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『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』の作品で知られる映画の巨匠フランシス・フォード・コッポラ。
映画好きの方なら作品は見ていなくても一度は名前を聞いたことがある映画監督ではないでしょうか。
フランシス・フォード・コッポラは映画界だけでなく、ワイン界でも多くの偉業を成し遂げた人物なんです。
そこで、本日はフランシス・フォード・コッポラのワインについてお話します。
フランシス・フォード・コッポラについて
1904年にイタリア人である祖父はアメリカに移住し、コッポラ一家のアメリカでの生活が始まりました。
父は楽団のフルート奏者で作曲家、妹は女優と芸術一家に育ちます。
ニューヨーク郊外で育ち、大学で演劇を学び、ロジャー・コーマンのもとで
低予算映画の監督としてキャリアをスタートさせました。
その後1972年の『ゴッドファーザー』の世界的ヒットにより、複数の映画賞を獲得し、
シリーズ化もされ、1979年の『地獄の黙示録』はカンヌ国際映画祭グランプリを獲得し、
映画監督として不動の地位を築きます。
フランシス・フォード・コッポラのワイン
そんなコッポラが1975年、カリフォルニアのナパに別荘を探していた際、
歴史あるワイナリーの「イングルヌック・ヴィンヤード」が売りに出されており、
創設者であるグスタフ・ニーボームの邸宅を含む、
ワイナリーの敷地の一部の1,560エーカーを購入します。
このイングルヌック・ヴィンヤードは、フィンランド人である富豪グスタフ・ニーバムによって
1879 年に高品質なワインを造るため巨額の投資を惜しげもなくおこなって設立されました。
1889年のパリ万国博覧会で金メダルを獲得し、1919年サンフランシスコで開催された
パナマパシフィック国際展示会で19の金メダルを獲得するなど、
数十年かけて非常に高い評価を得るワイナリーへと成長します。
1908年にニーバウムが亡くなった後、彼の妻は事業を継続するために有能なマネージャーを雇いましたが、
禁酒法の後、1938年にグスタフの妻であるスザンヌも亡くなり、
1939年に甥のジョン・ダニエルズ・ジュニアにワイナリーの運営が引き継がれ、
1964年までワイナリーの運営はおこなわれましたが、その後売却せざるを得なくなり、
1975年、コッポラがその一部を購入することになります。
この頃には、イングルヌックの名前も他社に売却され、ワイナリーは完全に崩壊していました。
コッポラはロバート・モンダヴィから、イングルヌックの歴史を学び感銘を受け、
その後、コッポラ夫妻は20年という長い歳月をかけ、売却されていた畑を徐々に買い戻し、
イングルヌックの再興にむけて尽力を続けます。
1978年、 ニーボーム・コッポラ・エステート・ワイナリーで初めて収穫されたブドウで造られた
初のヴィンテージは、「ルビコン1978」としてリリースされ、
1991年にシャトー・マルゴーでキャリアを積んだフィリップ・バスコールを迎え、
現在カリフォルニアを代表する高級ワインの1つ「カスク」を生み出します。
そして2011年4月、念願の「イングルヌック」という名の商標権をザ・ワイン・グループから取得し、
「イングルヌック」として生まれ変わりました。
また2006年から、5年の年月をかけてリノベーションをおこなったワイナリーが
2010年10月「フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリー」がオープンし、
子供からお年寄りまであらゆる年齢層の人々が一日満喫できるリゾートとして人気を集めています。
フランシス・フォード・コッポラが造るワインの特徴
コッポラが造るワインは、毎日飲んでも飲み飽きないデイリーワインから、
カリフォルニアの沿岸部から内陸部の渓谷にある一部の畑で収穫される
凝縮感のあるブドウから高品質なワインまでさまざまなラインナップがあり、
ワインは「ディレクターズ カット」「グレート ムービーズ」
など映画監督らしい名称がつけられており、ラベルデザインもとてもユニークです。
またアカデミー賞関連のイベントでコッポラのワインが振る舞われました。
そして、最上のブドウのみで造るフラッグシップキュヴェのイングルヌックルビコンは、
1880年代に最初に植えられたカベルネ・ソーヴィニョンを含む、最上のブドウのみを使用し、
長期熟成で真価を発揮するしっかりとした柔らかいタンニンとエレガントな味わいのあるワインです。
フランシス・フォード・コッポラのワインブランド
イングルヌック
コッポラ ロッソ&ビアンコ
フランシス コッポラ ダイヤモンド コレクション
フランシス フォード コッポラ ディレクターズ カット
フランシス コッポラ ディレクターズ グレート ムービーズ
フランシス コッポラ ソフィア
フランシス フォード コッポラ ヴォトル サンテ
エレノア
アルキメデス