地域ごと特徴が分かれるエミリア・ロマーニャ州のワイン

地域ごと特徴が分かれるエミリア・ロマーニャ州のワイン
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地域ごと特徴が分かれるエミリア・ロマーニャ州のワイン

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エミリアロマーニャ州のワインとは

以前、このソムリエ手帳でご紹介した気軽に飲める微発泡のイタリアワイン、ランブルスコ。
その産地であるエミリア・ロマーニャ州は、1つの州でありながら、大きく2つの異なる特徴を持った地方に分かれている面白い産地でもあります。
そこで本日は、エミリア・ロマーニャ州のワインについてお話します。

エミリア・ロマーニャ州について

エミリア・ロマーニャは、イタリア北東部に位置し、首都のボローニャを中心に、南はトスカーナ、北はロンバルディとベネト、東はアドリア海に面し、山岳地帯の多いイタリアでは珍しく、エミリア・ロマーニャ州の半分は平野が占めいる豊かで肥沃な地域です。
ブドウ畑は、2010年時点で136,000エーカー(55,000ha)以上あり、イタリア国内で最も生産量の多いワイン産地の1つです。
また、イタリアでも有数の食の地域として知られており、パルマ産の生ハムや、ボロネーゼパスタ、チーズのパルミジャーノ・レッジャーノ、バルサミコ酢といった世界にも名高い食材の数々が造られる産地です。
古くから農業や畜産で栄えてきたエミリア・ロマーニャのブドウ栽培の歴史は古く、紀元前7世紀にまでさかのぼり、イタリアの中でも古いワイン産地の1つで、この州は、大きく2つの地方に分けることができ、首都のボローニャより西をエミリア地方、ボローニャより東をロマーニャ地方と呼び、この2つの地方が合併して1つの州になったため、歴史や文化、ワイン造りも異なります。

エミリア地方でのワインの特徴

エミリア地方は、もともとバターや豚肉などの脂肪分の多い食文化があり、そんな脂っぽさを洗い流して口の中をさっぱりとさせてくれるスパークリングワインが造られるようになりました。
エミリア地方のスパークリングワインと言えば、イタリアを代表する微発泡ワインのランブルスコです。
甘口から辛口までさまざまなバリエーションを持つ微発泡のスパークリングワインで、スパークリングワインとしては珍しい赤(Rosso)が主で、その他に白(Bianco)やロゼ(Rosato)のランブルスコが造られています。
ほどよい甘みにほのかな渋みと酸味があり、しっかりとした果実味で、アルコール度数も甘口だと8%前後、辛口で11%ほどと度数が低めです。
ランブルスコ種は、100種に及ぶ亜種があり、さまざまなランブルスコ種から、多種多様な味わいのランブルスコが造られており、中でも代表的なものは、ランブルスコ・ディ・ソルバ―ラ種、ランブルスコ・グラスパロッサ種、ランブルスコ・サラミーノ種の3種類です。
味わいは、甘口から辛口まであり、ラベルには、残糖度を表す表示として、辛口は、Secco(セッコ)、Abboccato(アッボッカート)、Semisecco(セミセッコ)、甘口は、Amabile(アマービレ)、Dolce(ドルチェ)と記載されています。
そして、ランブルスコの最大の魅力はそのリーズナブルな価格。
安いものだと600円台からあり、1000円台前半くらいのものが主流で、普段の食事とともに気軽に楽しめるスパークリングワインです。
生産量としては、全体の数%とごくわずかですが、ボローニャ県の丘陵地帯では、白ブドウのピニョレット種から造られる白ワイン、コッリ・ボロネージ・クラシコ・ピニョレットが2010年にDOCG認定されました。

ロマーニャ地方でのワインの特徴

ロマーニャ地方では、白ブドウ品種のアルバーナ種100%から造られる白ワインのアルバーナ・ディ・ロマーニャが1987年にDOCG認定されており、辛口のSecco(セッコ)、甘口のAmabile(アマービレ)とDolce(ドルチェ)と、さまざまな味わいのものが造られています。
アルバーナ種は、西暦435年からこの地で栽培されている記録が残っており、とても古い歴史をもちます。
甘口のアルバーナ種は、黄金色で濃厚な桃やアプリコットなどのアロマが特徴的で、とても滑らかな飲み口に芳醇で豊かな果実味があります。
辛口は美しい麦わら色で、爽やかな酸味のしっかりとした味わいで、料理とともに楽しめるワインです。
またこの地域で造られる赤ワインのDOCロマーニャ・サンジョヴェーゼは、サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ種から造られるしっかりとしたタンニンのフルボディワインで、ローストやグリルした肉料理と組み合わせるのに最適です。

エミリア・ロマーニャ州の代表的なワイン ランブルスコ

ランブルスコ ロッソ ボルゲシア
ランブルスコ造りで定評のある生産者が手掛けたランブルスコで、ブラックベリーやチェリーなどの黒系果実に、スミレのアロマがあり、適度なコクと酸味にフレッシュな果実味があるやさしい口当たりのやや甘口の弱発泡性ワインです。

ランブルスコ ロッソ ボルゲシア

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ランブルスコ ビアンコ ボルゲシア
ランブルスコはランブルスコ種というブドウ品種を使って造られますが、ランブルスコ種は、驚くことに100種に及ぶ亜種があり、さまざまなランブルスコ種から多種多様な味わいのランブルスコが造られています。
このビアンコは、ランブルスコ・マラーニ45%、ランブルスコ・マエストリ40%、ランブルスコ・アンチェロッタ15%のブレンドで造られており、爽やかな口当たりで果実味豊かなやや甘口の弱発泡性ワイン。

ランブルスコ ビアンコ ボルゲシア

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