ボジョレーヌーヴォーとは?解禁日や他のワインとの違いについて

ボジョレーヌーヴォーとは?解禁日や他のワインとの違いについて
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ボジョレーヌーヴォーとは?解禁日や他のワインとの違いについて

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ボジョレー・ヌーヴォー 2022

日に日に紅葉も深まり、すっかり秋めいてきましたね。
赤や黄色の美しい紅葉を見ていると、もうすぐボジョレー・ヌーヴォーの季節だなと実感します。
先日もこのソムリエ手帳でボジョレー・ヌーヴォーについてのお話をしましたが、今年のボジョレー・ヌーヴォー解禁日まで10日を切ったので、本日はボジョレー・ヌーヴォーの豆知識をお話していきます。
最後に今年の一押しのボジョレー・ヌーヴォーをご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

ボジョレーヌーヴォーとは

ボジョレーとは、フランス・ブルゴーニュ地方にあるボジョレー地区のことで、ヌーボーはフランス語で「新しいもの」を表し、ボジョレー・ヌーヴォーとは、ボジョレー地区の新酒を意味する言葉です。
以前はその年のブドウの出来栄えをチェックすることを目的にはじめられましたが、現在は、11月の第3木曜日が新酒の解禁日となり、世界中でボジョレー・ヌーヴォーを楽しむイベントが開催されるようになりました。

生産地域について

ボジョレー・ヌーヴォーが造られるボジョレー地区は、ブルゴーニュ地方の最南部にある丘陵地帯で、ガメイ(ガメイ・ノワール・ア・ジュ・ブラン)の最大の産地です。
もともとガメイはコート・ドール一帯でも栽培されていましたが、石灰質土壌では、酸味の強い、薄いワインしかできず、コート・ドールでガメイを栽培することが禁じられ、コート・ドール一帯のガメイがボジョレー地区に移植されたことで、ボジョレー地区の花崗岩の土壌がガメイ栽培に適しており、ガメイの一大産地となりました。
全体の生産量の1%ほどですが、白ブドウ品種のシャルドネやアリゴテを使った白ワインも造られています。

普通のワインとの違いについて

ボジョレー・ヌーヴォーは、通常の赤ワインとは異なり、新酒(試飲酒仕様)のため、9月ごろ収穫したブドウをすぐに醸造してボトル詰めし、約2か月後の11月中旬には出荷を済ませなけらばなりません。
そのため醸造方法は、一般的な赤ワインの醸造法と少し異なり、マセラシオン・カルボニックという、除梗と破砕をせず皮ごとタンクに入れ発酵させる独特の製造方法のため、自然発酵によって発生した炭酸ガスがタンク内に充満して、酵素によりブドウ果実のリンゴ酸が分解され、アルコールなどが造られます。
破砕をしないことで果皮や種から溶出するタンニンや色素が少なく、色調も明るく、フレッシュな果実味が生み出され、渋みや酸味が抑えられた口当たりの柔らかいワインになります。

ボジョレーヌーヴォーの始まり・有名になったきっかけ

ボジョレー地区の新酒が「ボジョレーヌーヴォー」と呼ばれ始めたのは、実は1951年からで、まだ70年たたないくらいなんです。
1951年、フランス政府がその年の新酒は12月15日以降に販売すると法律を制定したのが始まりでした。
しかし、ボジョレー地区の生産者たちからは、もっと早く出荷したいと要望があり、ボジョレーヌーヴォーに関しては解禁日を待たずに出荷することが許されるようになりました。
しかし、その後各生産者によるボジョレーヌーヴォーの早出し競争が激化し、中には粗悪な製品も販売されるようになったため、1967年にフランス政府は、フランスワインの質の低下を防ぐため、改めてボジョレーヌーヴォーの解禁日を新たに定めました。
それが、11月11日でした。
それからさまざまな理由で、1985年には現在の解禁日である「11月第3木曜日」に落ち着きました。

そして、このボジョレーヌーヴォーを世界的に広く知られるきっかけを作ったのが、ジョルジュ・デュブッフ氏です。
類い稀な嗅覚と味覚をもち、ネゴシアンとして活躍する傍ら、醸造家として能力も発揮し、地元だけで飲まれていた地ワインを世界へ広めようと積極的に活動を開始し、1970年代にパリのオペラ座の近くでおこなったボジョレー・ヌーヴォーの解禁を祝うイベントで
一躍ボジョレー・ヌーヴォーを世界的有名なワインにしました。
その功績と醸造家としての才能が認められ、「ボジョレーの帝王」と呼ばれています。

ブドウの収穫

ワインショップソムリエのおすすめボジョレー・ヌーヴォー

ル・シャ・ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー
「ボジョレーワインを美味しく飲んだ人にしか見えない赤い猫」そんなボジョレー村に伝わる昔話をモティーフにしたラベルで、毎年現地でお祭りのように広く飲まれるヌーボーです。
作り手シーニェ・ヴィニュロンはボジョレーの著名な協同組合で、リュット・レゾネ(極力自然に近い栽培を行う)を実施する自然派。
名醸造家オリヴィエ・ラヴィエ氏の指揮のもと、ボジョレーのコンクール「トロフェ・リオン」3年連続金賞を始め、数々の受賞歴を誇ります。
イチゴキャンディーを思わせる華やかで少しミルキーな香り、甘みと酸味、取れたて完熟ブドウのフレッシュな美味しさがぎゅっと詰まっているヌーボーは毎年大人気で、去年も一昨年も、ご予約と解禁日の深夜でほとんど完売してしまいました(泣)
増やそうにも増やせないため、毎年同じ数量だけの限定品。
確保しておきたい方は、ぜひとも前予約をお願い致します。

ル・シャ・ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー

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ボジョレー・ヌーヴォーM・ラピエール
フランス自然派ワインの巨匠として、いつも語られる人物マルセル・ラピエール。
2010年にマルセル・ラピエールが亡くなってからは、長男のマチューを中心に家族で一丸となって情熱を注いています。
安価で大量生産型のワインが多いボジョレー地区においては、珍しい自然派の造り手で、栽培においては、土地のポテンシャルを最大限引き出すため、化学肥料や除草剤、殺虫剤などを用いず、1981年からビオロジックによる栽培を行っており、収穫は完全な手作業を実践するなど丁寧に昔ながらの方法で丹念に栽培し、醸造を行います。
ラピエールのボジョレーは、そのピュアな味わいと、繊細かつ濃密で、しかも熟成する事でより一層の魅力を増す、常識を遥かに越えるものであり、新しいボジョレーの世界を切り開きました。

ボジョレー・ヌーヴォー M・ラピエール

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