冷凍したワインの味わいの変化と保存効果

冷凍したワインの味わいの変化と保存効果
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冷凍したワインの味わいの変化と保存効果

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冷凍したワインの味わいの変化

夏場の暑い日、ちょうど氷を切らしていて、
買ってきたワインを急いで冷やそうと思い、
冷凍庫にワインを入れて冷やしたなんて経験ありませんか?
冷凍庫に入れると15分~20分ほどでちょうどよく冷やされて、
急いで飲みたいときには最適ですよね。
でも、ワインをうっかりそのまま入れっぱなしにしてしまうと
瓶が割れたりと大変なことになるので注意が必要です。
でもワインを冷凍した場合、どのような味の変化があるのか
気になる方もいらっしゃいますよね。
そこで、本日は冷凍したワインの味わいの変化についてお話します。

ワインの保管方法

まずはワインの最適な保存条件をおさらいしておきましょう。
最適な保存には3つの条件があります。
それは、「温度」「光」「湿度」です。
「温度」は、13~15度が最適な温度とされ、
30度を超える部屋にワインを置いておくと煮え始めると言われています。
ワインのアルコール発酵の酵母菌の活動は約32℃以上で停止し、
高温の状態で保管が続くと、瓶内のワインが急激に膨張し、
コルクが押し上げられ液漏れしてしまうことがあります。
液漏れしたワインを適正温度で保管し1週間後位に飲んだ場合、
ワインのバランスは大きく崩れている様に感じられるとのことでした。
次に「光」。
ワインはできるだけ光を避けて暗い場所で保存し、
紫外線に当てないことが望ましいです。
最後に「湿度」。
乾燥した場所で保管していると、コルクが乾燥して縮み、
そこから空気が入ってワイン酸化させてしまいます。
そのため理想的な湿度は65~80%とされています。

冷凍した白ワインの味わいの変化

温度が高すぎる場所での保管はワインのバランスを大きく崩す原因になることが分かりました。
それでは、本題である冷凍した場合のワインの味わいの変化はどうでしょうか。
まずは、瓶のままでの冷凍は破裂の恐れもあり危険ですので、
冷凍保存できるプラスチック容器に入れ替えての実験結果です。

デイリーで飲む1000円以内の白ワイン数種類を冷凍保存してから、
飲むのにちょうどよい温度まで解凍し、
酸味、香り、果実味、甘味、複雑さの5点を適正な保管方法で保管した同じワインと飲み比べたところ、
全体的に、味わいが大きく異なるということはなかったようです。
ただ、酸味、香り、果実味ともに控えめになり、
少しぼやけた印象になってしまうということでした。
これは白ワインに含まれる酒石酸が結晶化して酸化が進んでしまうため、
ワインの厚みが感じにくくなり、ワインの個性が発揮されにくくなるようです。
ただ、白ワインの場合はもともとフレッシュな味わいの酸とフルーティーさを楽しむものなので、
一度凍ってすぐに解凍したものならば、それほどの変化はないようです。
ただ、凍らせて数か月、数年後も同じように飲めるかは不明です。

冷凍した赤ワインの味わいの変化

次に赤ワインでも同じように実験した結果があります。
赤ワインについては、見た目からの変化がすぐに表れたそうです。
まず、外観が少し褐変した色調になり、やや濁りもみられました。
味わいについてはさらにはっきりとした違いがあり、
どのワインも共通して、果実味や酸味のフレッシュ感がなくなり、
香りが弱くなったように感じられ、
逆にタンニンの粗さを感じられ、後味も渋味が残るという結果になりました。
白ワインはブドウ果汁のみを発酵して造るのに対し、
赤ワインは種や果皮も一緒に漬け込まれ発酵するため、
赤ワインの方が含まれる成分が多く、より複雑味があるので、
凍らせることで、化学変化が起きやすくなるようです。

飲み残りワインの冷凍は調理用として利用

それでは、飲み残したワインなど、すぐに飲み切れないときどうすればいいか。
残ったワインを製氷皿などに入れて凍らせ、調理用のお酒として使うのが有効です。
凍らせてもアルコールそのものは変化していませんので、
お肉をやわらかくしたり、くさみを取ってくれる効果があります。

ワインを凍らせるとどうなる?

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