スパークリングワインの高級産地として注目を集めるイギリス!その歴史とソムリエ一押しのイギリスワインをご紹介

スパークリングワインの高級産地として注目を集めるイギリス!その歴史とソムリエ一押しのイギリスワインをご紹介

スパークリングワインの高級産地として注目を集めるイギリス!その歴史とソムリエ一押しのイギリスワインをご紹介

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スパークリングワインの高級産地として注目を集めるイギリス!その歴史とソムリエ一押しのイギリスワインをご紹介

イギリスのワインを飲んだことはありますか?
オールドワールドワインというと、フランス、イタリア、スペインとヨーロッパの中でも主要な国がワイン産地として浮かびますが、イギリスについてはビールのイメージはあってもワインのイメージが浮かびにくいですよね。
でもイギリスは、意外にも古くからワイン造りをおこなってきた歴史を持ち、ヨーロッパはおろか世界各地のワイン産業の発展に貢献してきた歴史もあるワイン文化に欠かせない国。
そして、今イギリスはスパークリングワインの産地としても世界から注目を集めています。
そこで本日は、イギリスワインの歴史と当店一押しのイギリスワインを紹介します。

イギリスワインの歴史

イギリスのワイン造りの歴史は古く、11世紀にヨーロッパ大陸からワイン造りにたけた聖職者たちが移住してきたことで、修道院でワイン造りがはじまりました。
その後、16世紀の宗教革命によってカトリックの修道院や教会が解体されたことにともないワイン造りは廃れていきます。
イギリスでワイン造りが発展しなかった要因としてブドウが育ちにくい寒冷な気候も挙げられます。
ところが近年、地球温暖化による影響で夏の昼夜の気温が上昇し、イギリス南部でブドウの栽培可能地域が広がり、1952年のころからはじまった商業用のブドウが一気に成長して、現在は、ブドウ農家が500以上あり、ワイナリーも150か所までに増えました。
2018年の生産量は計1320万本と世界的に見てかなり少量ではありますが、これは2016年から比べるとたったの2年間で約3倍の生産量になっており、今後20年で4000万本になると予測されています。

世界のワイン産業の発展に貢献してきたイギリスのワイン文化

前述のとおり、イギリスはワイン産地としては小規模ですが、ヨーロッパはおろか世界各地のワイン産業の発展に貢献してきた歴史があります。
中でもフランス・ボルドーとの歴史的な関係は深く、ボルドーの周辺地方アキテーヌは12世紀半ばから約300年間イギリス領となり、イギリスへのワインの供給が拡大したことで、ボルドーワインの産業が大きく発展しました。
その後、イギリスとフランスが対立したことにより、イギリスは、スペインやポルトガルなどからワインを調達することになり、そうした背景から、各地のワイン産業が発展していきます。
とくにポルトガルのポートワインは、イギリスへワインを輸出する際に風味の劣化をおさえるため、ワインにブランデーを加えたのが始まりという説もあります。
18世紀には、アーサー・フィリップ初代総督が率いるイギリスの入植者がオーストラリアへ最初のブドウ樹が持ち込んだのが、オーストラリアワインの始まりで、19世紀に入ってイギリスから渡ったジェームズ・バズビーがオーストリアのハンター・ヴァレーでワイン造りを始め、オーストラリアのワイン産業が発展していきました。
このようにイギリスは世界のワイン産業の発展に大きな貢献をしており、今日のワイン文化もワインの一大消費国であるイギリスがあってこそなのでしょう。

シャンパーニュを超える⁈高品質なイギリスのスパークリングワイン

地球温暖化により気温が上昇している近年、一昔前までブドウ栽培に適していなかったイギリスも南部の方でブドウが広く栽培できるようになり、もともとフランスのシャンパーニュ地方に似た石灰質の土壌を持つことから、2000年以降は優れたスパークリングワインの生産が続き、イギリスで生産されるワインの約7割がスパークリングワインとなっています。
イギリスのスパークリングワインで使われているブドウ品種は、1980年代までは、寒冷地でも栽培できるドイツの交配品種のミュラー・トゥルガウやバッカスなどがおもに使われていましたが、現在は、シャンパーニュ地方のシャンパンと同じく、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエのブレンドがほとんどで、製法も瓶内二次発酵方式で造られています。
イギリスのスパークリングワインの大きな特徴の1つが長期熟成で、瓶内二次発酵のシャンパーニュ製法で造られたスパークリングワインを本場のシャンパーニュではノンヴィンテージのものであれば、15か月以上は熟成しなければいけないと法律で義務付けられていますが、イギリスでは5年間熟成させる銘柄もあるほど、少量生産で高品質なスパークリングワイン造りが行われています。
1997年に開催されたワインの国際コンクールで、1988年にウエスト・サセックス州でアメリカ人の夫婦が設立したワイナリーのスパークリングワインが金賞を受賞し、イギリスワインが世界から脚光を浴びることとなりました。
そして翌年にも金賞を受賞し、さらにインターナショナル・スパークリングワイン大賞も受賞するなど、イギリスはスパークリングワインの高級産地として、一目を置かれるようになりました。

ソムリエ一押し!イギリスの高品質スパークリングワインをご紹介

オリエント急行、ラグジュアリーホテル、ファーストクラスで採用されるイングランドを代表する実力派ワイナリー

ハッシュ・ヒース・エステートは、2002年ワインを愛する当主リチャード・バルフォア・リンと、妻レスリーによって設立され、設立間もなくして、「バルフォア・ブリュット・ロゼ」が大成功し、イングランドを代表するワイナリーの1つとして瞬く間に知名度を高めました。
2006年にインターナショナル・ワイン・チャレンジでの金メダルとトロフィーを受賞。
ブリティッシュ・エアウェイズで初めてファーストクラスでサーヴされたイングランド・スパークリングとしての栄誉を受けました。
また、2012年のロンドン・オリンピックの際に英国産で唯一公式スパークリングとして選ばれ、現在、バルフォア・ブリュット・ロゼは、世界で最もラグジュアリーなホテルの一つとして知られるサヴォイホテルで採用されています。
また、世界的に有名なオリエント・エクスプレス内で、ヴェニスまでの旅の途中に楽しまれています。

バルフォア スカイ・ブラン・ド・ブラン
白のプレステージキュヴェとなるこのブラン・ド・ブランは、単一畑のシャルドネ100%、優れた品質の年にのみ造られます。
2010年が初ヴィンテージで、その次が2014年です。
2018年のインターナショナル・ワイン・チャレンジでは95点を獲得しました。
白桃やパイナップルなどの芳醇な果実のアロマに、酵母由来のトーストの香りが強く感じられ、時間の経過とともにハチミツの香りも現れ、深みと複雑味が楽しめる1本。
バターを使ったコクのあるクリーミーなソースをかけた料理と相性抜群です。

バルフォア スカイ・ブラン・ド・ブラン

バルフォア スカイ・ブラン・ド・ブラン

バルフォア 1503 クラシック・キュヴェ
洋ナシ、レッドチェリーにエルダーフラワー、アップルパイを思わせるイースト香があり、果実のピュアな味わいを前面に出した、親しみやすい味わいに仕上がった1本です。
イギリスらしくアフタヌーンティーの紅茶の代わりに、スコーンやサンドイッチ、スイーツなどと一緒に飲むのもおすすめです。

バルフォア 1503 クラシック・キュヴェ

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バルフォア 1503 ロゼ
ピノ・ノワールとシャルドネを主体にピノ・ムニエを数量ブレンドし、30か月の瓶内熟成期間を経てリリースされるこのロゼスパークリングは、チェリーなどのベリーのアロマに、香ばしいトーストにスパイス香も感じられ、ミネラル感のあるしっかりとしたふくよかなコクのある味わいと長い余韻を楽しめる繊細なロゼスパークリングワインです。

バルフォア 1503 ロゼ

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