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最近アペロという言葉が流行り、日本でも食前酒を飲む機会が増えてきましたね。
海外では食後にもゆっくりと甘口ワインを楽しむ習慣があります。
食前酒、食中酒、食後酒とワインはどんな場面でも
すばらしい味わいと時間を提供してくれます。
そこで本日は、食後酒としておすすめの甘口ワインをご紹介します。
食後酒はディジェスティフと呼ぶ
フランス語で食前酒をアペリティフと呼ぶことはご存知の方も多いと思いますが、
食後酒はフランス語でなんていうかご存知ですか?
食後酒のことをフランスでは「ディジェスティフ(digestif)」と呼ばれています。
食後のデザートやチーズなどと一緒にアルコール度数の高いお酒を飲むことを意味し、
アルコールで胃を刺激することによって消化を促す働きもあるとされています。
とくに、このディジェスティフでは、甘口のデザートワインを楽しむことが多く、
甘味のある香り高いデザートワインは、おいしい料理やワインの余韻を優雅に浸らせてくれます。
食後酒には度数が高く甘口のワインがおすすめ
食後酒にはいくつか種類があり、貴腐ワインやアイスワインなどの
デザートワインと呼ばれる天然の甘口のワインや、
ポートワインやシェリー酒といったアルコール度数を高めた酒精強化ワイン。
コニャックやグラッパといったワインやブドウの絞りかすを原料とした蒸留酒などの
アルコール度数が高いものが挙げられます。
最近は食後酒としてだけでなく、食中酒としても飲めるように、
甘口のタイプだけでなく、辛口のタイプも造らるようになってきましたが、
やはり食後酒に飲むなら甘口タイプがおすすめです。
甘めのデザートとも相性が良く、アルコール度数が高いので、
甘口のタイプの方が食中酒と違った味わいが楽しめます。
食後におすすめの酒精強化ワイン
ポルトガルのポートワインとマデイラワイン、スペインのシェリーが、
世界3大酒精強化ワインと言われており、
なかでもポートワインは「ポルトガルの宝石」とも称され、
長いものだと40~50年熟成させて、
芳醇な香りとまろやかな味わいのポートワインになります。
ポートワインというと赤がイメージされますが、
大きく分けて黒ブドウから造られる「レッド・ポート」と
白ブドウから造られる「ホワイト・ポート」の2つがあります。
主となって生産されているのは、レッド・ポートで、
こちらも「ルビータイプ」と「トゥニータイプ」に区別できます。
ルビータイプは、比較的リーズナブルでフレッシュな果実味が味わえるものから、
100年以上の熟成が可能と言われている高級なヴィンテージポートまであり、
ブラックベリーやプラムなどの果実味と豊かな甘味があり、
スパイシーなエレガントな香りを楽しめます。
トゥニータイプは、ドライフルーツやナッツ、
カラメルなどの甘くて香ばしい風味や熟成感が楽しめ、
澱は瓶詰め時に取り除かれるのでボトル内にはありません。
熟成感のあるワインが気軽に楽しめるのが魅力です。
少し熟成したヴィンテージのルビーポートには、
ブルーチーズ特有の濃厚な香りと強い塩気が、
複雑で力強い甘みのあるポートワインにマッチし、
甘味と塩気でゆっくりとポートワインを楽しめます。
チョコレート系のデザートや、豊かな風味のクリーム系のお菓子、
フルーツを使ったパイやパウンドケーキなどともよく合います。
食後におすすめのデザートワイン
フランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイ、
ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼが世界3大貴腐ワインと呼ばれ、
桃や洋ナシ、アプリコットなどの芳醇な果実のアロマに、
ハチミツのニュアンスが感じられるエレガントで複雑味のある濃厚な甘みで、
まさにデザートワインの王様と呼ぶのにふさわしいデザートワインです。
貴腐ワインとは、白ワイン用のブドウに貴腐菌(ポトリティス・シネレア)
と呼ばれるカビが付着することによりブドウの水分が蒸発し、
糖度と香りが凝縮した干しブドウ状になります。
この干しブドウ状になった果実を発酵して造られます。
貴腐ワインはそのまま食後酒として味わってももちろんおいしいですが、
バニラアイスに貴腐ワインをかけて食べると、
貴腐ワインの華やかな香りとコクのある甘味が、
バニラアイスにマッチし大人のデザートとして楽しめます。
また、ドライフルーツやコンポートなど砂糖で甘味を強くした
フルーツが相性がいいです。
デザートとのペアリングならスパークリングワイン
甘いデザートとワインのマリアージュは、
贅沢な大人の楽しみ方と言ってもいいくらいよく合います。
とくにどんなデザートにも合わせやすいのがスパークリングワイン。
中でもシュークリームやアップルパイなど、生地にバターを使った
さくっと軽めの食感のスイーツには、スパークリングワインが抜群に合います。
アップルパイなどのパイ生地には、たっぷりのバターが練りこまれているので、
バターのリッチな味わいとスパークリングワインの弾ける泡とキリっとした酸がベストマッチ!
おすすめの食後酒
シャトー・ギロー
シャトー・ギローは、自然に対する尊敬の念とそこに人の情熱を
傾けることを哲学として、格付1級シャトーで初の有機認証を獲得しました!
そのシャトー・ギローで造られる100%オーガニックの貴腐ワイン。
ソーテルヌで最もソーヴィニヨン・ブランの比率が高く、
セミヨン65%、ソーヴィニヨン・ブラン35%のフルボディタイプの貴腐ワイン。
ピンクグレープフルーツ、レモンの砂糖漬け、アプリコットなどの風味で、
シャトー・ギローの輝くテロワールを感じる味わいになっています。