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スペインのスパークリングワインと言えば、
シャンパーニュと同様の瓶内二次発酵方式によるスパークリングワインの
「カヴァ」が有名ですよね。
そのカヴァをスペインではじめて造ることに成功したワイナリーがコドーニュ。
本日は、スペインを代表するワイナリーのコドーニュについてお話します。
コドーニュについて
コドーニュ(CODORNIU)は、スペイン北東部カタルーニャ地方にある名門ワイナリーで、
1551年に創業し、カヴァを生産するワイナリーの中でフレシネに次ぐ2番目に大きなワイナリーです。
2018年にカーライルグループが株式を取得するまでは、
スペインのワイナリーとしては最古の家族経営の会社であり、
ワイナリーの建築は、ガウディと同時代に活躍したスペインの建築家の
プッチ・イ・カダファルク氏の作品で、モダニズム様式の歴史的建造物は、
1976年に国の重要文化財に指定され、毎年10万人のゲストがワイナリーに訪れています。
また、大きさも世界最大のセラーの1つを誇っており、
ここではスペインの伝統品種を用いた、シャンパーニュと同様の瓶内二次発酵方式による
スパークリングワインの「カヴァ」を年間約4500万本生産しています。
コドーニュで造られるワインの特徴
コドーニュは、スペインの伝統的なブドウ品種のみで作られていたカヴァに
初めて国際品種であるシャルドネとピノ・ノワールを使用して、
エレガントで気品あるカヴァを生み出すことに成功しました。
カタルーニャ地方の固有品種による穏やかな酸と個性的な風味に、
シャルドネやピノ・ノワールの芳醇なアロマのある果実味が合わさり、
酸と果実味のバランスが絶妙でさまざまな食事にあわせやすいカヴァになっています。
また、シャンパーニュとは違い、カヴァは価格も手頃なものが多いため、
デイリーワインとしても楽しめるワインが多くあります。
コドーニュのワイン造りのこだわり・哲学
コドーニュは、1872年にスペインで最初にシャンパーニュと同様の瓶内二次発酵方式の
スパークリングワインのカヴァを造ることに成功し、その後世にリリースされてからは、
アントワープの万博でスペインのワインとして初めて金賞を受賞するなど、
次々に成功をおさめていき、1897年に当時のスペイン王妃マリア・クリスティーナにより
コドーニュが王室御用達に任命され、名実ともにスペインを代表するワイナリーとなりました。
こうしたコドーニュのワインには、「良いワインは、良いブドウから」という
良質なブドウ栽培にかける思いが強くあり、現在所有する3000haの広大な自社畑と、
創業者一族が所有するブドウ畑のブドウのみを使用してカヴァが造られています。
おすすめのカヴァ
リクオ・ロス ロサード・ブリュット ボデガス・エスクデロ
ボデガス・エスクデロは、スペインで最も名高い赤ワイン産地リオハ地方で
150年以上の歴史を持つボデガ(醸造所)です。
高貴品種のテンプラニーリョを使い、高品質な赤ワインを造り続けています。
標高の高いリオハの気候を活かし、高品質なカヴァを作る「ボデガス・エスクデロ」では、
それぞれのカヴァをしっかり熟成させることに強いこだわりを持っており、
DOカヴァの法定熟成期間は9カ月とされますが、
リクオ・ロスでは、ROSADOが24カ月、Brutに至っては36カ月という、
シャンパーニュのプレステージクラスに要求されるのと同等の熟成期間で熟成されます。
このリクオ・ロスは、地元の祭事などでも出す特別なカヴァのため、
熟成期間も他のカヴァに比べて高いのです。
ヴィウラ100%で造られたこのブリュットは、シトラスやリンゴ、
白い花のほのかな蜜を思わせる香りの中に、
36か月熟成で醸されたイースト由来の熟成香が感じられます。
柔らかく深みのある、バランスが取れた味わいです。