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結婚式や特別な記念日などお祝いごとには欠かせないシャンパン。
優雅なゴールドの色調できめ細やかな泡が長く連なって立ち上る様子は美しくて、特別な日の雰囲気を一層盛り立ててくれますよね。
私も特別な日に開けたシャンパンがいくつかあり、それらを見るたびにその日の思い出がよみがえってきます。
これからクリスマス、年末年始と家族や友人たちと乾杯をする回数も増えてきますよね。
そこで、本日は当店一押しのおすすめシャンパンを5つと、知っているとよりシャンパンがおいしくなるシャンパンの基礎知識をご紹介します。
シャンパンの基礎情報
シャンパンってよく聞くけど、そもそもシャンパンとスパークリングワインの違いがよく分からないという方もいらっしゃいますよね。
同じ発泡性のワインなのに、なぜシャンパンという名称で呼ばれるものとそうでないものがあるのか。
まずは、そういったシャンパンの基礎情報をご紹介していきましょう。
シャンパンとは
フランスで最北のワイン産地であるシャンパーニュ地方で伝統的に造られるスパークリングワインだけが「シャンパーニュ(=シャンパン)」を名乗れます。
シャンパンの原料となるブドウ品種や栽培方法、また醸造する上での製造方法などにも細かい規定があり、それらの条件をみたしたものだけがシャンパンになります。
シャンパンの特徴は、なんと言ってもクリーミーで美しいきめ細やかな泡。
これは、「瓶内二次発酵」という特殊な工程を加えることで泡を発生させ、その後、瓶の中で「15か月以上」は熟成しなければいけないと法律で義務付けられており、ヴィンテージシャンパーニュと呼ばれるものになると、「36か月以上」熟成されてからでないと市場に出回りません。
手間と時間をかけて丁寧に造られているからこそ、価格も他のスパークリングワインより高価になりますが、その分非常にエレガントなアロマと爽やかでキレがありながらも複雑味のある飲みごたえのある味わいのワインになります。
フランス・シャンパーニュ地方
シャンパーニュ地方は、パリから北東に約140kmいったワイン産地としては北限ギリギリの位置にあります。
シャンパーニュ地方は大きく5つの地域に分かれており、北部のモンターニュ・ド・ランス地区と、マルヌ県のヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区と、シャルドネの聖地でもあるコート・デ・ブラン地区、南部のコート・セザンヌ地区とコート・デ・バール地区で構成されています。
大西洋気候と大陸性気候の2つの気候の影響を受けており、冷涼で年間平均気温は10℃前後ですが穏やかで、大陸性気候の影響で夏は長い日照時間があります。
石灰質土壌で水はけがよく、ブドウの栽培には適した土壌で、シャンパーニュ地方でワイン造りが始まったのは5世紀ごろからといわれており、17世紀末に修道士であったドン・ペリニョン氏が現在のシャンパンの礎となる製法を確立しました。
シャンパンの色について
シャンパンには、白とロゼの2色があり、味わいも甘口から辛口までバリエーションがあります。
基本的なシャンパンは、白であっても品種の異なるブドウから造られるワインをブレンドするアッサンブラージュ法が用いられます。
ロゼはアッサンブラージュ法の他に、一般的なロゼワインを造る際によく用いられる2つの製法も用いられ、1つは、黒ブドウの果皮や種を果汁と一緒にタンクの中で8時間から48時間浸漬(マセラシオン)をして、果皮の色素を果汁につけるセニエ法があり、もう1つは、黒ブドウを皮つきのまま強くゆっくりとプレスして絞った果汁だけを発酵させ、絞った際にわずかに抽出される色素によって色を付ける直接圧搾法があります。
ただ、この2つの製法でシャンパンのロゼを造るのは非常に手間がかかる上、思い通りの色を抽出しにくいこともあり、アッサンブラージュ法がおもに用いられます。
ちなみに、このアッサンブラージュ法は一般的なロゼワインでは禁止されている製法で、シャンパンだけが例外とされている製法です。
ロゼワインの場合は、色を抽出する手間もあることから、白よりも価格が高めに設定されています。
シャンパンのブドウ品種
シャンパンで使用されるブドウの品種は、白ブドウはシャルドネ、黒ブドウはピノ・ノワール、ピノ・ムニエで、シャンパーニュ地方で栽培されているブドウの99%以上がこの3品種です。
しかし、シャンパンに認められているブドウ品種は、じつは他に4品種ありシャンパーニュ地方全体のわずか0.3%ほどですが、この希少なブドウ品種が栽培されています。
そこで、シャンパン造りに欠かせない主要な3品種と、あまり知られていないシャンパンの使用に認められている4品種をご紹介していきましょう。
一般的なブドウ3品種
シャルドネ
コート・デ・ブランとコート・セザンヌを中心に栽培されており、シャンパーニュ地方の作付面積の約30%を占めています。
白ブドウのシャルドネだけで造られたシャンパンをブラン・ド・ブランと表記し、シャンパーニュ地方の中でもシャルドネの名産地であるコート・デ・ブラン地区では、美しい酸と豊かなミネラル感のあるブルゴーニュの高品質な白ワインを思わせる洗練されたブラン・ド・ブランが造られています。
ピノ・ノワール
シャンパーニュ地方の作付面積の約38%占めており、モンターニュ・ド・ランスで多く栽培されています。
ブラン・ド・ノワール(黒の白)という、黒ブドウのみで造られたスパークリングワインがあり、ピノ・ノワールとピノ・ムニエ100%で造られるため、ブラン・ド・ノワール(黒の白)という言葉通り、見た目は、白のスパークリングワインですが、味わいは、黒ブドウが持つ力強さが魅力で、華やかな香りと豊かな味わいが特徴です。
ムニエ
霜害に強い耐寒品種であるため、栽培のしやすさからかつてはシャンパーニュ全体の40%を占めていた時期もありました。
現在は、ヴァレ・ド・ラ・マルヌのマルヌ川沿岸地域で多く栽培されています。
ピノ・ノワールやシャルドネを主体としたシャンパンとは異なり、熟成には不向きで、どちらかといえば、柔らかくフルーティな味わいを若いうちに楽しむのに適しているシャンパンを造ります。
あまり知られていないブドウ4品種
ピノ・グリ
フランス・ブルゴーニュ地方を原産とするブドウ品種で、もともとは、黒ブドウ品種のピノ・ノワールの突然変異クローンです。
グリとはフランス語で「灰色」を意味し、その名の通り、果皮はグレーがかったピンク色をしています。
グリ系のブドウの中でも濃いめの果皮が特徴のため、出来上がるワインの色調も通常の白ワインと比較すると濃い傾向があり、味わいは豊かなボディと果実味があり、おだやかな酸味で、まろやかでコクを感じられます。
ピノ・ブラン
ピノ・グリ種が更に変異した白ブドウ品種と言われているピノ・ブランは、19世紀にブルゴーニュで発見されました。
アルザス地方では、スパークリングワインのクレマン・ダルザスを造るための品種としても使用され、リンゴやレモンなどの柑橘に白い花のアロマがあるフレッシュな果実味の白ワインを造ります。
近年はピノ・グリのみで造られたシャンパンを造る生産者も出てきています。
プティ・メリエ
しっかりとした酸が特徴の品種で、温暖な地域でも酸味のある味わいのワインを造ることができます。
ウドンコ病に弱く収量が少ないこともあり、シャンパーニュ地方でも徐々に減少していきましたが、18世紀にはプティ・メリエやアルバンヌなどの古代品種を使用したシャンパンが盛んに造られていました。
アルバンヌ
スミレやスズランといった香り高いフローラルなアロマを持った品種で、プティ・メリエ同様かつてはシャンパン造りによく使用されていました。
現在は、コート・デ・バールを中心に少量栽培されているのみですが、古代品種を使ったシャンパン造りに原点回帰する生産者が増えており、最近はこうした古代品種が見直されています。
シャンパンのグレード
シャンパンには、熟成期間やヴィンテージによるグレードがあり、それぞれに表記があります。
ノン・ヴィンテージ
ラベルに書かれている「NV」は、ノン・ヴィンテージ(ノン・ミレジメ)という意味で、シャンパンは、収穫年が表示されていないノン・ヴィンテージが8割です。
なぜなら、シャンパーニュ地方はフランスでも北限ギリギリの寒い地域で、収穫されるブドウが上手く熟さないことなどもあり、その年に収穫したブドウのみでは毎年安定した品質を保つことが困難です。
そこで、年度によって味わいに差が出ないよう、その年のブドウで造ったワインに、複数年のワインがブレンドされたリザーブワインをブレンドして、ノン・ヴィンテージとしてリリースします。
ノン・ヴィンテージでも瓶内熟成は15カ月以上が必要で、ノン・ヴィンテージ=安価ではなく、造り手のスタイルが最も現れたスタンダードなシャンパンで、バランスのとれた味わいが特徴です。
ヴィンテージ
ラベルに年数が書かれたシャンパンはヴィンテージと呼ばれ、その収穫年のブドウを100%用いて最低3年間の瓶内熟成が必要になります。
グレートヴィンテージと呼ばれる、ブドウの出来が良かった時期にのみ造られ、長期熟成も可能な高価なワインになります。
プレステージ
グレートヴィンテージのブドウの中でもさらに、厳選されたブドウで造られるのが、プレステージシャンパンです。
プレステージは、造り手の威信をかけた最高級キュヴェという意味で、ヴィンテージシャンパンよりもさらに長い5年以上の熟成期間を経てリリースされるものが多く、価格も数十万円するものがほとんどです。
好みの味は甘口・辛口?
シャンパンというと、辛口をイメージする方が多いと思いますが、じつは甘口のシャンパンも造られています。
18~19世紀のシャンパンは甘口が主流で王侯貴族に大人気で、辛口のシャンパンが主流になってきたのは意外にも近代になってから。
健康志向の高まりと食文化の変化によって辛口が最近は主流で、造られるシャンパンもその多くが辛口です。
しかし、飲むシチュエーションによって甘口、辛口を分けて飲むと、よりシャンパンをおいしく味わえるので、ここでは甘口・辛口の見分け方についてご説明します。
シャンパンなどのスパークリングワインは辛口から甘口まで甘辛度が7種類あり、
この甘辛度は1Lあたりの糖分含有量(グラム)によって明確に分けられ、
それぞれ名称があり、下記はフランスのシャンパンにおける甘辛度の規定です。
・Brut Nature(ブリュット・ナチュール)残糖度3g/L未満・・・超辛口
・Extra Brut (エクストラ・ブリュット)残糖度0~6g/L・・・極辛口
・Brut (ブリュット)残糖度6~12g/L・・・辛口
・Extra sec (エクストラ・セック)残糖度12~17g/L・・・やや辛口
・Sec (セック)残糖度17~32g/ L・・・やや甘口
・Demi sec (ドゥミ・セック)残糖度32~50g/ L・・・甘口
・Doux (ドゥ)残糖度50g/ L~・・・極甘口
甘口のシャンパンは、フローラルな華やかなアロマがあり、酸や苦みなどがほとんどなくジュースのような感覚で飲めるため、普段ワインをあまり飲まないという方にはピッタリです。
また、ドゥくらいの極甘口ワインであれば、食事ではなくデザートと一緒に飲むと華やかさが一層感じられます。
辛口のシャンパンは、ブリュットくらいの辛口ですと、美しいキレのある酸とクリーミーなコクのバランスがちょうどよく、食事によく合います。
よりキレのある酸が感じられるシャンパンが好きという方でしたら、ブリュット・ナチュール、エクストラ・ブリュットがおすすめです。
シャンパンはお祝いなどの特別なときに飲むものというイメージが強いと思いますが、週末にちょっと奮発して、スタンダードなノンヴィンテージのシャンパンを自分へのご褒美として開けてみるのはいかがでしょうか。
丁寧に手間と時間をかけて造られたシャンパンは、何気ない時間を特別な時間へと変えてくれるかもしれません。
おすすめシャンパン5選
ブラン・ド・ブラン ジャン・ローラン
メゾン・ジャン・ローランは、この地方で最も古くから続くブドウ栽培家であり、シャンパーニュ地方でも比較的南寄りの伝統あるコート・デ・バール地区にブドウ畑を所有しており、この地域はミネラル豊富な辛口白ワインを代表する「シャブリ」地区も近いことからキンメリジャン土壌で、傾斜した谷にある畑には、大きな白い石がゴロゴロしています。
ブドウ栽培は、農薬を極力使用しないリュット・レゾネ(減農薬農法)でピノ・ノワール70%、シャルドネ30%を栽培しています。
ジャン・ローランの手掛けるブラン・ド・ブランは、柑橘系、ほんのり甘味のあるフルーツ、洋ナシのコンポート、かりん、綿あめのようなふんわりした甘いシロップのような香りで、やや豊かな酸味とシャルドネ100%のブラン・ド・ブランらしい繊細な果実味が味わえます。
適度なボリューム感と熟した果実の甘味もほんのり感じられる価格以上のポテンシャルを持つお買い得スタンダードキュヴェ。
キュヴェ・デ・アンバサダー・ブリュット コント・ド・ダンピエール
ダンピエール家は、コニャック地方を中心とする古い伯爵家で、700年以上にわたる歴史を持つ名家。
代々シャンパーニュ地方の名家ともつながりを持っており、1880年にシャンパーニュ・メゾンを立ち上げました。
キュヴェ・デ・アンバサダーは、直訳すると「大使たちのキュヴェ」。
“大使”の名にふさわしく、世界にある42のフランス大使館で公式の場に用いられるシャンパンで、ダンピエールをシンボライズするキュヴェでもあります。
そして、このシャンパンの特徴でもあるのが、コルクを麻紐で十字に締めるフィスラージュという技法が用いられていること。
通常は、ほとんどのシャンパンがミュズレと言われる留め金をつけていますが、このシャンパンは3本の麻紐を一つに縒り合せたものを十字に結びつけてコルクを留めています。
この麻紐にハサミを入れてカットすることで、「未来を切り開く」「災いを断ち切る」という意味もあり、新しい門出のお祝いにぴったりのシャンパンです。
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カルト・ドール ポール・ダンジャン・エ・フィス
ポル・ロジェ、マム、ローラン・ペリエと誰もが知る大手メゾンと並び英国王室御用達ワインとして小規模生産者ながら高品質なワインを生み出すポール・ダンジャン。
もともとはモエ・エ・シャンドンなどにブドウを販売していたブドウ栽培家ならではの、強いこだわりを持ったブドウから造られるシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン。
ポール・ダンジャンのシャルドネは繊細な中にも優しさ、ボリューム感があるのが特徴。緑のニュアンスを感じる淡い金色。
細やかな泡立ち。蜂蜜の香りをほのかに感じ、白い花と黄色いフルーツと香り。
力強くも繊細、長い余韻とともにまろやかさを感じる緻密なバランスを感じられます。
爽やかな辛口で飲みやすい中にも芯のしっかりと味わい、丁度良いボリュームがあり、どんな料理にも寄り沿ってくれそうなシャンパン。
キリッっと冷やして、鶏ムネ肉のソテーやフレンチポテトなどのシンプルな料理と合わせれば、シャンパンと料理のお互いの良さをより楽しめる。
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エクストラ・ブリュット・ロゼ・グラン・クリュ ポール・ルイ・マルタン
メゾン・ポール ルイ・マルタンは、1864年にモンターニュ・ド・ランスの南部に位置するBouzy(ブジー)で創立された小規模自家栽培・醸造メーカーであるレコルタン・マニピュランです。
設立者のポール・ルイ・マルタン氏は、ブジー村では当時とても有名な人物で、協同組合の設立に尽力し、組合の初代代表も務めるなど、村の人々から厚い信頼を寄せられていました。
協同組合を退いた後自身のメゾンを設立、1929年に息子のポールが後を継ぎ、以後伝統と品位を重んじたワイン造りを行っています。
ブジーの個性を重んじたシャンパーニュに情熱的に取り組み、さらに素晴らしい赤ワイン、コトー・シャンプノワも生産しました。
その品質から、世界各国のソムリエたちの信頼を受け、シャンパーニュの本場ランスの「シャトー・レ・クレイエール」はじめミシュラン星付の著名なレストランや、五つ星ホテルで名高いシンガポールのラッフルズホテル等世界的なラグジュアリーホテルにも採用されています。
このロゼシャンパーニュは、フランボワーズやチェリーなどのチャーミングなアロマに、ふくよかなコクのある味わいと長い余韻を楽しめる繊細なスパークリングワインです。
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ロベール・ド・パンピニャック・ブリュット・ロゼ
150年以上の歴史をもつ老舗メゾンのG.H.マーテルは、約200ヘクタールに及ぶ自社畑と550の栽培農家からブドウを調達しており、その生産本数は年間1000万本に達し、第6位の規模を誇ります。
この規模でも家族経営で、他の業界へは目もくれず代々シャンパーニュやブランデー造り一筋と職人気質のメゾンで、その品質の高さからも高級フレンチレストラン“マキシム・ド・パリ”のハウスシャンパンとしての実績を持ち、その他世界各国のエアラインやミシュラン星付レストランでも採用されています。
マーテルが手掛ける新たなシャンパーニュブランドが『ROBERT DE PAMPIGNAC ロベール・ド・パンピニャック』です。
シンプルで無駄のないエレガントなデザインと、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネを用いた伝統的なアッサンブラージュによる、和食にも合う繊細な味わいが特徴です。
ロゼシャンパーニュは、フランボワーズやチェリーなどのチャーミングなアロマに、ふくよかなコクのある味わいと長い余韻を楽しめる繊細なスパークリングワインです。
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