ワインの世界で活躍する動物たち

ワインの世界で活躍する動物たち
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ワインの世界で活躍する動物たち

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ワインの世界で活躍する動物たち

ワインを造る上で欠かすことのできない力の中に、人や機械の力だけでなく、実は動物たちの力もあるんです。
そこで、本日はワインの世界で活躍する動物たちをご紹介します。

土地を耕してくれる動物

現在、ブドウ栽培に限らずあらゆる農作業でトラクターは欠かせません。
とくに広大な土地を耕すのに、トラクターは必須の機械です。
しかし、トラクターを使用することで土壌が踏み固められてしまい、土壌内にいる微生物が減少して、ブドウに十分な栄養がいかない要因にもなることもあります。
こうした土地を耕すのに活躍してくれる動物が馬です。
馬の力を借りて畑を耕すことで、土が踏み固められることなくフカフカな状態になり、微生物の活動も活発になります。
また、馬は大きなトラクターが入れない狭いブドウ畑や傾斜のある段々畑のような場所でも身軽に移動することができ、こうした馬による耕作が見直されています。

除草を手助けしてくれる動物

オーガニックなどの自然農法では、化学薬品などを一切使用しない規定があり、その1つに除草剤の使用もおこなわない農法があります。
除草剤を使用しないブドウ畑は草が伸び放題になってしまうため、草むしりの手間がかかります。
そんなときに手助けしてくれるのが羊や山羊です。
羊や山羊が雑草を食べることで草むしりの手間が省ける上に、糞などの排泄物も畑の肥料になるので、化学薬品などによる土壌への環境汚染を防ぐことができます。

農薬の代わりに虫を駆除してくれる動物

除草と同じように化学薬品に頼らなくてはならないのが害虫駆除。
通常のブドウ栽培では、農薬を使い害虫を駆除しますが、オーガニックのブドウ栽培などではこうした農薬を一切使わない農法もあり、南米最大のオーガニックワイン生産者であるコノスルでは、春になると地面から小さなゾウムシがブドウの芽や果実を食べに出てきます。
そんなゾウムシを若枝に上らないよう、油とガーリックを染みこませた厚紙を根本付近にくくりつけ、それ以上ゾウムシが登らないようにし、面付近にいるゾウムシを畑を縦横無尽に移動するガチョウに食べてもらい駆除しています。

害獣を駆除してくれる動物

害虫以上に生産者たちを悩ませるのが小動物による被害。
ネズミやリス、アライグマ、ハクビシン、鳥などの小動物は、甘いブドウの実が大好物なので、収穫前の段階になってブドウを食べられてしまうという被害はかなり多くあります。
そんな小動物による被害を抑えるのに活躍してくれる動物が猛禽類のフクロウです。
フクロウがブドウ畑の上空を飛ぶことによって、小動物が畑に近づけず被害を最小限に抑えることができるのです。
また、ワイナリードッグといって海外では犬を飼っているワイナリーも多く、犬が畑を走り回ることで、さまざまなところに犬の毛が落ちて、こうした小動物が近づけない効果もあるようです。

この他にも、ミツバチなどの花粉を運んでくれる虫たちのためにブドウ畑に巣箱を設置しているワイナリーも多く、小さな虫たちもワインを造る大きな力となって活躍してくれています。

自然と動物とともにワインを造るイタリア・ヴェネト州最古の自然派ワイナリー

フィドーラは、イタリア・ヴェネト州にある自然派ワイナリーで、1974年からビオディナミ農法へ転換し、ヴェネト州の州内では最古の自然派ワイナリーと言われています。
所有する土地の畑以外は、草地、生垣、雑木林、池などが約4割(100ha)をも占め、地域全体の生態系を守っており、ブドウ畑(160ha)ではウサギ、キツネ、アヒル、様々な渡り鳥達が集まる、楽園のような光景を目にすることができます。
ビオディナミには、1haあたりの動物多様性の規定があり、野生の動物以外に、家畜として牛や馬、鶏などを飼っています。鶏は鶏卵用で、ビオディナミの卵も販売しています。

ヴェネト州最古の自然派ワイナリーフィドーラ

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フィドーラのおすすめワイン

プロセッコ・フリッツァンテ・コル・フォンド・ビオ フィドーラ
自社畑の土壌は、ヴェネトに特徴的なカラントと言われる石灰質を多く含む粘土質で、様々なミネラルを含んでおり、海から吹く潮風の影響、寒暖差の影響から、ブドウは香り高く、甘みと酸味のメリハリの効いた凝縮した味わいに育ちます。
そんなテロワールで育ったグレラ種を100%使用し、無濾過で微発泡のワインを造る技法は、実はこの地でははるか昔から伝わる伝統的な技法で、泡は人為的に作るのではなく、ボトルの中で、シャンパン製法のように自然に起こり澱が生まれます。
こうして生まれたフリッツァンテは、泡のさわやかさと、シュールリーの白ワインのコクを併せ持っており、アプリコット、ライチ、カモミール、トロピカルフルーツのようなアロマがあり、酸味は穏やかで、フルーティーさがあります。
スパークリングのような味わいから白ワインの味わいまで、重層的に楽しめる1本です。

プロセッコ・フリッツァンテ・コル・フォンド・ビオ

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ヴァルポリチェッラ・リパッソ・ビオ フィドーラ
このヴァルポリチェッラ・リパッソ・ビオ フィドーラは、ヴェネト州のやや奥地、ヴァルポリチェッラ・クラシカ、ヴェローナなど黒ブドウの自社畑から収穫されるブドウを使用。
リパッソは、干しブドウから造る偉大な赤ワイン「アマローネ」の生産者でなければ作れない赤ワインです。
アマローネを作る過程で出た搾りかすを残した樽にヴァルポリチェッラを20日間入れておき、残っていた糖分で二次発酵させ、アマローネのように濃厚な果実の風味、凝縮した味わいを作り出し、その後、フレンチオーク樽にうつし24か月熟成させます。
濃い目のルビーからガーネットの色調で、レーズンの凝縮された甘い香りに、ナッツ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、チョコレート、コーヒーといった香ばしいアロマ、クローブ、シナモン、木の皮のような複雑なアロマも加わります。
酸は穏やかでほどよい果実味に滑らかなタンニンが感じられ、アフターに鼻から抜けるアロマがとてもエレガントです。

ヴァルポリチェッラ・リパッソ・ビオ フィドーラ

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