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ワインのお店やネットショップなどで「パーカーポイント〇点」「ワインアドヴォケイト〇点」という文字を見かけることはありませんか?
ワインについたこの点数は、ロバートパーカーという世界的ワイン評論家が、ワインを100点満点で評価したときにつけた点数です。
ワインの金額や売り上げさえも左右してしまうこのパーカーポイント。
ワイン業界の中では絶大な影響力があります。
本日は、パーカーポイントについてお話します。
世界的ワイン評論家ロバートパーカーとは
「神の舌を持つ男」と呼ばれるロバート・パーカー氏は、世界で最も有名なワイン評論家で、今までに20万本以上のワインを独自の採点方式のパーカーポイントで評価し、90年代半ばからはその評価が、ワイン業界さえも左右する大きな影響力をもつまでになりました。
もともとは、ボルティモアの信用金庫で弁護士として働いていましたが、大学時代にフランス旅行で出会った素晴らしいワインの数々に魅了され、ワインの評価誌を発行することを思いつき、1978年に『ザ・ボルチモア-ワシントン ワイン・アドヴォケイト(現:ワイン・アドヴォケイト)』を発行しました。
発行当初は、部数もそれほど多くはありませんでしたが、当時多くのワイン評価誌が、広告収入などの関係から妥協したものとなっていたところ、もともとワイナリーや販売店との結びつきがなかったパーカー氏が発行するワインアドヴォケイトは、ワインについての公平な見解を述べられており、消費者の立場でワインを評価していたため、徐々に支持を集めていきました。
その名声が劇的に広まったのが1982年のボルドーのプリムール・テイスティングでのこと。
他のワイン批評家が長期熟成は望めないとするなか、パーカー氏1人だけが、素晴らしいヴィンテージであると評価し、後にパーカー氏が正しかったことが分かると、一躍世界的なワイン評論家としての地位を獲得していきました。
90年代半ばには、世界のワイン業界に大きな影響を与える存在となり、各国のワインに対して大きな功績を残したとして、1999年にはワイン評論家としては初めてフランスから名誉あるレジオン・ドヌールを受勲。
2004年にはイタリアからコメンダトーレを与えられました。
2012年にワイン・アドヴォケイトを売却し、自身は取締役会として残ったものの、2019年5月正式にワインアドヴォケイトを退職。評論家人生から引退しました。
そのため、現在は主に「ワイン・アドヴォケイト〇点」と表記されることが多くなってきました。
パーカーポイントとは
パーカーポイントは、100点満点の採点方式で、50点は基礎点としてすべてのワインにつけられます。
残りの50点は、色・外見5点、香り15点、味わい20点、熟成での将来性10点という内訳で評価され、各銘柄を熟成時、瓶詰め後、瓶熟成後と段階別で試飲し採点します。
評価されたワインは点数でランクがきまり、60~64点:平均以下、64~74点:平均、75~79点:平均以上、80点~89点:優良、90点~95点:傑出、96点~100点:格別で、85点以上なら、高評価とされています。
ただ、それ以下の点数といえども、そもそもワインアドヴォケイトに評価される基準に満たさなければ評価さえしてもらえません。
また、パーカーポイントの点数がつくワインは高級ワインばかりかというと、そういうわけではなく、1000円台のワインでもパーカーポイントがついているものも多くあります。
パーカーポイントの影響力
世界的なワイン評論家になったパーカー氏がつける、パーカーポイントは市場に大きな影響力を与えるようになり、90点以上がついたワインは、すべてのボトルに買い手がつくなどの現象もおきたため、パーカーポイントで高評価を得たいという思いから、パーカー氏が好む傾向にある味わいのワインを造ろうとする動きがおき、パーカライゼーション(パーカー化)という言葉も生まれました。
パーカーポイントはワインの値段にも絶大な影響を与え、高得点がついたワインはたとえ無名だったものでも、売り出し当初の30倍以上の価格に跳ね上がるケースもありました。
また、5大シャトーといえども例外ではなく、パーカー氏が「世界で最も凝縮感のある豊かでタニックなフルボディのワインの1つ」と評価したシャトー・ラトゥールも、ヴィンテージによっては100点満点をつける年もあれば、92点という年もあり、その価格差は3倍の開きがあるほどでした。
ロバートパーカーの個人的なポイントである
しかしながら、パーカー氏が高得点をつけるワインは果実味が豊かでしっかりとした味わいのワインが多い傾向にありました。
こうしたワインは一方では「肉厚すぎる」「樽香が強すぎる」と評価されることもあり、先ほどお話したパーカライゼーションという傾向で、パーカーポイントを意識するあまり、こってり系のワインを造る生産者が増えたことが要因となったこともありました。
現在ではこのような状況はほとんどみかけなくなりましたが、ワインの味わいは、ブドウを育てるテロワール、ワインを造る生産者のスタイルが表れます。
そして、ワインを味わう一人ひとりの味覚によってもおいしいの基準は異なります。
ワイン業界で絶対的な影響力をもつワイン評論家の評価と言っても、全ての人にとってその評価が当てはまるとは限りません。
ですのでパーカーポイントは、ワイン選びの参考の1つくらいに見ておくのが望ましいでしょう。

パーカーポイント獲得生産者のおすすめワイン
ティレルズ・ヴァット47・ハンター シャルドネ
ティレルズのテロワールを最も純粋に映す、Tyrrell’s Vat Series。
このシリーズが特別なのは、単に伝統を守るだけでなく、「一つの区画、一つのワインに宿るテロワールの純粋な表現」を追求している点です。
選ばれたブドウ畑は世代を超えて守られ、その個性が最良の形で表れるよう、醸造も極めてシンプルかつクラシカルに行われます。
ティレルズ・ヴァット47・ハンター シャルドネは、1968年に植樹されたショート・フラット・ヴィンヤードのシャルドネを使用。
苗木は、1908年に設立され、当時ペンフォールズが所有していた歴史あるHVDヴィンヤードから由来する自根の古樹系統で、フィロキセラに侵されることなく受け継がれてきた貴重なものです。
果実は伝統的なバスケットプレスで丁寧に搾汁し、その後、主に1年使用のフレンチオーク樽で約9か月間熟成。繊細な果実味とオークのニュアンスが絶妙に調和した、気品あるスタイルに仕上がります。
華やかな柑橘や白桃、ストーンフルーツのアロマに、ほのかなオーク由来の香ばしさ。
口に含むとグレープフルーツやレモンのフレッシュな酸が広がり、スパイスやクリーミーなニュアンスが奥行きを与えます。
余韻は引き締まりつつもエレガントで、力強さと気品を兼ね備えたスタイルで長期熟成によってさらなる進化が期待できます。
誕生以来、モダン・オーストラリアン・シャルドネの基準を築き続け、優れた熟成ポテンシャルと確かな系譜を誇る一本。
世界中の愛好家から高い評価を受ける、名実ともにタイレルズを代表するフラッグシップです。
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シャトー・カルルマニュス
シャトー・カルルマニュスは、もともとシャトー・ラギュという名のプティシャトーで、現当主アルノーの祖父エルネスト・ウリエ氏が、1950年に獲得したのが始まりでした。
アルノーが20歳になるとこの事業を母から引継ぎ、三代目当主となりました。
その後、彼は2ヘクタールの畑を取得し、シャトー名を現在の「カルルマニュス」へと変更。
2012年以降は、シャトー・アンジェリュスの醸造家として長いキャリアを持つユベール・ド・ブアール氏がコンサルタントに就任。
エレガントな味わいを表現する為新樽比率を下げ、18か月の樽熟成を行う等の改革を行いました。
ワインはその効果があってか、2015年以来、ワインスペクテイター、ジェームス・サックリング、ワインアドヴォケイトなど世界的に著名な評論家によって5年連続 90点以上の優れた評価を得るようになり、現在フロンサックの代表的なワイナリーの1つとなりました。
2015年ヴィンテージのこのワインは、ワインアドヴォケイト90点、ワインスペクテイター91点、ジェームス・サックリング91点。
プラムやチェリーなどの黒系果実の濃密で凝縮したアロマと風味があり、しっかりとしたコクのある味わいを楽しむ、やや重めの1本です。
ツーアップ シラーズ
カンガリーラ・ロード・ワイナリーは1997年、ケヴィン・オブライアンと妻のヘレンの二人の手によって設立されました。
カンガリーラ・ロード・ワイナリーがあるマクラーレン・ヴェイルは、南極大陸から流れてくる海流の影響により、午後になると南極湾から冷えた空気が流れてきて、畑を冷やします。
この寒暖差の影響で一般に言われる「オーストラリアのシラーズ」とは一線を画した、エレガントな雰囲気も併せ持つワインが造られています。
畑は現在ビオディナミ農法へ切り替え中。
カンガリーラロードのワインを気軽に試せるようにとの思いから生まれたのが、このツーアップ。
特別なお値打ちワインで、この価格ながら熟成にはフレンチオークとアメリカンオークの樽を用いリッチな味わいに仕上げています。
ミオパッソ・グリッロ
イタリア人で唯一、パーカーポイント100点を2回獲得した醸造家ステファノ・キオッチョリ氏が手掛けるワインシリーズ。
ミオ・パッソはイタリア語でマイペースという意味で、地元イタリアで昔から愛されているブドウ品種、フィアーノ、グリッロ、ピノ・グリージョ、ネロ・ダヴォラ、プリミティーヴォのブドウを使って丁寧に造られています。
グリッロ100%のこのワインは、キラキラと輝くレモンイエローにライムグリーンがわすがに混ざった外観で、シトラス、黄桃、ナッツ、プルメリアの香りがあり、まったりとした優しい口当たりです。
太陽をたくさん浴びたフレッシュな南国フルーツを絞ったような果実味たっぷりの味わいは、さんさんと太陽が注ぐシチリアの風景を彷彿とさせる1本です。
ミオパッソ・プリミティーヴォ
イタリア人で唯一、パーカーポイント100点を2回獲得した醸造家ステファノ・キオッチョリ氏が手掛けるワインシリーズ。
ミオ・パッソはイタリア語でマイペースという意味で、地元イタリアで昔から愛されているブドウ品種、フィアーノ、グリッロ、ピノ・グリージョ、ネロ・ダヴォラ、プリミティーヴォのブドウを使って丁寧に造られています。
イタリアの伝統的醸造法と最新技術を合わせて造られたプリミティーヴォ。
色調は、底の見えない漆黒のガーネットで、コーヒー、腐葉土、野バラを思わせる香り。
まろやかなタンニン、いきいきとした酸味、ビターなパレ・オランジュのようなリッチなニュアンス。
ミート系パスタとの相性が抜群です。
ブレゾ・ブランコ・ゴデーリョ
生産者のボデガス・イ・ヴィニェードス・メンゴバのオーナーであるグレゴリー・ペレズは、メドック格付けシャトーのグラン・ピュイ・ラコストとコス・デストゥルネルにて約3年間の修行を積みました。
一流シャトーでの研鑽を活かし、テロワールから素晴らしい個性あふれるワインが生まれるという哲学のもと、自然製法にてワインの製造を行っている、今注目の生産者の一人です。
スペイン北西部のカスティーリャ・レオン州に位置するビエルソの標高650mの粘土とスレートの土壌の畑の葡萄を手積みで収穫し、ステンレスタンクで発酵させた後、4カ月間の熟成を行い造られるこのワインは、パーカーポイント92点獲得!!(The Wine Advocate #249)
白い果実のフルーティーな香りが広がり、複雑さとミネラル感に優れた味わいで、余韻も長く続きます。
















