飲むけど、
普段飲みではなかなか…という感じですが、
クレマンはシャンパンと同じ製法で高品質ながら、
価格はとてもリーズナブルでコスパの高いスパークリングワインなんです。
そこで本日は、クレマンについてお話します。

クレマンとは

クレマン(Cremant)とは、フランスのシャンパーニュ地方以外で造られる、
シャンパンと同じ瓶内二次発酵によって造られるスパークリングワインです。
そもそもシャンパンは、シャンパーニュ地方で、
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエのブドウ品種を使い、
瓶内二次発酵という特殊な工程で泡を発生させ、
瓶の中で15か月以上熟成しなければ、シャンパンと名乗ることができません。
クレマンもシャンパン同様、瓶内二次発酵で造られますが、
その多くは、最低9ヶ月以上(一部、12ヶ月以上)の熟成を経てリリースされます。
また、ブドウ品種は各アペラシオンによって定められています。

クレマンの主な生産地域

フランスでクレマンを名乗れる産地は8つあり、
アルザス地方の「クレマン・ダルザス」、ブルゴーニュ地方の「クレマン・ド・ブルゴーニュ」、
ロワール地方の「クレマン・ド・ロワール」、ボルドー地方の「クレマン・ド・ボルドー」、
ジュラ地方の「クレマン・デュ・ジュラ」、ローヌ地方の「クレマン・ド・ディー
ラングドック・ルーション地方の「クレマン・ド・リムー
そして2015年にA.O.C.認定されたサヴォワ地方の「クレマン・ド・サヴォワ」です。

クレマンの種類と特徴

8つの産地の中でも、人気の高い3つのクレマンの特徴をご紹介します。

クレマン・ダルザス
アルザスのクレマンであるクレマン・ダルザスは、
リースリング、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、オーセロワ、シャルドネ、ピノ・ノワールの
ブドウ品種の使用が認められており、8つの産地の中で最大の輸出量をほこり、
フランス国内でも一番人気のクレマンです。
ドイツ、スイスの国境に面したアルザス地方は、標高が高く、ドイツワインの影響を強く受けており、
使用されるブドウ品種もリースリングなどのドイツ系の品種が多く使われ、
とてもさわやかな香りのすっきりとした繊細な味わいが特徴です。
また、アルザス地方はオーガニック栽培にも力を入れており、
スパークリングワインではめずらしいオーガニックのブドウを使用した
クレマン・ダルザスも多く造られています。

クレマン・ド・ブルゴーニュ
ブルゴーニュ地方のクレマンである、クレマン・ド・ブルゴーニュは、
冷涼な気候を活かし、ピノ・ノワール、シャルドネ、アリゴテ、ピノ・ブラン、ピノ・グリ
ミュスカデ、サシー、ガメイのブドウ品種の使用が認められており、
通常のブルゴーニュワインは単一品種が基本で、赤はピノ・ノワール、
白はシャルドネが主ですが、スパークリングワインは使用品種も多様で、
さらにブレンドもできるため、バラエティー豊かなクレマンが造られています。
また、シャンパーニュ地方で使用される、ピノ・ノワールとシャルドネの
単一品種で造るクレマンもあり、シャンパーニュ地方と同様に
ブラン・ド・ブランやブラン・ド・ノワールといった表記もよく見られます。
フランスの中でも最高峰のワインを造る銘醸地として知られるブルゴーニュ地方のため、
他の産地のクレマンに比べ、比較的価格も高めですが、
味わいも酸のきいたエレガントで高品質なクレマンが造られています。

クレマン・ド・ボルドー
ボルドー地方のクレマンであるクレマン・ド・ボルドーは、
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、カルメネール、
マルベック、プティ・ヴェルド、セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、
ソーヴィニヨン・グリ、ミュスカデル、ユニ・ブラン、コロンバール
のブドウ品種の使用が認められており、ボルドー地方といえば赤ワインのイメージ通り、
カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローといった、通常白のスパークリングワインでは
使われることがない黒ブドウ品種が使われており、
ブルゴーニュ地方同様、最高峰のフランスワインを生み出す銘醸地らしく、
価格もやや高めですが、ボリューム感とバランス感のある高品質なクレマンが造られています。

フランスで製造しているスパークリングワインについて

■シャンパン
シャンパーニュ地方で瓶内二次発酵方式で造られるスパークリングワイン
■クレマン
シャンパーニュ地方以外で、大半が瓶内二次発酵方式で造られる
スパークリングワイン(ガス圧3~3.5気圧程度のもの)
■ヴァン・ムスー
クレマンよりもガス圧の高いスパークリングワイン(5~6気圧)
■ヴァン・ペティヤン
弱発泡のスパークリングワイン(1~2.5気圧以下)
■ヴァン・ペルラン
微発泡性のスパークリングワイン(0.5~1気圧)

おすすめのクレマンワイン

クレマン・ド・ボルドー ルイ・ド・ペラン
UGボルドーの畑は、ガロンヌ川の右岸の20のコミューンに広がっており、
この地域は「アントル・ドゥー・メール(二つの海の狭間の土地)」と呼ばれ、
1000年以上もブドウ栽培が続けられてきた、長い伝統のある産地です。
ボルドー地方と言えば赤ワインのイメージですが、
スパークリングワインの歴史も古く、
19世紀の終わりには上質な白ブドウや黒ブドウによるスパークリングの
「ボルドー・ムスー」が生産されていました。
このボルドー・ムスーが1990年に呼称変更し「クレマン・ド・ボルドー」となり、
現在、大半が白ですが、ロゼも生産されています。
セミヨン49%、メルロ45%、カベルネ・フラン6%で造られたこのクレマンは、
品種ごとに一次発酵後を行い、アッサンブラージュし、
その後、瓶内二次発酵し、最低12カ月間の瓶内熟成を行いリリースされます。
きめ細やかな泡、淡い緑がかった黄金色の色調で、
清楚な、白い花を思わせるエレガントな香りに、
口当たりも滑らかで、アーモンドを思わせる風味が余韻に残ります。
シーフード料理全般に美味しく合わせられます。
また、レモンパイなど、フルーツを使った甘酸っぱいデザートにもよく合います。

クレマン・ド・ボルドー ルイ・ド・ペラン

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