ワイン造りの中でもとても重要な作業のピジャージュとは

ワイン造りの中でもとても重要な作業のピジャージュとは
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ワイン造りの中でもとても重要な作業のピジャージュとは

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ピジャージュとは

以前このソムリエ手帳でお話したことのある「バトナージュ」。
これは、白ワインの醸造工程の中で、タンクの底に沈んだ澱(おり)を、
バトン(Baton)を用いて、熟成期間中にワインと一緒に攪拌することを言いました。
今回は、作業としてはこのバトナージュに似た作業のピジャージュについてお話します。

ピジャージュとは

ピジャージュ(Pigéage)は、「パンチダウン」を意味するフランス語で、
赤ワインのアルコール発酵の初期段階で行われる醸造のプロセスの1つで、
タンクの中の浮き上がった果皮や種子などの固形物を、
上から櫂や人力で撹拌させる作業のことを言います。

ピジャージュと似ている作業のルモンタージュとは

ルモンタージュは、英語ではポンピングオーバーといい、
文字どおり、ポンプを使って汲み上げる作業のことです。
タンクの下から液を抜いて、パイプでつなぎポンプでタンクの上から抜いた液体を
振りかけて循環させます。
この作業は1日2~3回行い発酵を促して、ムラをなくす効果があります。

ピジャージュ・ルモンタージュはなぜ行うのか

ピジャージュもルモンタージュも、作業の方法は異なりますが、
どちらも赤ワインを発酵する際に、液体と固形物を撹拌することが目的です。
赤ワインを発酵する際、果皮や種子などと一緒に果汁をアルコール発酵させます。
その時、炭酸ガスが発生するため果皮などの固形物は炭酸ガスによって水面に浮かびあがり、
表面を覆ってしまいます。
液体の表面が覆われてしまうと、ワイン自体に空気が当たらずに発酵が不十分になり、
発酵のスピードにムラが出てしまいます。
そうしたことを防ぐために、ワインにしっかりと酸素を送るために撹拌をします。
また、混ぜ合わせることで、果皮などからタンニンや色素の抽出が促進され、
ワインに色、質感、渋味をもたらします。
さらに、撹拌することでワインをバクテリアやカビから守ることにも役立ちます。

赤ワインに大切なピジャージュとは

 

 

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