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東京では昼間は20度を超えていますが、朝晩はすっかり涼しくなり、
食欲も出てくる季節ですよね。
秋の味覚に合うワイン
「ボルドーワインのブドウ品種」
について、少し探求してみましょう。
「ラフィット」「ムートン」「ラトゥール」など世界に名だたる高級ワインを生み出すブドウ品種
ボルドーの赤ワインのブドウ品種といえば、
・カベルネ・ソーヴィニョン
・メルロー
・カベルネ・フラン
この3つが主体となり、構成されていることが多いです。
3種類とも、ボルドー以外でも多く造られている国際品種ですが、
世界的なワイン産地ボルドーでは、この品種は高貴品種として、
格付けシャトーなどで使用されています。
ボルドーの産地は、大西洋にそそぐ大きな河「ジロンド川」を境に、
左岸と右岸に分かれており、
・左岸では、カベルネ・ソーヴィニョン
・右岸では、メルロー
を主体に造られるワインが多く存在します。
特に、カベルネ・ソーヴィニョンは、
左岸の五大シャトーの「ラフィット」や「ムートン」「ラトゥール」など、
多数の有名ワインを造る重要なブドウ品種です。
長期熟成向けの高級ワインに適した品種カベルネ・ソーヴィニョン
カベルネ・ソーヴィニョンは、
顆粒が小粒で果肉に対する種子の比率が大きく、さらに果皮が厚く、
赤や紫の色素に比べて青の比率が高いといわれています。
種子の大きさは、豊かなタンニンを造り、
果皮の厚さはワインの色調の濃淡を左右するため、
濃くて力強い味わいのワインを造りだします。
高級ワインの中でも長期熟成向けのワインは、
このカベルネ・ソーヴィニョンがポテンシャルを発揮します。
長期熟成に適した赤ワインのブドウ品種と言えます。
そしてボルドーワインは、いくつかのブドウ品種をブレンドして
そのワインのバランスを造り出すため、
このカベルネに、メルローをブレンドすることが多いです。
「サン・テミリオン」「ポムロール」で素晴らしいワインを造りだす品種メルロー
メルローは、
プラムや赤い果実の実のような果実味がよく表現され、
タンニンは控えめで全体的なバランスとしては
とても豊かな果実味のある赤ワインになります。
また、このメルローは、
カベルネ・ソーヴィニョンより湿った温度の低い土壌に順応するため、
ボルドーでは左岸より右岸の
「サン・テミリオン」や「ポムロール」といった産地で、
素晴らしいワインを造りだしています。
またカベルネの補足的なバランスでブレンドされ、
カベルネの良さとメルローの良さを
しっかりと感じられるのもボルドーワインのブレンド技術の素晴らしいところです。
ブレンドしても単一品種でもポテンシャルの高い品種カベルネ・フラン
カベルネ・フランは、
上記のカベルネ・ソーヴィニョンとメルローの
良さを引き立てるためのブレンドに使用されることが多く、
カベルネ・ソーヴィニョンとそっくりですが、
色調やタンニン分などすべてにおいてカベルネ・ソーヴィニョンより控えめですが、
気温の低い湿気の多い環境でも順応する性質があることも特徴です。
また時には素晴らしい格付けシャトーでは
このカベルネ・フランを主体に 造られるワインもあるため
ポテンシャルの高いブドウ品種と言えます。
秋はキノコ料理やジビエなどのお肉料理も美味しくなる季節ですので
ぜひ骨格のしっかりとしたボルドーワインのような
赤ワインを合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。